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★【花田紀凱の週刊誌ウォッチング】〈502〉イスラム国事件…「自己責任」めぐり“極論”展開する『ポスト』
2015.2.22 06:00
後藤健二、湯川遙菜両氏が殺害されたIS人質殺害事件、2月8日の読売新聞世論調査では
「最終的責任は本人にある」が83%に達した。
『週刊ポスト』(2・27)はこのことがよほどお気に召さないらしい。
「『イスラム国人質事件』が露わにした大新聞“ネトウヨ化”の醜さ」でこう書く。
〈自己責任は助けなくていいなら、例えば失火で火事になり焼け死にそうになっている国民には
消防車も救急車も呼ばなくていいことになる。自殺を図って病院に運ばれた患者は、
もちろん治療しなくてよい。違法建築の家が大地震で潰れたら、そのまま生き埋めにしておく〉
それとこれとは話が違うだろう。
続けて読売テレビの人気キャスター辛坊治郎氏がヨットで太平洋横断を試み遭難し、
自衛隊に救助されたことまで、〈助けなければ良かったのか〉。
日本政府が「自己責任」と言って放置したわけではあるまい。こういうのをためにする議論という。
後藤健二氏自身、出発前、「何があっても自己責任」と言い残しているではないか。
たとえ移民を認めねばならないとしても「居住区だけは、白人、アジア人、黒人というふうに
分けて住む方がいいと思うようになった」。
曽野綾子さんが産経コラムで書いた「労働力不足と移民」に南ア駐日大使が抗議、
海外メディアは「アパルトヘイトを称賛」と批判し、ネットも炎上している。
『週刊文春』(2月26日号)が早速、曽野さんにインタビュー。
〈「私のエッセイの中の、『差別』と『区別』の差がきちんと伝えられていないと思います。
私は作家として常に『区別』はしています。自分の立場、仕事のテーマなど、すべて区別から始まります。
区別せずに、文化も芸術も学問も成り立ちません」〉
呉智英さん(評論家)の感想。
〈「曽野氏特有のリアリズムに富んだ内容(中略)今後、移民問題を議論する際、
こうした問題は避けて通れないと曽野さんは提議しているのです」〉
これに尽きる。(『WiLL』編集長)
URLリンク(www.sankei.com)
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