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★大学進学の夢つかむ 外国人学校卒業生2人
2015年2月1日
浜松市西区の南米系外国人学校「ムンド・デ・アレグリア」の卒業式が三十一日、
同区の雄踏文化センターであり、三十七人が巣立った。卒業生たちの先輩で今春、
通信制を利用して同校で初めて日本の大学に進学する日系ペルー人の知念アキヒロさん(23)と、
長尾マイシャさん(18)が後輩にエールを送った。
ムンド校は、日系のペルー人とブラジル人向けのクラスがある。
教育課程の違いからペルー人の生徒は卒業しても、日本の高校卒業資格が得られなかったが、
二〇一一年に通信制高校と業務提携したことで、通信制を利用して高卒資格を取り、
日本の大学に進学する道が開けた。
知念さんは十五歳のときに家族五人で来日。日本語は全く話せず、ムンド校で必修科目を
スペイン語で学びながら日本語も習得した。卒業後は経済的な事情で就職したが、
「やっぱり大学で学びたい」と決意。ムンド校の通信制で学んで高卒認定を受け、
東京の私立大学の推薦試験に合格した。
試験は面接と英語のリポート。リポートは言語や文化、習慣の違いで日系ペルー人が
日本社会に溶け込めていない現状を実体験を踏まえてまとめた。大学では学費や
生活費は働いて工面し、国際関係などを学ぶという。
知念さんは卒業式で「頑張って勉強をして、多くのチャンスをしっかり生かしてほしい」とあいさつ。
ツアーコンダクターを目指し、県内の私立大学に進学する長尾さんも「自分の夢を追い続けて、
決して諦めないでほしい」と呼び掛けた。
卒業式には、幼稚園と小等部、中等部などの卒業生と保護者らが出席し、先輩二人の話に耳を傾けた。
ムンド校は日系のペルー人とブラジル人を対象に、母国語で必修科目を教えている。
〇四年には、南米系外国人学校として全国で初めて、都道府県知事認可の各種学校に認められた。
現在、県内外から二百人が通う。(宿谷紀子)
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