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★政府 ヨルダンと連携 早期解放の道探る
1月26日 6時16分
政府は、イスラム過激派組織「イスラム国」とみられる組織が、拘束している後藤健二さんの
解放と引き換えにヨルダンで収監されているテロ事件の実行犯の釈放を要求していることから、
ヨルダン政府と緊密に連携を取り、後藤さんの早期解放の道を探ることにしています。
湯川遥菜さんが殺害されたとみられる画像をインターネット上に投稿したイスラム過激派組織
「イスラム国」とみられる組織は、画像に付いている音声の中で、後藤健二さんを解放する
条件として、テロ事件の実行犯でヨルダンで収監されているイラク人のサジダ・リシャウィ
死刑囚の釈放を要求しています。
これについて安倍総理大臣は２５日のＮＨＫの日曜討論で、「われわれはさまざまな情報に
接しているところであり、人命第一の観点からヨルダンとも緊密に協議・連携しながら
対応に当たっていきたい」と述べました。
また、岸田外務大臣は２６日未明、記者団に対し、ヨルダンの現地対策本部で指揮を執る
中山外務副大臣とも連絡を取り合っているとしたうえで、ヨルダン側との協議の内容について、
「テロに屈することなく、後藤さんの無事解放に向けて全力で取り組んでいる。
具体的なやり取りは現時点では控える」と述べました。
ヨルダン国内では「イスラム国」に拘束されているヨルダン軍のパイロットなどの解放を求める
声があることから、日本政府は、こうした捕虜の解放や後藤さんの解放と引き換えにリシャウィ
死刑囚を釈放するといった「イスラム国」側との交渉の行方にかかっているとみています。
ただ政府内からは、「ヨルダン政府は全面的な協力を約束してくれているが、ヨルダンではテロ
による犠牲者も出ており、捕虜の交換という形とはいえ、テロリストの死刑囚を釈放するのは
非常に難しい判断だ」などという指摘も出ています。このため政府は、ヨルダン政府の立場も
最大限考慮しながら緊密に連携を取り、後藤さんの早期解放の道を探ることにしています。
・中山外務副大臣「諦めない」
現地対策本部を指揮する中山外務副大臣は現地時間の２５日午後９時すぎ（日本時間２６日午前４時すぎ）、
滞在先のホテルの前で報道陣の取材に応じました。この中で中山副大臣は、「絶対に最後まで諦めない
という信念を持って目的完遂のために頑張っていく」と述べて、後藤さんの救出に向けて様々なルートで
働きかけを続けていることを強調しました。また、ヨルダン政府に対してイスラム国側が要求している
死刑囚の釈放を求めていくのかという問いかけに対しては、「私からはお答えは差し控えさせていただきたい」
と述べるにとどまり、対策本部の方針については一切明らかにしませんでした。
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