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★【照明灯】国際都市での人格否定
2014.10.13 10:15:00
その子の名は、「ハナちゃん」といった。休日、横浜・みなとみらいの午後、戸塚から
中学校の友だちとスイーツを食べに来て、駅前の光景に凍り付いた
▼在日特権を許さない市民の会(在特会)による街宣活動が行われていた。
「日韓断交」の絶叫に、政治的主張を装いながら「日本が嫌いな反日朝鮮人は出て行け」と、
言葉の暴力を放つ。「ハナは半分、韓国人。半分は日本にいちゃいけないってことなの?」。
わななく細い肩に動揺が伝わった
▼迫害の恐怖、人格否定の屈辱。少女はしかし、前を見据えた。視線の先に、デモへの抗議に
集まった人たちがいた。人数にして10倍近い「帰れコール」がヘイトスピーチをかき消す。
「差別主義者は国際都市にふさわしくない」。それは駅前の使用を許可した行政に向けられた言葉でもあった
▼ヘイトスピーチを法規制している国は100以上。日本では表現の自由を制限するとして
慎重論も根強いが、表現の自由はなぜ守らねばならないのかを考えたい。放置は差別を肯定し、
少数者の排除は民主主義を土台から突き崩す。一定の制限は憲法の精神にも沿う
▼正義の在りかを探すかのように立ち続けていた少女の背中を忘れまい。その名前、
「ハナ」は韓国語で「一つ」の意味であった。
【神奈川新聞】
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