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★林開発 県が違法許可
2014年09月10日
常陸太田市内の山林に太陽光発電施設を整備するための開発許可を巡り、県は９日、森林法で
必要とされている地元首長の意見を聴取することなく、違法に開発許可を出していたと発表した。
開発許可の際などに県が意見を聞く諮問機関に提出する資料には、県職員が捏造した同市の
大久保太一市長の意見が記載されていたことも明らかになり、山林開発に関する行政手続きの
ずさんさが浮き彫りになった。
県によると、県が開発を許可したのは同市大平町にある民有地の山林約８・７５ヘクタール。
県内事業者が４月２５日に開発許可を申請し、５月１４日に県から許可を受けた。
これまでに樹木伐採や造成の工事を進めてきているという。
山林開発に許可を出す際には、県が地元自治体首長から意見書を得ることになっているが、
県は同市に意見書の提出を求めていなかった。また、本庁、県北農林事務所の職員１５人が
申請書類を確認していたにもかかわらず、意見書が添付されていないことに気づかなかった。
さらに、開発許可の是非などを諮問する県森林審議会に提出する資料作成のための職員間の
やりとりの過程で、同市に直接確認していないにもかかわらず、大久保市長の意見が捏造され、
資料に掲載された。審議会は許可について、「差し支えない」と答申し、県は許可を出した。
県林政課は原因について、「調査中」と述べるにとどめている。
同市によると、県からは開発許可そのものについて知らされておらず、読売新聞の取材に対して、
同市幹部は、「どうしてこんなことが起こったのか」と驚いていた。
県は事業そのものは技術的な許可基準を満たしているとして、許可を一度取り消した後、
大久保市長の意見書を得て再度同じ内容の許可を出す方針。
鈴木哲也・農林水産部長は、「事務処理のミスはあってはならないことで遺憾だ」と述べた。
県は関係職員の処分も検討している。
URLﾘﾝｸ(www.yomiuri.co.jp)
重機を使った作業が進められている現場（９日、常陸太田市大平町で）
URLﾘﾝｸ(www.yomiuri.co.jp)