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肥満やメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)を引き起こす大きな環境要因に食べ過ぎや
運動不足が挙げられる。3つ目の環境要因として、膨大な腸内細菌の集まりである腸内細菌叢(そう)が
関係していることが、ゲノム(全遺伝情報)解析が進んだことで明らかになってきた。専門家は健全な
腸内細菌叢を保つには欧米型の食事ではなく、伝統的な和食が良いと推奨している。
米研究論文に注目
「腸内細菌叢は肥満研究の最も大きな注目分野の一つ」と語るのは、日本肥満学会理事長で国立国際
医療研究センター総長の春日雅人氏だ。糖尿病研究の権威である春日氏は昨年9月、米科学誌
『サイエンス』に掲載された米ワシントン大のグループの研究論文に着目した。
同論文によると、片方が肥満、もう片方が痩せ形の双子4組を選び出し、腸内細菌が大量に含まれる
それぞれの便を無菌のマウスの腸内に移植。すると、太った人の便を移植したマウスは太り、痩せ形の
人の便を移植したマウスは太らなかったという。同論文から春日氏は「細菌叢の差違は肥満の結果
もたらされたのではなく、肥満を引き起こす原因だったことが示された」と強調する。(以下省略)
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ソース/産経新聞社
URLリンク(sankei.jp.msn.com)