14/05/03 11:42:57.01 KtZl6egJ0
ロシア経済の昨年の成長率は一%台で、インフレは六%台。国民生活が悪化する中で、プーチンは人気取りのために給与や年金
を増額してきた。資源価格が高騰している間はよかったが、ここへ来て財政収支はマイナスに転じている。今後はクリミアの公務員
給与と年金もロシア並みに上げなければならず、ますます財政赤字が拡大するだろう。
何より問題発生以来、ロシアの株価は下がり、ルーブルは売られ続けている。通貨防衛のために金利も上げたので、景気はさらに
冷え込むだろう。
外国からの対ロ投資も確実に減る。ところがプーチンにその辺の自覚はなさそうだ。そもそもロシアの安全保障会議には、財務相
などの経済閣僚が入っていない。冷戦期もそうだったように、かの国の戦略思想には経済の視点が決定的に欠けているのである。
極論すれば、西側諸国はただ拱手傍観していればよい。プーチンの外交的成功は、着々とロシア経済を窮地に追い込んでいく。
十九世紀のビスマルクに、二十一世紀の外交は務まらないと言ったら酷であろうか。
ソース(中央公論、エコノミスト・吉崎達彦氏)
URLリンク(www.chuokoron.jp)