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待ち望む「クマ肉」の出荷制限解除 小国・名物「熊汁」、続くお預け/山形新聞 2014年05月02日 12:04
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マタギの里・小国町で4日、「小玉川熊まつり」が開かれるが、名物「熊汁」は昨
年に続き提供できない状況だ。東京電力福島第1原発事故の影響で、クマ肉の出荷制
限が今なお県内全域に出されているのが理由。国が食品全般に定めた出荷制限解除の
条件は、クマ肉にはあまりにハードルが高く、解除の見通しが立たない。地元の関係
者は不満を募らせている。
出荷制限が出されたのは2012年9月。同年4月に上山市と米沢市で捕獲されたクマの
肉から国の基準値(1キロ当たり100ベクレル)を超える放射性セシウムが検出された。
野生鳥獣は移動性が高いため出荷制限は原則的に県全域とされる。
国は出荷制限された食品の解除条件を「原則として、1市町当たり3カ所以上、直近
1カ月以内の検査結果が全て基準値以下であること」としている。この条件の下で本
県のクマ肉の出荷制限を解除するには、同じ1カ月の間に県内ほぼ全ての市町村でク
マを3頭ずつ捕獲し、全て検査する必要がある。小国町ならともかく、それほど捕獲
できない市町村もある。基準値をクリアするという以前に、短期間にこれだけの数を
捕獲することは困難だ。
13年度に県が県内全域で検査したクマは6頭のみ。解除を国に申請する県は「あま
りに条件が厳しすぎる。現実的でない」(県みどり自然課)と嘆く。厚生労働省は原
則に沿うのが基本とした上で「クマ肉などでは個別の判断が必要な場合もある」と話
す。しかし明確な条件は示しておらず、県は対応に苦慮している。
小国町猟友会の遠藤春男副会長は「県内一律の制限はおかしいのではないか」と訴
える。これまで町内で最も放射性物質の値が高かったクマ肉は1キロ当たり58ベクレ
ルだったという。
他県では、出荷制限を受けたイノシシ肉を食肉用の解体施設で全頭検査することに
より、出荷が認められたケースがある。小国の関係者もこの方法を模索しているが、
施設建設に数千万円掛かるため具体化していない。先の見えない現状に遠藤副会長は
「このままでは猟を辞める人が出てくるかもしれない」と危機感を抱いている。