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ソース(JBPress、2014年4月28日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)
URLリンク(jbpress.ismedia.jp)
米国は自由の国であり勇者の祖国―。この国の国歌ではそううたわれているが、いつもそう感じられるわけではない。
米食品医薬品局(FDA)は先週、電子たばこを通常のたばこと同様に規制する方針を打ち出した。電子たばこが通常のたばこに
手を伸ばすきっかけになるという証拠などないにもかかわらず、だ。実際はその逆で、電子たばこは禁煙を手助けする道具なのだ。
■電子たばこもダメ、炭酸飲料もダメ、カフェイン禁止も時間の問題か?
シカゴ、ボストン、ロサンゼルスの当局はさらに一歩踏み込み、公共の場での電子たばこの使用を禁止している。電子たばこから
出る蒸気が使用者やその周囲の人々に害を及ぼすという証拠はない。どうやら、電子たばこを吸う姿が見えるだけで十分に不快で
あるようだ。
米国はこれまでもずっと、自由を求める衝動と、干渉せずにはいられないというカルヴァン主義的な衝動との間で揺れ動いてきた。
21世紀に入って、この振り子は干渉する方に戻りつつある。職場の安全においても、交通や公衆衛生、社会行動といった分野に
おいても、細部に至るまで規制したいという衝動が少しずつ強まっている様子が見受けられる。
米国と言えば、広い大地の真ん中を通る道路をオートバイで走って自由を満喫できる国というイメージがあるが、今日では地方レベル
や連邦レベルの法規制がクモの巣のように張り巡らされている。例えば、かっこいい自転車にヘルメットを着けずに乗ったり、飼い犬を
放したり、海岸で缶ビールのふたを開けたりすることを禁止する条令が米国には存在する。
ニューヨーク市は16オンス(約470ミリリットル)の炭酸飲料水を禁止しようとしている。ラーム・エマニュエル氏が市長を務めるシカゴ
では、シンガポールのリー・クアンユー氏も場違いな思いをせずに済むだろう。砂糖は新種のたばこだ*1などという声も上がっている。
これでは、カフェインがやり玉に挙がるのも時間の問題だろう。
(*1=たばこと同じくらい危険だという意味)
(>>2以降に続く)