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産経新聞とFNN(フジニュースネットワーク)が実施した合同世論調査では、自民党が4割近い政党支持率を保ち、野党全てを
合わせた支持率が2割に満たない「1強多弱」の情勢は変わらなかった。衆院鹿児島2区補選で敗れた民主党は海江田万里代表の
責任問題に発展する可能性があるほか、今夏の合流を目指す日本維新の会、結いの党の支持率は足しても5%に満たず、野党共闘
に展望が開けない状況に陥っている。
「4党で協力できたことは良かった。選挙と国会では協力関係をつくっていかなければいけない。さらに強めていく」
海江田氏は28日の記者会見で、補選で野党が共闘した意義をこう強調した。民主党は維新、結い、生活の党とともに無所属候補を
推薦したが、2万票以上の差で敗れた。にもかかわらず「一定の効果はあった」と強弁する海江田氏の姿には、むなしささえ漂う。
野党4党が一致したのは「政治とカネの問題に終止符」だけ。安全保障など基本政策が異なる中での共闘は単なる「数合わせ」で
終わった。世論調査でも、自民、公明両党の支持率は計44・3%と安定して高く、野党4党は計11・7%と約4分の1しかなかった。
野党が「低位安定」している状況は、維新と結いの合流に向けた動きにも影響しそうだ。両党の支持率は計4・7%で、与党の
約10分の1にとどまった。
結いの江田憲司代表は28日のBSフジ番組で「『自主憲法制定』は受け入れられない」と明言し、合流に異議を唱える石原慎太郎
共同代表を重ねて牽制(けんせい)した。
もう一人の共同代表の橋下徹大阪市長は、結いと主張が異なる憲法や集団的自衛権の問題を棚上げして合流を進める方針だ。
ただ、根幹の政策を置き去りにした「野合」を実現したところで、自民党に代わる勢力となる保証はない。
野党再編に消極的な民主党にとっても正念場となる。補選で告示直前を含め4回も現地入りした海江田氏に対しては「海江田代表の
ままでは来春の統一地方選は戦えない」(中堅)との見方があり、「海江田降ろし」の号砲となる気配さえ漂っている。
ソース(MSN産経ニュース) URLリンク(sankei.jp.msn.com)