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桜宮の事件以降、挑発・揶揄があったと回答したのは約5割の62校。具体的
には、生徒から殴るそぶりをされた際に手を振り払うと「体罰や」と言われた▽
喫煙をした生徒から「何を言われても変わらない。変えたかったら、しばけや」
と言われた-などがあった。
約4割の48校がこうした行為が「(桜宮事件の)以前よりも増えた」と回答。
「以前は0回だったが月10回ぐらいに増えた」や「ほぼ毎日」「事あるごとに
挑発行為が起こる」などの申告があった。
「生活指導がやりにくくなった」と答えたのは約6割の81校。「教諭が手出
しできないという感覚で平気で物を壊したり、傷つけたりすることが増えた」と
いう指摘や、「暴力や危険行為を防ぐための行為でも体罰と言われかねない」「
状況や背景に関係なく体罰の言葉でくくられる」などの悩みも寄せられた。
赤間校長は「想像していた以上にひどい状況」としており、今後は研修会など
を通じて挑発行為への毅(き)然(ぜん)とした指導を求めていく。
【用語解説】大阪市立桜宮高校の体罰事件
平成24年12月23日未明、男子バスケットボール部主将だった2年の男子
生徒=当時(17)=が自宅で自殺。顧問の男性教諭から体罰を受けていたこと
が判明した。教諭は懲戒免職となった後、傷害などの罪で在宅起訴され、懲役1
年、執行猶予3年の有罪判決が確定。遺族は体罰が自殺の原因だったとして、大
阪市を相手取り、総額約1億6500万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に
起こしている。
(以上)