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「日本が今のように『1強』でいいのか」。旭日大綬章を受章した鹿野道彦元農林水産相(72)は、
自民党が衆参両院で多数を占める政治状況を憂慮する。
1976年に自民党から初当選し、農林水産相や旧総務庁長官を歴任。
将来を嘱望され「清和会(現町村派)のプリンス」とも呼ばれた。安倍晋三首相とは同じ派閥の出身だが、
靖国神社参拝などを念頭に、「為政者は自分の思いを実現することも大事だが、国益はどこにあるのかを常に意識し、
一つひとつ間違いない判断をしないといけない」と注文を付ける。
94年に自民党を離党し、旧新進党などを経て民主党入りしてからは、代表選に2度担ぎ上げられるなど、
長老として民主党を見守ってきた。ただ、同党の現状には手厳しい。
原発再稼働や集団的自衛権、環太平洋連携協定(TPP)交渉に触れつつ、
「わが国の骨格、根幹に関わる問題について、民主党がどう考え、現政権とどこが違うのかをはっきり示さない限り、期待感は出てこない」と奮起を促した。
現職当時は口の堅さから「ブリキのパンツ」との愛称も。「政治家たるもの余計なことは話さないのが美徳という教えもあったが、
いかにも私は言葉足らずだった」と反省も込めつつ振り返った。
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