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乾燥ナマコなどの加工作業で出る煮汁から、水虫菌を抑える成分を抽出する施設が、
青森市卸町の水産加工業「大豊」で稼働を始めた。
この成分を繊維に練り込んだ「ナマコ靴下」の開発を関西地方の大手繊維メーカーが進めており、
平沢大輔社長は「年内にも商品化ができそうだ」と話している。
「ナマコ漁師が煮汁に足を入れていたら水虫が治ったらしい……」。
平沢社長と弘前大ナマコ研究センター長の渋谷長生教授によると、きっかけは酒飲み話だった。
弘大で研究を進め、ナマコの煮汁から抽出されるサポニンに抗菌作用があることを確認した。
従来は廃棄処分していたものだ。
この成分の抽出施設を大豊は、青森銀行の融資2500万円と、総務省の地場産業育成の補助金5000万円で建設。
現在、1日40リットルの煮汁から4グラムの粉末状の成分を抽出精製しており、
平沢社長は「さらに低コストでの量産をめざす」と話す。
乾燥ナマコの加工作業で出ていた廃棄物では、内臓に抗酸化作用のあるカロテノイドが含まれていることも確認。
せっけんやクリームなどの商品開発が青森県外企業で進んでいるという。
鹿内博青森市長は21日、施設を視察し「地元産ナマコの捨てる部分を使う発想はすごい。
一日も早くナマコ靴下を履きたい」と期待を寄せていた。
2014年04月25日 18時05分
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