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★サンパウロのW杯会場、「未完成」ながら引き渡し
2014年サッカーW杯ブラジル大会(2014 World Cup)の開幕戦が行われるアレーナ・デ・サンパウロが15日、
所有者のコリンチャンスに引き渡された。しかしながら、国際サッカー連盟(FIFA)への引き渡し期限が
5月中旬に迫っているものの、スタジアムはいまだに完成していない。
引き渡し式典では、建設会社のオデブレヒトからカンピオナート・ブラジレイロ(ブラジル全国選手権)
1部に所属するコリンチャンスのマリオ・ゴッビ会長とアンドレス・サンチェス元会長に記念の盾が贈られた。
6月12日にW杯の幕開けとなるブラジル対クロアチア戦が行われる同スタジアムは、これまでに二度の事故が起き、
作業員3人が死亡して建設作業の遅れに悩まされていた。
今後スタジアムを管理するコリンチャンスは、開幕まで一か月を切った5月20日にFIFAにスタジアムを引き渡すが、
ゴッビ会長はこの日の出来事を称賛した。
「素晴らしい気分だ。コリンチャンスは、我が家をオデブレヒトから受け取った。この建設作業に見合う結果をコリンチャンスは残していく」
また同会長は、現在のスタンドは完成待ちで、施設を仕上げるまでには「数週間の工事」がまだ必要となっているとしている。
FIFAは当初、昨年12月31日までに全12のスタジアムの準備を完了させるよう求めていた。
しかし、同スタジアムでは昨年11月にクレーンが倒れて作業員2人が死亡すると、3月にも1人が死亡する事故が起き、
安全が確保されるまでの建設作業が中断となる影響が出た。ブラジルW杯のスタジアム建設ではほかにも北部マナウスで3人、
首都ブラジリアで1人と合計7人が死亡している。
アレーナ・デ・サンパウロは、5月17日に初のテストマッチとなるコリンチャンスとフィゲイレンセ)の一戦を前に、
防火テストに合格しなければならない。また、4月中には小規模なイベントも開催される予定となっている。
サンチェス氏によれば、総工費は当初の予定より14~18パーセント上がり9億2000万~9億5000万レアル
(約420億円~435億円)となったという。
同スタジアムに加え、クリチバ、クイアバ、ポルト・アレグレの会場についても、仕上げの作業が必要となっているという。
クリチバのスタジアムについてFIFAは、2月に一度は会場から除外する考えを示したが、
作業員が新たに投入されたことで建設作業のスピードが上がったため会場として残すことが決まった。
URLリンク(www.afpbb.com)