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韓国の旅客船沈没事故で、海洋警察は２２日、死者が計１２１人に上ったと明らかにした。
２３日で事故発生から１週間となるが、生存者は見つかっておらず、安否不明者の家族の望みは薄れつつある。
そんな中、今度は６月の統一地方選に出馬予定の男性が、家族でもないのに
「不明者家族代表」として朴槿恵大統領らに接触していた事が明らかになった。
乗客を見捨てて船を脱出した船長、現場で高官が記念撮影しようとするなど不手際が続く政府に加え、
今度は行方不明者家族の「代表者」として活動していた男性が、不明者とは何の関係もない“ニセ者”だったことが判明した。
韓国の中央日報（電子版）などによると、この男性は野党の新政治民主連合から６月の統一地方選に
出馬を予定していた自称牧師（５３）。事故で多くの生徒が巻き込まれた高校がある京畿道（キョンギド）安山（アンサン）市が選挙区だった。
そして、安否不明者の家族が集まる珍島（チンド）の体育館で、家族でもないのに家族代表として活動。
１７日に朴槿恵大統領が、家族の見舞いのため体育館を訪れた際も司会を担当した。
韓国ＭＢＣのインタビューにも応じ「子供たちは海の中なのに、政府は何も教えてくれない」などと訴えていた。
男性は「長く安山で青少年保護活動をしており、純粋な気持ちで支援した。
周囲の人たちも、私が不明者の家族ではなく、ボランティアだと知っていた」と釈明した。
しかし「大統領も国民もだました」「事故を政治利用した」と、ネット上などで批判が噴出。
男性は「誤解を招きかねない」として出馬を辞退した。
難航する捜索作業と相まって、不明者家族らは政府に対する不信を募らせている。
だが“身内”からも不届き者を出す事態に、家族の疲労感は増すばかりとなっている。
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