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小野の生活保護制度適正化条例 施行1年情報提供10件
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神戸新聞(吉田敦史) 2014/4/22 07:00
小野市は21日、生活保護制度などの適正化を目的に「小野市福祉給付制度適
正化条例」を施行してから1年の経過をまとめ、発表した。受給者などについて
の情報提供を市民の責務とする内容に「監視社会を招く」と懸念もある中、市に
寄せられた情報は10件だった。
10件のうち保護が必要な人についての情報は3件で、うち1件については申
請を受理し生活保護を開始した。
不正受給についての情報は2件で、ともに、事実婚なのに一人親家庭として児
童扶養手当を受けているのではないか‐との内容。1件は本人から資格喪失届が
提出され、もう1件は調査の結果、事実婚とは認められなかったという。
飲酒による過度の浪費も1件あった。以前からケースワーカーが指導しており、
情報提供後、禁酒、就労して改善しているという。
このほか、パチンコでの浪費など残り4件は、実際には受給者ではない人の情
報だった。蓬〓(840A)務市長は「(こういう情報の)件数が増えないか注
視が必要だが、現在のところ、市民は冷静に受け止めているようだ」と話した。
一方、生活保護受給者は、条例施行前の昨年3月末と比べて10世帯11人増
えた。3月末で130世帯160人となり、年度末では世帯、人数とも過去最多
となった。市は「保護を受けるべき人が受けられている」との見方を示した。
4月からは、不正受給や過度な浪費の実態を調べる「適正化推進員」として兵
庫県警OB2人が週4日勤めている。しかし、寄せられる情報が少ないため調査
業務はなく、ケースワーカーに同行し、受給者が届け出ていない収入がないかな
どを確認しているという。