14/04/19 08:09:38.05 0
URLリンク(mainichi.jp)
毎日新聞【銭場裕司、山田泰蔵】 2014年04月19日 07時30分(最終更新 04月19日 07時52分)
2年前に大阪市の路上で警察に保護されたが、名前や住所など身元が全く不明
のまま、仮の名前が付けられ介護施設で暮らす重い認知症の男性がいることが分
かった。男性は自分の名前が分からず、該当する行方不明者届もない。専門家は
「高齢化が進み、今後このような人が増えていくのでは」と危惧している。
大阪市は男性に対し、保護された場所にちなんだ名字に「太郎」という仮の氏
名を付けた。福祉の保護を受ける手続きなどで必要なためだ。容姿などから70
歳と推定して仮の生年月日も決めた。現在推定72歳になったが、入所する同市
内の介護施設の職員には「実際はもう少し若いかもしれない」との見方もある。
(中略。全文はソース参照)
保護された際にはズボンの下に介護用の紙パンツをはいており、保護前に介護
を受けていた可能性がある。介護施設の職員も「介護なしで生活ができるレベル
ではなかった」と話す。
その日のうちに大阪市による緊急一時保護の手続きが取られ、太郎さんは市内
の保護施設に入所した。規定の保護期間(14日間)を過ぎても身元が分からず、
同年3月末から現在の介護施設に入った。
介護施設は通常、本人の経歴や病歴、家族構成などを踏まえてケアにあたる。
例えば夕方に歩き回る人がいれば「子供の夕食を作るため家に帰ろうとしている
のか」と理由を推測し、不安を取り除くよう努める。だが、太郎さんには保護前
の情報がない。山内さんによると、30ほどの施設が入所を断り、受け入れ先は
容易に見つからなかった。
太郎さんは特殊なケースなのか。認知症介護研究・研修東京センターの永田久
美子研究部長は「超高齢社会では人ごとでなく、同様のケースが身近で増えるこ
とは確実だ。これまでも太郎さんのような存在と対面しているが、実態把握も対
応も進んでいない。一刻も早く本名を取り戻し家に戻れるように、国や自治体が
本格的に対策に乗り出すべき時期だ」と話している。