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朝日新聞 岡崎明子 2014年4月19日03時35分
ダウン症で生まれる赤ちゃんの数が過去15年間で約2倍に増えているとする
推計が、日本産婦人科医会の全国調査の分析をもとにまとまった。高齢妊娠の増
加に伴い、ダウン症の子を妊娠する人が増えていることが背景にあるという。同
医会が全国約330病院を対象に毎年実施している調査結果を、横浜市立大学国
際先天異常モニタリングセンターが分析した。
ダウン症で生まれた赤ちゃんの報告数は1995年が1万人あたり6・3人で、
2011年は13・6人と倍増していた。
また、ダウン症を理由に中絶をしたとみられる数も推計。95~99年の中絶
数を基準とすると、05~09年は1・9倍に増えていたという。妊娠を継続し
ていれば生まれていたとされるダウン症の赤ちゃんの数の推計では、11年は1
万人あたり21・8人だった。調査では実数を出していないが、11年の人口動
態統計の出生数に当てはめると、ダウン症の赤ちゃんは約2300人生まれるは
ずだったが、実際に生まれたのは約1500人となる。差の約800人の一部が
中絶されたとみられる。
この15年間で超音波検査による出生前診断などが広がっている。昨年4月に
は、妊婦の血液から胎児の染色体異常を調べる新型出生前診断が導入された。半
年間の集計では、異常が確定した56人のうち9割以上が中絶を選んでいた。セ
ンター長の平原史樹教授は「今後、中絶数がどう変化するか、注意深く見守って
いく必要がある」と話す。結果は19日、東京都内で開かれる日本産科婦人科学
会学術集会で発表される。
画像:出生数とダウン症児の推移グラフ
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