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マウスの脳透明化 細胞レベルで観察 理研神戸が成功
神戸新聞 2014/4/18 01:19
特定の溶液を使って動物の脳をゼリーのように透明化し、一つ一つの細胞レ
ベルまで高い解像度で観察することに、理化学研究所生命システム研究センタ
ー(神戸市中央区)などのグループが、成体のマウスと小型のサルで成功した。
ヒトの脳の神経細胞がどのように働いているかの解明につながる成果といい、
18日の米科学誌セル電子版に掲載された。
グループは、アルコールの化合物「アミノアルコール」などを混ぜた溶液が
透明化を促すことを発見。これまで難しかった成体のマウスの全脳に加え、小
型のサルの全脳(マウスの約10倍の大きさ)を、2週間程度浸して透明化す
ることに成功した。透明化を妨げる物質の働きを溶液が抑えたと考えられる。
グループは、マウスに光の刺激を与えると脳のどの部分が働くかを調べるこ
とにも成功。同センターの上田泰己(ひろき)グループディレクターは「睡眠
や覚醒は光の刺激による脳の働きが関わっており、透明化技術を使い、詳しい
仕組みを解明したい」としている。(金井恒幸)
URLリンク(www.kobe-np.co.jp)
画像:成体マウスの透明化前(左)と透明化後の全脳(理化学研究所提供)