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韓国旅客船沈没 280人不明 176人救助、死者６人に
2014/04/17 01:37 日経速報ニュース 814文字
【ソウル＝共同】韓国南西部の珍島付近で修学旅行中の高校生らが乗った韓国旅客船「セウォル号」
（乗客乗員計462人、6825トン）が沈没した事故で、韓国政府は17日未明、176人が救助され、280人が安否不明となっていると
明らかにした。死者は男子高校生ら計６人となった。韓国の海洋警察は旅客船が暗礁に衝突した可能性などを
視野に詳しい事故原因を調べている。
救助された乗客らは「船から脱出できなかった人がたくさんいた」と証言しており、沈没した船内に多数が取り残された恐れが
出ている。重大な船舶事故となる可能性が高まっている。
16日深夜には、乗客の高校生から「沈没した船内に閉じ込められている。助けて」と訴える内容の携帯電話のショートメッセージが
家族に届いたとの情報が、家族らが待機する珍島の体育館などで飛び交った。信ぴょう性に疑問がある点もあり、警察が確認作業を進めている。
韓国政府は海洋警察や海軍などの艦艇約70隻や航空機18機を派遣、夜を徹して救助に全力を挙げた。米海軍も16日、
安否不明者の捜索などを支援するため長崎県・佐世保基地を拠点にする強襲揚陸艦ボノム・リシャールを現場海域に派遣した。
ただ、海洋警察当局者によると、現場の潮流が速く視界が悪いため、潜水による捜索作業を一時中断するなど、作業は難航している。
旅客船は15日夜、韓国北西部の仁川を出発、南部の済州島に向かっていた。濃霧のため出発が遅れたという。
乗客の証言によると、事故当時、船内では待機するよう指示する放送が流れ、乗客らの脱出が遅れた可能性もある。
旅客船には、修学旅行中だったソウル郊外の高校生325人も乗っていた。韓国政府は当初、救助者数を実際よりも多く発表していたが、
集計の過程で重複が生じていたとして訂正した。
ＹＴＮテレビによると、旅客船は日本で1994年に建造され約18年間運航した後、2012年に韓国側が入手、昨年３月に運航を開始した。