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奈良・西殿塚古墳に巨大な石積み方形壇
卑弥呼の後継者、台与(壱与とも言う)の墓説があり、宮内庁が陵墓として管理する奈良県天理市の西殿塚古墳(3世紀後半~4世紀初め、前方後円墳)の
前方部頂上に巨大な石積みの方形壇が築かれていたことが8日、宮内庁への取材で分かった。
卑弥呼の墓ともいわれる箸墓古墳(同県桜井市、3世紀中ごろ~後半)の後円部上にも石積みの円壇があり、埋葬施設を覆う特別な施設とみられる。
2012年に盗掘され宮内庁書陵部が調べていた。ほとんどが陵墓として立ち入りを制限されている大王墓の構造を考える貴重な手掛かりになりそうだ。
書陵部によると、西殿塚古墳前方部の方形壇は一辺22メートル、高さ2.2メートル。中央部が東西2メートル、南北1メートルにわたって盗掘され、
墳丘を覆う葺(ふき)石と似たこぶし大から人頭大の石が大量に見つかった。さらに下にも石が続いており、壇全体が石積みだった可能性が高いという。
方形壇はほかの古墳にもあるが、大半が土壇で、石積みはほとんど例がない。
西殿塚古墳は全長230メートル。宮内庁は6世紀の継体天皇の皇后、手白香皇女の墓に指定しているが、研究者の間では箸墓古墳の次に造られた大王墓と推測されている。
後円部にも一辺35メートル、高さ2.6メートルの方形壇が築かれており、後円部と前方部にそれぞれ埋葬施設があるとみられる。
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