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「とにかく今は時間がない。朝から晩まで仕事をしていて、一息つけるのは愛車のポルシェでドライブしている時と、
趣味のオーディオでジャズを聴く時くらいでしょうか」
笠井伸吾さん(52歳/仮名)は、3年前に20年以上勤めた広告代理店を辞めて、デザイン事務所を立ち上げた。
仕事が途切れるのが怖いので、スケジュールはいつも目一杯に詰め込む。今のところ事業は順調で、年収は1500万円を超える。
派遣で働く妻(45歳)の収入(約300万円)も合わせると、一人娘を養っていくには、何の問題もない稼ぎだ。
「私は島根県の田舎の生まれですから、幼い頃から自然に囲まれたゆったりとした環境に育ちました。
でも、いまは田舎に戻りたいとは思いません。この数十年で日本の地方はすっかり画一化されて、
どこを走ってもコンビニやファストフード店ばかり。文化的刺激のないところには、もう住めませんよ」
過疎化やシャッター通りの出現といった地方の衰退が取りざたされるようになって久しい。
その結果、東京のような大都会と地方の差はますます広がりつつあるようだ。劇作家の平田オリザ氏は語る。
「とりわけ文化の面で、東京と地方の格差は広がる一方です。私は大阪大学で教員の仕事もしているのですが、
地方から出てきた学生を見ていると、受験のための勉強はできてもアートや映画の楽しみ方がわからないといった子たちが多い。
都会と地方の『文化格差』は歴然としています」
週末ともなれば、家族で歌舞伎見物に出かけたり、ミシュランの星付きレストランで食事をしたりする笠井さん一家の住まいは、
東京都江東区東雲にあるタワーマンションだ。数年前に6000万円で購入した。
「海が見える良い部屋です。ところが最近、もっと上の階の少し広い部屋が空いて、売りに出ている。
売値は7500万円なんですが、妻が『買い替えたい』とうるさいんです」(笠井さん)
数百戸の物件が入るタワーマンションには、同じ建物内でも明確な「ヒエラルキー」がある。
より上層階でグレードの高い部屋に住むことがステータスで、近所づきあいの活発な奥様たちのあいだでは、
住んでいる部屋によって「カースト」が形成されるのだ。
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