14/03/23 18:29:12.68 0
>>1より
大学在学中に家正が亡くなって家督を継ぎ、卒業して日本郵船に入りました。生活のために民間の会社で働いた
初めての当主になりますね。会社では、加賀前田家の当主と同じ部署だったこともあります。
海外での仕事も多く、ニューヨークには、全部で6年間赴任しました。当時、アメリカでは「将軍SHOGUN」という
テレビドラマが大ヒット。その後は大変でしたよ。「お前が本物のSHOGUNか?」と言って斬りかかる真似などをされて迷惑いたしました。
日本クラブのパーティーで、あるアメリカ人の学者の方からこんなことを言われたこともあります。
「260年もの間、戦争もなく国を治めて、あれだけの文化を育てた政権というのは、歴史上ほとんどない」
徳川がいかに偉大だったか、ということを懇々と説かれました。徳川の世は封建的で悪い時代だった、と私は習ってきた。
鎖国をしていたことが、日本が世界へ出て発展することを遅らせた元凶である、と。だから、アメリカ人の先生から
そういうことを言われて、非常に印象深かったですね。
会社で特別扱いはありませんが、1年に2回、家の行事で休みました。
家康公の命日、4月17日の久能山東照宮と翌5月17日の日光東照宮での例祭です。
久能山も日光も、どちらも石段をずーっと行かないとお墓にたどり着かない。衣冠束帯を身に着けて石段を登るのは、
とても難しいんですよ。それに、ここ1、2年は、体力的にだいぶつらくなってきました。早く後を継いでもらいたいのですが、
長男には嫌がられています。