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ベトナム南部最大の商業都市ホーチミンから、飛行機で約1時間北上するとクイニョンに到着する。南シナ海に面したこの港町は今、静かなリゾート地として旅慣れた観光客の間で人気のスポットになりつつある。
そのクイニョンの中心地から、かつてゴダイ集落と呼ばれた農村部へと向かうと、リゾートの雰囲気は一変。
そして気付かされる。
ここがベトナム戦争時、韓国軍による「ゴダイの大虐殺」があった血なまぐさい戦場であったことを─。
ベトナム問題に詳しいフォトジャーナリストの村山康文氏は、先月末までベトナム戦争時の激戦地を訪れた。
このゴダイ集落を訪れた時、韓国軍による大虐殺の凄まじさを知ったという。
その集落の村のひとつ、タイヴィン村があった場所には、現在、カラフルな壁画が建てられている。
その鮮やかな色使いとは裏腹に、描かれている内容は悲惨そのもの。
軍服を着た兵士たちの銃口が火を吹き、銃弾が村人たちの体を貫く。
火あぶりにされる裸体の女性の姿も描かれており、まさに阿鼻叫喚の地獄絵図だ。
“つり目”で表現された武装した軍人たち。
彼らこそ、大虐殺の当事者である韓国軍である。
右腕には、ゴダイ集落を襲撃した「猛虎部隊」の紋章である虎が描かれている。
集落全体では、1966年1月23日から2月26日にかけて、1004人の民間人が虐殺されたという。
15発もの銃弾を受けながら奇跡的に生き残ったタイヴィン村のグエン・タン・ランさん(62)が、当時を振り返る。
「韓国軍が村に来たのは朝9時ごろ。
100人以上の歩兵が次々と村に入り、全25世帯、65人の村人を一か所に集合させました。
韓国兵はその中から、年頃の娘を見つけると、彼女を集団から引き離し、村人の前で輪姦を始めたのです。
兵士たちに銃を突きつけられた娘はなす術なく、代わる代わる暴行されました。
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