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★現金1182万円を金庫に放置 知事の資金管理団体が不記載 「びっくりするような感覚」専門家は構造的な問題指摘
2024年1月23日(火) 20:20
山梨県の長崎知事は20日、自らが代表を務める資金管理団体が、派閥のパーティー券の販売ノルマを
超えた分として派閥から渡された1182万円を政治資金収支報告書に記載しないままにしていたと明らかにしました。
今回の問題について地方行政学の専門家は巨額の現金を金庫に入れたまま
失念したという説明に疑問を呈し、受け取るべきでなかったと厳しく指摘します。
山梨県 長崎幸太郎知事(20日の会見):
「志帥会からの指示を待っていたまま失念し、今日まで事務所にて別途保管されたまま放置されていたものです」
長崎知事が明らかにした、所属する二階派から受け取った1182万円を政治資金収支報告書に記載していなかった問題。
県民から怒りの声が相次ぎました。
●県民から怒りの声
県民は:
「ちゃんと見せてみなって。金庫に入っているなら金庫を開けて。『1182万円使ってないですよ。ちゃんとあります』だったらわかるけど」
「忘れてる…ああ、そうなんだ。そういう世界もあるんですね。忘れてる…1200円でも忘れないもんね」
「今までは信用していたけど、そういうことを聞けば信用できなくなる」
「県民として信用できないし、そういう人に県のトップを任せるのも…早く辞職してほしい」
●地方行政の専門家は…
大正大学 江藤俊昭教授:
「市民感覚からすると1000万円を超えるお金が金庫の中に入っていて4年以上もそのままにしておく感覚がわからないですよね。
びっくりするような感覚かなと一つ思いますよね」
大正大学の江藤俊昭教授は巨額の現金を金庫に入れたまま失念したとする説明に疑問を呈します。
派閥からの1182万円は取り扱い方針が未確定のまま渡されました。
長崎知事(20日の会見):
「処理未確定の資金として派閥、志帥会からお預かりをしている。要は預り金のようなものとして認識をしておりました」
「グレーなものは受け取ったままにするべきではなかったと考えます」
これに対し江藤教授は報告書に記載できない、つまり公に処理できない「グレーな金」は、
そもそも受け取るべきではなかったと厳しく指摘します。
大正大学 江藤俊昭教授:
「不透明な金についていくら幹部が言ったって、もらわないという事が一つありますよね。
国民の方、県民の方を見るとすればグレーなところに手を出さないような姿勢や覚悟は必要だったと思いますね」
さらに都道府県の知事に就任した場合、政党を離党するのが慣例ですが、
長崎知事は2019年の初当選以降現在も自民党籍を持ち、派閥に所属している点も特徴的だとしています。
大正大学 江藤俊昭教授:
「党籍を持っているというのは珍しい知事ですよね。しかも二階派に入っているという中で
政治の論理、自民党の論理の中にどっぷりつかっていたという事ですよね」
一連の政治とカネを巡る問題について江藤教授は支持を広げたい派閥と利益を得たい
企業や団体とが結びつきやすい構図が根本にあるとも指摘します。
大正大学 江藤俊昭教授:
「票と利益の互換政治がずっと構造的にあるわけですよ。政治によって国民の幸せを求めていく
政治家がたくさんいると思うんですね。それが現実の流れの派閥の中で教育を受けて支持を拡大するためには金が必要なんだと。
意欲ある人でも結局は、そこの中に入ってしまって従来のシステムに入ってしまうという」
●「政治資金規正法がザルだった」
その上で構造的な改革が必要だと主張します。
大正大学 江藤俊昭教授:
「日本の政党は党費だけじゃなくて国から政党助成金をもらっている。
さらに企業団体から個人といいながら企業の多くからもらっているという構造を変えるいい機会だと思いますよね。
政治資金規正法がザルだったなと明らかになったので、政治家というのはすごく大事なものだと思うんですよ。
でも政治を長く続けていると今までの構図にどっぷりとつかっちゃうんですね。
それを断ち切るためには常に国民・県民の方を見ていかなければいけない、ということじゃないですかね」
TBS NEWS DIG URLリンク(newsdig.tbs.co.jp)