23/09/19 01:43:56.16
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中古車販売会社「ビッグモーター」で、保険金の不正請求や街路樹への除草剤散布などが何年も前から行われていたことが明るみに出た。
ブラック企業は、なぜブラック企業になってしまうのか。精神科医で産業医の井上智介さんは「同調圧力は必ずしも悪いものではないが、
ネガティブな方向に働くとブラック企業を生み、『内部告発は絶対に許さない』という空気が蔓延して隠蔽体質に発展してしまう」という―。
◆どこにでもある「同調圧力」
ブラック企業といわれる会社に共通するのは、長時間労働やパワハラ、その他の違法行為や“グレー”な
行為について、従業員が「おかしい」と思っても上に物申せない、言い出しにくい雰囲気があるという点です。
“同調圧力”が強く働き、ネガティブな会社風土を強化してしまっているといえます。
(中略)
◆行動を仕向ける圧力、口出ししにくくする圧力
会社は、大人数で一つのコミュニティーをつくっているので、同調圧力が生まれ
やすい場所でもあります。そしてそれは、2つの方向に働きやすくなります。
一つ目は、従業員に特定の考えを持ったり行動することを仕向ける圧力。
二つ目は、周りに対してそれを止めたりしにくい、「口出しをしてはいけない」という雰囲気をつくる圧力です。
(中略)
◆ハラスメントはバロメーターになる
同調圧力がネガティブな方向に働いているかどうかを見る、一つのバロメーターになるのが、
「社内でセクハラやパワハラなどのハラスメントが横行していないかどうか」です。
(中略)
◆同調圧力は会社にとって好都合
同調圧力があることは、会社にとっては非常に好都合です。
なぜなら同調圧力は、会社の和を乱す人を圧倒的に減らすことができるからです。
同調圧力があると社内の秩序は保たれやすくなり、会社も管理しやすくなります。
(中略)
◆知らないうちに加担していることも
一般的に、同調圧力のメリットは会社側だけでなく、従業員側にもあります。
同調圧力は、窮屈で自分の自由を奪われるような息苦しさを生む一方で、
「従ってさえいれば、その集団から排除されない」という安心感を与えてくれるからです。
(中略)
同調圧力が、「ビジネスマナーを守る」といったところで働く分にはいいのですが、
「長時間労働は当たり前」「小さなミスでもしつこく大声で叱責する」「仕事の能力は関係なく、年齢や性別、
そのほかの特性によって評価が変わる」などの空気を助長するような、悪い方向で働くようになると、話は別です。
(中略)
(次へ続く)