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★ “石破潰し”失敗…安倍首相の思惑狂わせた「3つの誤算」
9月3日の組閣人事を利用して石破幹事長を叩き潰そうと画策していた安倍首相。
しかし、結局“石破潰し”は不発に終わりそうだ。思惑が狂った首相は内心、苦虫を噛み潰しているに違いない。
■昼食会談で「地方創生相」を打診か
29日昼12時から総理官邸で行われた安倍首相と石破幹事長との昼食会談は延々1時間20分にも及んだ。
この席で安倍首相は入閣を要請、石破幹事長は「組織人としてトップの決定に従う」と矛を収めたとされる。
具体的なポストは明らかになっていないが、安倍首相は「地方創生相」での入閣を打診したとみられている。
一見、石破幹事長が折れたようにも見えるが、よくよく見ると、官邸側にも誤算は数多くある。
手打ちの席を用意したのは官邸だし、官邸周辺は「計算が狂った」と漏らしている。
「安倍首相はライバルの石破茂氏を来年秋の総裁選に出馬させないために、“安保担当相”に就け、閣内に封じ込めるつもりでした。
安保担当相は矢面に立つポスト。傷を負うのは確実。
そのうえで、もし安保担当相を受けなければ“無役”にすると恫喝した。
“安保相”か“無役”か、二者択一を迫った。
当然、石破氏は安保担当相を受けると思ったが、頑として受けない。これが誤算の初めです」(自民党関係者)
官邸サイドは、石破幹事長が“無役”を選ぶことは絶対にないと踏んでいたらしい。
ところが、石破氏周辺は「無役になった方が総理の目がある」と石破幹事長を説得。
逡巡していた石破幹事長も「無役」になる意思をいったんは固めた。
官邸サイドの誤算の2つ目は、石破幹事長が無役になった場合、“反安倍勢力”が結集する可能性が強まったことだ。
「石破さんのバックには、参院のドンだった青木幹雄や古賀誠といった、いまでも隠然たる力を持つ長老がついている。
彼らが動けば、自民党内も動き出す。しかも、9月3日の内閣改造では、入閣待望組が60人もいるのに10人しか大臣になれない。
50人が首相に恨みを抱き、反安倍に回るのは確実。“反安倍勢力”が石破幹事長の下に結集する構図が、どんどん出来上がっていった。
官邸サイドは、最初“無役にするぞ”と脅していたのに、途中から“石破幹事長を無役にしてはダメだ”と百八十度、方針を転換しています」(国会関係者)
■批判の矛先が安倍首相本人に……
安倍首相にとって3つ目の誤算は、首相本人に批判の矛先が向き始めたことだ。
自民党の大島理森前副総裁は「首相は一致団結して政権運営に当たってほしい」と注文をつけ、
公明党からは「こんなことで揉めている場合か。無理に改造などしなくていい」と批判が噴出している。
石破幹事長に“安保相”か“無役”かの踏み絵を踏ませたつもりが、
“地方創生相”というポストの提示を考えざるを得ない状況になったのだ。
「ここまで事態がこじれたのは、やはり安倍政権に陰りが見えはじめているからです。
もし、以前のように支持率が70%あったら、石破幹事長も抵抗できなかった。
自民党内では安倍政権は秋以降、急速に力を失うという見方がコンセンサスになっている。
なかには、『広島で土砂災害が起きたのに首相は平気でゴルフをしていた。あれでツキを落とした』と解説するベテラン議員もいます」(永田町事情通)
人事のゴタゴタをきっかけに安倍政権は求心力を失う可能性がある。
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