【産経新聞】国際貢献を果たさなければ自国の平和と安全に跳ね返る…ウィルソンと安倍首相の王道 高畑昭男 [07/12]at NEWSALPHA
【産経新聞】国際貢献を果たさなければ自国の平和と安全に跳ね返る…ウィルソンと安倍首相の王道 高畑昭男 [07/12] - 暇つぶし2ch1:依頼@ちゅら猫φ ★
14/07/12 14:17:45.87
★明日へのフォーカス】ウィルソンと安倍首相の王道 高畑昭男 
2014.7.12 09:30

一国の基本政策を根本から切り替えるには、指導者自らの生命を懸けるほどの多大なエネルギーと決意が必要だ。
黒人奴隷制を廃止するために南北戦争の多大な犠牲を払い、自らも凶弾に倒れたリンカーン米大統領はその一人だ。
ほかにも外交・安保分野では、建国以来の孤立主義の伝統を改め、国際協調と積極的対外関与を柱とする米外交の
王道を開いたウィルソン大統領が有名だ。

ウィルソンは歴史・政治学博士で、100年前に起きた第一次世界大戦にめぐりあわせた。アイビーリーグの名門、
プリンストン大学学長やニュージャージー州知事を経て第28代大統領に選ばれ、初の「学長大統領」と呼ばれた。
父親譲りの敬虔(けいけん)なキリスト教徒で、若い時分から「米国は世界平和秩序建設の指導国たるべし」
との信念に燃えていたという。

第一次大戦では国内の反戦世論も考慮して初めは中立・不介入政策を厳守しようとした。
しかし、ドイツ海軍が中立国も含めた無差別攻撃に及ぶと、「民主主義を守る戦い」の大義名分を掲げて参戦に踏み切った。
さらに、戦後秩序へ向けて「平和のための14カ条」を掲げ、世界初の国際平和機構である国際連盟の創設を提唱した
ことで知られている。

だが、苦しいのはここからだった。ウィルソンが提唱した国際連盟は無事に発足したものの、肝心の米議会では
孤立主義者らの抵抗が大きく、2度も上院で批准を拒否され、提唱国の米国が加盟できない異常事態のままに終わった。

ウィルソンは連盟加盟の必要を国民に訴えるために、3週間かけて全米40カ所計1万6千キロに及ぶ全国遊説に出た。
しかし、その途上で過労のために脳卒中で倒れ、半身マヒの不自由な体で残る任期と後半生を送らざるを得なかった。
その無念の胸の内は推量するにあまりある。ポカホンタスの血を引くとされる夫人の献身的な介護ぶりとともに、
米大統領史上に異色の光をはなっている。

後世の歴史評価の中で、ウィルソンには「過剰な理想主義」「頑固一徹」「妥協性を欠く」などの批判もある。
半面、「民族自決と少数派の権利保護」「海洋の自由航行」「国際機構による集団安全保障」など今の国際秩序
の基本原則の多くがウィルソンの手で具体化され、今の日米が共有する価値につながっている。ノーベル平和賞を
受賞したのも、その功績にふさわしいといっていい。

リベラル理想主義者だったウィルソンと保守の安倍晋三首相を単純に比べるのは無理かもしれない。
それでも、1世紀の時空を隔てて2人の指導者が置かれた国際環境は似ている点が少なくない。

ウィルソンは当時の「アメリカ版一国平和主義」を打破するために政治生命を懸けた。同じように、安倍首相は
集団的自衛権の行使容認に道を開く閣議決定を通じて、日本の一国平和主義を改める歴史的宿題の解決に乗り出した。

ドイツの暴力的台頭が第一次大戦を招いたように、21世紀の今は力ずくの海洋覇権をめざす中国や、他国の領土を
武力で奪うロシアのように危険な勢力が世界の平和と安全を脅かしている。「1国だけで平和を守ることはできない」
(1日の記者会見)と指摘した安倍首相が掲げる「積極的平和主義」の柱は、ウィルソンが掲げた国際協調、法の支配、
価値の重視などの理念と共通している。

何より共通しているのは、野党や国民の一部に「世界のできごとに目をつぶれば平和でいられる」と考える孤立主義的な
感傷論や無理解が多いことだ。そうした見方が誤っていたことは歴史が示している。米国の参画を欠いた国際連盟は
その機能を十分に発揮できなかった。日本も日米同盟や国連の一員として応分の貢献を果たさなければ、やがて自国の
平和と安全に跳ね返ってくる。

閣議決定はスタート点にすぎない。平和への積極的貢献を具体化するには、多くの法改正や国会審議、そして国民への
より丁寧な説明と説得も必要になる。ここからが本番である。安倍政権は長丁場に備え、万全の体力を整えて着実に
進めてほしいと思う。(白鴎大学教授)

URLリンク(sankei.jp.msn.com)


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