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★【永田町ノート】電撃訪朝と「伝家の宝刀」
2014年6月22日15時0分 スポーツ報知
安倍首相が「電撃訪朝」に意欲を示している。北朝鮮が５月に約束した拉致被害者の再調査の結果、
被害者が見つかって日本に帰国することになった場合、自ら平壌に乗り込んで金正恩（キム・ジョンウン）
第１書記と会談する―というシナリオだ。首相は周辺に「拉致が進展すれば行くことになる」と語っているという。
訪朝構想は絵空事とは言い切れない。外交好きの首相は、７月上旬に豪州とニュージーランド、下旬に
メキシコとブラジル、８月下旬にバングラデシュとスリランカ、９月下旬に国連総会のある米国などを
訪問する予定を立てていた。しかし、首相官邸は８月下旬のバングラデシュ訪問についてだけは、
正式な決定を避けている。理由は不明だが、政府内では、この時期の内閣改造説と、首相訪朝説が交錯している。
この電撃訪朝は、政局に直結する第２幕付きとの見方もある。衆院解散だ。
衆院議員の任期は２０１６年１２月までだが、早期の解散は首相にとって悪いシナリオではない。
来年は４月に統一地方選、９月に自民党総裁選が待ち構えるが、統一選で振るわなければ、
首相の総裁再選も容易ではなくなる。
さらに１０月には、このまま法改正しなければ消費税率が１０％に上がり、直後の衆院選は厳しい。
一方、１６年に衆参ダブル選を打つことは公明党が嫌っている。首相としては、年内の電撃訪朝で
内閣支持率を上昇させ、直後に衆院を解散して勝利すれば、来年は、どの選挙も、どんな政治課題も
乗り越える態勢が整うことになる。
首相は２００６～０７年の第１次内閣で、解散という「伝家の宝刀」を抜くタイミングを逸した。
選挙好きの首相は周辺に「選挙になると、アドレナリンの分泌が増えて興奮するんだ。
でも、政治家って、誰でもそうじゃない？」と漏らしている。（中）
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