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★熊本に飛んで「女子高生」殺害「47歳無職男」の金ヅル〈週刊新潮〉
Book Cafe 矢来町ぐるり 6月17日(火)11時53分配信
「部活に行ってくる」
早朝、自宅から出てゆく少女が父に向かって口にした。
この日も、いつもとなんら変わらない親子の会話が交わされていたに違いない。だが、しかし……。
熊本県人吉市の高校3年生、荒川真侑子さん（17）が行方不明となったのは、5月4日のこと。翌日には捜索願が出されたものの、
1カ月経っても、行方は杳（よう）として知れず。ところが一転、6月6日になって、事態は急展開したのである。
熊本県警担当記者が言う。
「この日、未成年者への淫行容疑で静岡県警に逮捕されていた男の罰金刑が決まると、すぐに熊本県警が逮捕した。
容疑は、人吉市内のホテルで50代の女性指圧師の腕を自分の股間に押し付けたという強制わいせつでした」
捕まったのは、静岡県浜松市に住む、赤石弥（わたる）（47）。その日のうちに、わいせつ容疑を認めただけでなく、
なんと荒川さんを「殺害し、山の中に放置した」と、あっさり自供したのだ。
「翌日、荒川さんの自宅から約10キロの山中を捜索すると、供述どおり遺体が発見されたのです。うつぶせに倒れ、
遺体を覆うようにビニールシートが掛けられ、衣服は身に着けていましたが、下半身を中心に白骨化していました」（同）
解剖しても死因が明らかにならないほど。現在、殺人と死体遺棄容疑で捜査が続けられている。
■わいせつ行脚
赤石の出身は、浜松市の中心から約50キロ離れた山間部。地元高校に進むも、調理師を目指して中退、同時に実家を離れ、
一人で暮らしていた。20年間ほど飲食店を転々とした後、工場で働いたり、介護の資格も取得、ここ数年は無職だった。
一方、人吉市生まれの荒川さんは、幼い頃に両親が離婚。兄と姉が巣立った後は、父親と2人暮らしだった。
高校ではサッカー部のマネージャーをし、「男子からからかわれても、平気で言い返す。気が強い子だった」（元同級生）。
静岡県と熊本県。距離にして700キロ、年齢も2回り以上離れた2人がどのように接点を持ったのか。
その謎を解く鍵となるものが先の淫行事件である。
静岡県警担当記者の話。
「今年1月、沖縄出身の17歳少女とネットの『自殺サイト』で知り合い、愛知県の中部国際空港まで少女を呼び寄せたのです。
空港のホテルで関係を持ち、自宅のある浜松まで連れてきて、結局、追い返してしまった。“騙された”と少女が気づいた時は、
お金がなくて帰るに帰れず。駅前交番に駆け込み、5月16日に捕まったのです」
キーワードは、『ネット』と『軽快なフットワーク』、そして『家出』。
すでに荒川さんの失踪前月に、赤石が熊本入りしていたことや2人がネットで知り合ったことが判明している。
「荒川さんは、部活を理由に家を出ていますが、学校の顧問には、事前に欠席すると伝えています。
しかも、実は朝、荷物をまとめて持って出ているのです」（前出の熊本の記者）
中年男が思い悩んでいる少女へ近づき、信用したら目的は別。
気の強い少女が気づいた時、トラブルに発展するのは想像に難くない。最大の疑問は、無職男にどこから金が湧いてくるのかだ。
赤石の実兄が言う。
「昨年、生活保護を受けるので、書類を書くよう頼まれました。4～5年前から、精神的な病で障害年金も受給しています。
20代前半に、式の日取りまで決めた同世代の婚約者がいました。直前で破談にされ、以来、落ち込んでしまった」
その割には、随分と精力的に活動していた赤石。一番近いはずの身内さえ騙していたのである。
※「週刊新潮」2014年6月19日号
URLﾘﾝｸ(zasshi.news.yahoo.co.jp)