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STAP論文、新たな疑問 メスマウスで実験、作製者「オスだけ」 朝日新聞デジタル
英科学誌ネイチャーに掲載されたSTAP細胞の論文に、新たな疑問が浮上した。論文にはメスのマウスのSTAP幹細胞に
関するデータが載っているが、幹細胞を作った研究者は「オスしかつくっていない」と話していることが11日、理化学研究所の
関係者の話でわかった。理研の小保方(おぼかた)晴子ユニットリーダーは会見で「自分は幹細胞作製は苦手」として、この
研究者が作ったと語っていた。
STAP幹細胞は、STAP細胞を改変して、無限に増える力を持たせた細胞。山梨大の若山照彦教授が作製を担当した。
小保方氏は9日の会見で「現存するSTAP幹細胞はすべて、若山先生が樹立(作製)して下さった」と話していた。
関係者によると、メスのマウスからSTAP幹細胞を作るのは難しく、若山教授は「オス由来の幹細胞しか作れなかった」と
話しているという。
一方、論文にはメスでしか確認できない実験の記述があり、「メスのSTAP細胞では確認されたX染色体の不活化を示す
マーカーが、STAP幹細胞では見られなかった」とある。関連の図表にも同様の説明があった。「オス」と「メス」を書き間違
えたとは考えにくいとみられる。
理研が3月5日に発表したSTAP幹細胞の作製手順には、若山教授が用いた方法が記載されている。現時点で、若山教授
以外に幹細胞作製にかかわった研究者は明らかになっていない。(岡崎明子)