05/04/28 21:40
これは国際社会における法の支配という、なかなか厄介な問題だと思うね。
例えば日本国内ならば、ある凶悪犯を捕まえるために、一人の刑事が法に背く行動をとるなら、
それは許容されることではない。アメリカでは犯人逮捕時に、適切にミランダ警告を行わなければ、
被疑者の供述は証拠と認められない。
それは結局、一人の悪者を裁きにかけることよりも、法の秩序を守ることが、
結局は社会全体にとって有益であるというコンセンサスがあるからだ。
しかしその原則は国際社会にも当てはまるものかどうか、そこが問題だ。フセインという厄介者を
排除するのがアメリカの戦略目標だった。フセインはアメリカにとって脅威に見えた。
しかしそこに国際法という壁が立ちふさがった。
フランスやドイツは国内と同様に、国際社会においても法の支配を重んじ、たとえフセインが
どんな悪者でも、法の支配に乗っ取った処理をすべきだと言った。アメリカは自国の安全保障が
国際法よりも優先すると言った。
どちらが正しいのか、答えは出ていないと思うね。