09/10/08 18:36:16 O
詩吟は幕末の国難を迎えたときに勤王の志士らによって今の形ができ、勇壮活発な詩は戦前まで人々に愛唱されました。
ところが戦後は平和一辺倒で詩吟愛好者が急激に減少しています。
ある会派の創設者はシナ事変で転戦する将兵慰問に活躍しましたが、戦後公職追放の憂き目に会いました。
戦前の活躍は「軍国主義者に利用されたため」という旨の説明がその会派のビデオにあり、違和感を覚えた記憶があります。
戦後日本の病理現象がこういうところにも現れているとおもいます。数少ない愛好者も詩の内容の精神性を見ることなく発声の良不良という音楽性だけで楽しんでいる感じです。
言及の西郷南洲先生や乃木希典大将は詩人としても素晴らしい感性の持ち主で（乃木大将は和歌も）、もっと評価されても良いと思いますが軍人ということで過小評価されているのが現状と思います。
作者の生きた時代や詩の内容の歴史性については強調したいところですが、学校で教えられて来なかったことや戦争に対する負の評価から避けて通る風潮があり、最近はそんな吟界にやや失望しております。
なお小生は乃木大将の漢詩のすばらしさに触れてから伝記を読み漁り乃木ファンになり中央乃木会（乃木神社の氏子みたいなもの）に入りました。
扶桑社歴史教科書に日露戦争の記述に東郷平八郎と合わせて取り上げられ我が意を得たりの思いでしたが今度の自由社から外され東郷元帥ひとりになったのが残念です。
また、11月からNHKドラマで司馬遼太郎の「坂の上の雲」が放映されるそうですが乃木大将愚将論をまき散らした原作だけにどう描かれるのか心配しています。