07/09/21 19:03:51 0
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澤口俊之氏のブログ【澤口俊之の「脳科学者はかく稽ふ」】からの引用
(vol.4)
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しかし,mtDNAに関しては未知のことが多く,精子(ミトコンドリアが豊富)のmtDNAの問題にも諸説あり,
mtDNAが母系のみに伝わるということには異論がある。
「一定頻度」に関しても同様である。mtDNAだけで人類集団の分岐や「混血」を確定するには限界があるのだ。
ただし,日本人とドイツ人では,mtDNAのある特定の塩基配列に大きな差異があり
「モンゴロイドとコーカソイドはmtDNAだけで明確に区別できる」という論文も最近出ている。
mtDNAがそれなりに意味を持つことは確かだが,その一方で問題や限界もかなりあるのだ。
「mtDNA」には限界や問題点があることも知らずに,さらに,決定的な間違いをする人もいる。
mtDNAの多様性から分岐の順番が分かる,という誤解である。
> 「ミトコンドリアDNAは世代ごとに一定の割合で突然変異を繰り返すので、
> 起源の古い人種ほど多様度が大きい。それぞれの集団内でのミトコンドリアDNA塩基多様度は、
> 黒人 2.08%
> 中国人 1.65%
> 日本人 1.32%
> インディアン 1.29%
> アイヌ 1.26%
> 白人 0.95%
> ミトコンドリアDNA塩基多様度は、黒人>東アジア人>白人。
> つまり、白人がもっとも起源の新しい人種と解釈することができる。」
これは,あるウェブサイトからとったものだが,こうした言い方が他でもよくなされる。
NHKの科学番組でも同じようなことが放映されていたので,TVの影響もあるのかもしれない。
551:世界@名無史さん
07/09/21 19:05:05 0
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澤口俊之氏のブログ【澤口俊之の「脳科学者はかく稽ふ」】からの引用
(vol.5)
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これは議論する気にもならない低レベルの意見だが,あえて一言いえば,
「選択がかからなければ(適応度に変化が起きなければ)」ということがこの意見の前提になる。
そして,この前提は明らかに間違いである(その証拠は多数ある)。
むろん,「どの人類集団の系統でもmtDNAは同一の頻度で突然変異を繰り返してきた」とか
「出産年齢や出産頻度がどの人類集団でも同一」ということも前提となるが,
この点には諸説があるので,まあ,よしとしておく。
誰かが一見もっともらしいことを言えばすぐに鵜呑みにし,自分で考えない。
考えるとしても,非常に一面的,という特徴がよく出ている言説である。
mtDNAが流行っていればmtDNAによる言説を鵜呑みにする。
HLA遺伝子が話題になればHLA遺伝子,Gm遺伝子が流行ればGm,
SNPs(一塩基多型)が注目されればSNPs・・・。
確かに,日本人の起源とか,「人種」とか,人類進化は興味深い対象で,
誰もが意見を言いたくなるのかもしれない。
しかし,そのためには少なくとも集団遺伝学の基礎知識が必須で,
かつ,分子遺伝学や古生物学を含んだ多面的・総合的な視点が不可欠である。
ちなみに,一見「学術書」にみえる本を書いている「権威」でも,実は50歩100歩なのだ。
「科学リテラシーの低さ」という一言に尽きるが,そうした低レベルな議論で私の論説を批判するだけなら,
むろん大した問題でない。しかし,科学リテラシーの低さは,様々な事象に及び,
場合によっては,人を不幸にすることがあることを自覚してほしい。自分を客観視できない,
というのも科学リテラシーの低さと関係するので,それすらムリかもしれないが・・・。
552:世界@名無史さん
07/09/21 19:11:47 0
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澤口俊之氏のブログ【澤口俊之の「脳科学者はかく稽ふ」】からの引用
(vol.2)【修正版】
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【集団遺伝学による推定分岐パターン】
___________________________________アフリカ人
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|_________________________ヨーロッパ人
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|___________________アメリカ先住民
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|_______アイヌ人
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|_____中国人
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|___琉球人
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|_韓国人
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|_本土日本人
【※引用者注釈】オリジナル版の澤口氏のブログには、上記の図の場所に、
下記ホームページの【図2】と同じ分岐図が掲載されていました。
日本人はるかなる旅展 分子レベルで見た日本人のルーツ
URLリンク(www.kahaku.go.jp)