06/03/23 10:37:29 O
一次大戦で欧州は没落し、法外な賠償金を課した事もあってドイツ経済は破綻。
ドイツではハイパーインフレが出現し、それが祟って欧州全体が不況から抜け出せなくなった。
だから欧州を最大の輸出市場としていたアメリカにとって、欧州経済の復興の為にドイツに投資し、その再興を図ることはごく自然な事だった。
当時アメリカ最大の銀行だったJ・P・モルガン商会のトップもそういう旨の主張をしている。
アメリカ政府がそれを支持した事で、アメリカの銀行がこぞってドイツ債を買うようになって、ドイツ投資バブルが起きた。
その中でシティ銀行など、多くのアメリカ資本が優れた技術を持ったドイツの軍事関連産業に投資した。
既出のIGファルベン社はアメリカマネーによって合併を繰り返した末に生まれた。最初から半ばアメリカとの合弁企業だった。
弱体化していたドイツ産業は、アメリカの協力で合併を繰り返し、巨大な企業連合へと成長していった。
そしてその巨大な軍産複合体が必要としたのが、強い指導力で経済界の復興を指揮し
軍事を増強して需要を作り、ナショナリズムを煽って景気を浮揚し消費を生み出すカリスマ指導者だった。
そしてその出現と活躍は、アメリカにとっても巨大な利益を生む。だからアメリカはそのカリスマの成長と支配力の増強に尽力したのだろう。
ただし、そのカリスマがアメリカを戦争に巻き込む原因になることまでは、考えてなかっただろうと思われる。