06/03/25 15:23:55 O
>>99
非常にわかりやすい説明だが、一つ最も大事な視点が抜けている。
当時アメリカとドイツの財界人が最も恐れていたのが共産主義だった。
ヒトラーは1933年の1月に政権をとったが、実はその直前の選挙ではナチス党は議席を減らして敗北している(最大議席は確保したが)
代わりに躍進したのがドイツ共産党だった。復興しつつあるといっても人々の生活はまだまだ酷く、共産主義を支持するドイツ人も増えていたからだ。
ドイツ産業界と、それに投資していたアメリカ企業はドイツの赤化を最も恐れていた。
ドイツが共産主義国家になって産業が国有化されたら、それまでの国ぐるみの投資が総てパーになってしまう。
その切迫した危機感が、彼らがヒトラー政権の誕生を望み、ナチスに協力した最も直接的な動機ではなかったかと思われる。
そのヒトラーは政権奪取の半年後、アメリカとドイツの企業の代表団を招待して会議を開いている。
その中にはアメリカ最大手の電話会社ITTの社長であり、後に電話王として伝説のヒーローに祭り上げられるソスシーンズ・ベーンなどもいた。
そこでは、ヒトラーは強いドイツを目指し、軍備増強して需要を生み出すこと
そしてアメリカ資本とドイツの産業界は、その方針に一体となって全国的に協力することが話し合われたという。