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スターリン大粛清から70年 追悼式で犠牲者の名読み上げる
【モスクワ=佐藤貴生】
スターリンが旧ソ連時代に共産党員や知識人らを大量処刑した「大粛清」の犠牲者を
追悼する集会が29日、モスクワ中心部で営まれた。犠牲者の肉親を含む500人
以上が、人権団体「メモリアル」の呼びかけに応じて集まり、祈りをささげた。
旧ソ連国家保安委員会(KGB)の本部があったルビャンカ広場の会場には朝10時
から夜10時までの間、次々に人々が訪れ、1人ずつマイクの前にたって犠牲者の
名前や当時の年齢、職業、銃殺刑に処された日を読み上げ、傍らの追悼碑にロウソク
を置いた。
粛清がピークに達したのは1937~38年で、追悼式は悲劇から70年になるのを
記念して昨年から始まった。
「メモリアル」によると、モスクワだけで37~38年の2年間で約3万人が犠牲に
なっており、同団体のアリョーナ・カズロバさんは「モスクワ市内の犠牲者に限定して
も、今年も全員の名前を読み上げることはできなかった」と話した。催しに加わった
男子学生(16)は「ソ連からロシアへと国が変わり、記憶しておくべき惨事が忘れ
られつつある」と危機感を示した。
イタル・タス通信によると、スターリンの大粛清は1910年代後半に始まったと
される。犠牲者は事実上、数十万人から数百万人まで諸説あり、今も正確な数は
明らかではない。同広場では30日もスターリンによる政治的弾圧の犠牲者を悼む
式典が営まれた。
URLリンク(sankei.jp.msn.com)