吉本隆明at PHILO
吉本隆明 - 暇つぶし2ch231:考える名無しさん
10/01/12 06:32:12 0
『異形の心的現象』のなかに、オウム真理教事件のあと、吉本が麻原を宗教家として評価したり、オウム
のサリン事件を造悪論とからめて論じたことが(だと思うが)思わぬ波及を生み、それまで懇意にして
いたフランス文学者の出口裕弘から何の音沙汰もなくいつの間にか絶交されていた、それがオウム
への吉本の評価が原因だと間接的に知らされた、と喋っているところがあるが、出口という人は
バタイユの翻訳をして、私などはそれで出口を知ったようなものだが、バタイユの翻訳をするくらい
だったらもうちょっと根底的にオウムの凶悪事件とかも考えてみればいいのにと思う。そもそも
バタイユ自身が背徳や悪に根底的に意味付けする男だったのだから。それでオウムの悪にたいして
ヒューマニストの構えしかできないとなると、ではあのバタイユは一体何だったのか、ということ
になる。自然を否定し、そこで生まれる有用的世界をもう一度否定することで、人間は至高となる。
バタイユの思想は悪の意義を突きつける力がある。オウム事件にしてもそうだが、90年代以降の
社会現象は、それまで背徳的な文学を愛好していた人間が意外とヒューマニストが抜けない人間
だったのだと暴露してしまった感がある。


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