08/10/05 00:04:37 0
ショーシャンクと言えばスティーブン・キングだけど、彼の原作で似たような囚人映画グリーンマイルでは、
黒人囚人がキリスト顔負けの奇跡を起す。
ただしあれはあくまで製作者のキリスト教的な伝統感への保持でしかないような気がする。
映画ではそれどころか単に無罪証明と愛すべき人柄の象徴として奇跡を利用したにすぎない。
よい意味で、理不尽な社会に殉教した現代版キリストとも捉えられるだろう。
変わりにアンディは地下を20年掘りつつけて、雨の外に飛び出した。
ブルックスは恐怖ゆえに自殺したが、アンディと《M・フリーマン演じる???》は希望を信じた。
いや、愛を友情を。
フリーマンは一度フルートを手渡されたけど、希望が怖いゆえに吹くのをためらったわけだ。
ニーチェに話戻すけど、道徳の系譜で『ショーペンハウアーは厭世主義者なのに、毎晩フルートを吹いていた!
これぞ真の厭世主義者か?』と指摘しているけど、簡単に言えば、そういうことだろう。
ショーペンハウアーは生の解脱から、つまり拷問から逃れるためだけに苦行をしているが、
やはり希望の人だった。厭世主義者ではないと思う。まあ、文章読めばわかると思うけど。
晩年犬ころと一緒にはいしゃいだわけでしょう。
では。