08/05/12 22:54:06 O
『フェイク』では、夢や努力や、手に入ったものや、女性との関係など、どれもこれもが
フェイク(まがいもの)であって嘘だ、と歌われている。こういう全体的な内容は、ある意味
ありがちで、正直、特に哲学的な感じはしない。
だが、あれも嘘、これもフェイクとされた上での、最後のこの締めは注目される。
「すべてはフェイク
それすら…」
それすらフェイク、ということだと思われ、だとすれば興味深い。つまり、「すべてがフェイク」
ということ自体が、フェイクではないかと問われているのだ。
「何も信用するな(できない)」「全てを疑え」というようなスローガン的なことを言う人は多い。
だが、本当に文字通り「全て」を疑うなら、そのスローガンも、それを言う人も、やはり疑わ
なくてはならないはずだ。しかし、そこまでを明確に言う人は、だいぶ少なくなるように思われる。
しかし、彼らは、きちんとそこまで問うているようだ。ここにも、彼らの懐疑が場当り的なもの
ではなく哲学的に突込んだ内容であることが、現われているのではないだろうか。
(そろそろネタ切れ)