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【観念論】〔idealism〕
物質ではなく観念的なもの(イデア・理念・意識など)が根本的本質だとする
考え方。生滅変転の現象界に対し永劫普遍のイデア界の優位を主張するプラトンの
客観的観念論、近代では物の存在を知覚に解消しようとするバークリーの
主観的観念論、経験的世界は超個人的な先験的主観により構成されるとするカントの
先験的観念論など多様に存在する。「観念論」は主として認識論上の語で、
倫理的な局面では「理想主義」「理想論」と称する。また、存在論・世界観上は
別に「唯心論」の語を与えることもある。アイディアリズム。
→実在論・唯物論
【実在論】〔realism〕
①意識や主観を超えた独立の実在を認め、何らかの意味でそれとかかわることによって
認識や世界が成立すると説く立場。唯物論は物質を実在とし、プラトンなど
客観的観念論は理念を実在とするが、それぞれ実在論の一つといえる。リアリズム。
→観念論・唯物論
【唯物論】〔materialism〕
物質を根本的実在とし、精神や意識をも物質に還元してとらえる考え。唯物論的思想
は古代ギリシア初期、中国・インドなどにも現れているが、近代以後では一八世紀
フランスの機械的唯物論、マルクスの弁証法的唯物論などが代表的。マテリアリズム。
⇔唯心論 →観念論
【唯心論】〔spiritualisum;idealisum〕
心(精神)が究極的な真実在であるとする存在論や世界観上の立場。
プラトン・ライプニッツ・ヘーゲルなどがその代表的哲学者。
⇔唯物論
〔認識論上は観念論と呼び、存在論や世界観上での唯心論と呼び分ける〕
→観念論