05/08/13 04:24:38
>>85
> しかも素子は現在な萌え的なキャラの在り方でもなくて、
> むしろちょっとした暗号(ゴーレムの寓話)を通じて
> キムのハックから救ったりすると言います。
>
> 電脳化というのが、元の攻殻では未だ単なるSF的ギミックだったのが、
> 現実や他者の多重化・偏在化として現れている点で、
> 押井の換骨奪胎の手法は優れている…
現実の多重化や他者の偏在というテーマはSFなど新しい文学の世界ではゲップが出るくらいありきたりのテーマである。
こうしたテーマに挑んで驚くべき不滅の作品を作った他の作家に比べて押井のイノセンスは遥かに凡庸だ。
何の新味もないし、驚嘆すべき思考もない。少しも関心させる部分がないのだ。
換骨奪胎などとんでもない。素人の習作の劣化コピー程度の出来だ。なぜこうまで持ち上げるのか全く理解出来ない。
特にネットワークに移し替えられた存在が行動を助けるという話は全く陳腐としか言いようが無い。
話の構造としては説話などの霊魂と同レベルだ。ここからネット、ゴーストなどと
『換骨奪胎』というよりはただ言い換えただけなのが押井のイノセンスだ。
思うにこうした新しい文学の成果に無関心な者(しかしオタクなどを文化として論じたい者)と、
>>53>>78のように(アニメ以外の)文学、思想、表現などの成果に無知、無関心な者が手に手をとって
押井に何かあるのではないかと思っているというウスラ寒い構造が存在するようだ。
その両者の無知につけこんだ押井という老獪な商人が、両者の無知の差益で商売をしているのだろう。