□□□ 脳科学総合スレ □□□at PHILO
□□□ 脳科学総合スレ □□□ - 暇つぶし2ch196:sai
06/09/25 13:59:30
>>193
>非常に難しい問題ですね。
同書の続き(サブタイトル「モティーブ回路」)を引用します。
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報酬とモティベーションにとってとりわけ重要なのは側座核という領域だ。
……
側座核とそれに接続する領域が、情動情報刺激が行動をゴールに向けて方向づける回路の重要な要素であることが
広く受け入れられている。
……
前述のようにドーパミンを側座核に注入されると、動物は活発になる。そうなるのはドーパミンが側座核から
淡蒼球への経路のシナプス伝達を促進し、次に淡蒼球は皮質と脳幹の運動制御領域にシナプス伝達をするからだ。
……
条件誘因が反応を強化する仕組みは、まだ完全には解明されていない。しかし、側座核の回路でLTPが起こると、
そのシナプス変化が起きるのにドーパミンが不可欠であることから、筋の通る仮説をたてるとすれば、
ドーパミンが、活動しているシナプス前細胞とシナプス後細胞のあいだのヘッブの可塑性を増強することにより、
その誘因を処理し反応を制御する側座核経路間の伝達が強化される、ということだろう。
……
エブリットとロビンズは扁桃体と側座核のあいだの接続が、条件誘因が新しい学習を促進できるために決定的に
重要であることを証明した。
……
情動習慣がいったん十分に学習されると、その表出にかかわる脳システムは単純化する。たとえば扁桃体は回路
から抜ける。特定の危険をうまく避ける方法を学んだら、もはや恐怖は喚起されないので扁桃体は必要ないのだ。
……
側座核も反応が学習されるとシステムから抜ける。側座核は学習には必要だが、十分学習された反応をおこなう
には必要でない。学習された防御習慣において厳密にどのようなシステムが取って代わるのかは、十分解明されて
いない。おそらく側座核は、線条体のほかの領域同様、皮質前頭前野の回路、とりわけ運動野を鍛えて反応のしかた
を教えるのだろう。言いかえると、学習が側座核から皮質に移るのだ。これは陳述的/明示的記憶で起こることと
似ていると言えるだろう。
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情動習慣学習だけでも、まだまだ未解明の部分が山済みのようです。


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