01/05/17 12:40
>>1
>民族という言葉ってよく聞くけど、いまいち意味が良く分かりません。
>>33で>>1-32の主内容を一応まとめてみたので、ふまえながら、民族の意味が「いまいちよくわからない」ポイントを整理してみたい。
●日常語では曖昧に使われがちだから
これ自体は何も「民族」に限ったことではない、仕方ないだろ。
ただ、国民国家のNationともっと基層のEthonosの区別ぐらいは意識された方がいいとは思う。どっちの意味で使われてるか、とか、意識された方がいいだろう。
また、このスレでも再三語られてるけど、人種と民族の区別も曖昧になりがち。
実際問題、「民族浄化」なんてキャッチフレーズでおこなわれる人種的偏見に基づく蛮行は今もあるわけで。メディアでも報道される。だから、民族と人種の区別が曖昧になる理由はある。
人種と民族の区別は要注意ポイントだろう。
●目安が複数あるから
大枠として、比較的客観的な目安と、主観的な目安が複合して用いられるからややこしい。
比較的客観的な目安で、共通するものでも、言語、習俗、宗教、が挙げられてる。
言語にしろ、宗教にしろ、どんな精度で整理するかで、大まかに論じることも細かくも論じることもできる。習俗だって、細かく分ければ、どこに重点をおいてくかにいろいろな立場がある。
だから民族も、大まかな捉え方から細かな捉え方まで、階層的に整理される、と考えた方がいい。これもわかりづらくなるポイント。
主観的な目安は、「当事者達」が「自分達は一つの民族だ」、って主張する場合。
少数民族問題にも絡むので、この観点も考え無しには否認できない。
これもわかりづらくなるポイント。
●歴史的に推移するから
民族のカテゴリは階層関係にあるだけでなく、歴史的に推移する。
日本史の上田正昭氏はよく、「ルーツよりルートが重要」って書いてるが。言われてるのは民族形成の過程(ルート)ってこと。
特定の民族が大昔から確固として連続してた、と思うのはほとんどの場合間違い。
この辺が、、民族の意味が「いまいちよくわからなく」なるポイントではないかな。