07/08/31 02:49:59
古典式発音では、同じ子音が重複する場合は二重子音になるのが原則 (γγは鼻音化『ング』により例外)。
詩の韻の踏み方などから、二重子音が明確に区別されていたことが推定されている。
だから『アポローン』よりも『アポッローン』、『ヘレーネス』よりも『ヘッレーネス』の方が本来の発音に近い。
しかしながら原音重視とされる呉氏の本などでは、『ペロポンネーソス』半島、『カッシオペイア』
などは促音・撥音表記しているが、λλ(-ll-)やρρ(-rrh-)などは促音表記していない。
元来ラ行の促音は日本語にない音だからだろうが、この点では呉氏の表記は必ずしも原音重視とはいえない。
なおσσがアッティカ方言でしばしばττと表記されることから、実はσ音が重なると『チュ』や『ツ』になるという説もある。
すなわち『カッシオペイア』ではなくて『カッツィオペイア』、『カッチオペイア』、『カツィオペイア』、『カチオペイア』。
結局のところ当時の発音など類推でしかないから、あるところから先はいい加減。