07/04/12 19:19:02
>支配階級で牛馬というか獣肉料理が発展しなかったことには、死穢思想の影
同じ死肉を扱うという行為でも、死体になっていたものと殺して死体にするも
の(狩猟の一環)とでは、全く違うものと観念されていました。
前者のような牛馬の死体を処理するのが餌取(後のエタ。人なら非人が処理)。
彼らは牛馬の死肉をゆでて食べており、嫌悪感をもたれました。
死体をつくるのが武士(軍事貴族)。鹿や猪に対する山神信仰などの独自の
観念を持っており、狩猟への参加は主に対する義務でした。
牛追物という競技もありましたが、それはあくまでも狩猟獣の代用。
貴族からは死穢が嫌われ、武士からは山神にもたらされる狩猟獣ではないの
で眼中に置かれず、屠殺して食べる家畜は意識されなかったのでは。
羊や豚も古代には移入されて飼養されていますが、廃絶しています。
支配階級に必要性を認められなかった。農耕用の牛馬は残りましたが、食べ
物とは別物であり、その皮や剥ぎ、肉を食べる人々は賤視された。
肉食自体はさておき、目に見える形の肉食「文化」は成立しにくかった。