01/02/13 00:38
「網つ方にかづく」、めでたくも、のたまへるかな。
ここには、「罪」は得ねど、まぎるることはべりて、かづきはべらざりつ。
「はべり」「はひあり」にいとよう似たる言葉の沖縄にありけるはさらに知りはべらざり
つることにて、いみじうをかしくなむ。かしこの言葉と、こなたの言葉と別れていと久しか
るべし。さるに、かしこにも「はべり」に似たるがはべるは、「はべり」「はひあり」など
は奈良などにいできけることにはべらぬなるべし。
(沖縄と「本土」の言葉が分岐してから相当経つはず。ナノニあちらにもハベリに似た語が
あるということは、これがたいへん古いということなのだろう。cf.「とのゐ申しの声の
聞こゆるは、丑になりぬるなるべし」源氏・桐壺)
「はべり」は昔は「はんべり」などやうに言ひけりとぞ。いまも、みちの国には似たること
あんなり。周圏説(めぐりのことわり・・・)?
「つ」には「直前過去」「近接過去}といふことあり。「つ」はみなかかりとにはあらず。
こぞ見き。
をととひ見き。
きのふ見き。
ただ今見つ。(ツイサッキ見タ。ただ今見き、とはいはず)
(フランス語の<venir de>に少しばかりは似たり。)
「ありつる」を「サッキ」と訳するは、気のききたる高校生も知れりな。
かくうまきものは食はざりつ。→いままさに食った場合にはこういう。
食わないということは完了しちゃったので、「つ」がはいっている。
さやうのものは食はず。→食べたことがいまだかつてない時にこういう。
「さやうのもは食ひしことなし」などは言ふべうもあらず。
かばかりのことも、たしかにいふ人はまれになむ。
このほどすぎば、HP(家ひら? わたくしのひら?)にものしはべらむ。