10/01/13 04:56:36 JkUCejUs
吉野より外には出でず日数へて同じかげなる花は見ねども(道堅)
56:名無氏物語
10/01/13 04:57:40 JkUCejUs
難波江や芦のしげみの下くぐる音にもちかき水の秋風(道堅)
57:名無氏物語
10/01/13 04:58:25 JkUCejUs
里遠く野はなりにけり長き夜の月のゆくへをとふとせしまに(道堅)
58:名無氏物語
10/01/13 04:59:09 JkUCejUs
下くぐる水に秋こそかよふらしむすぶ泉の手さへ涼しき(中務)
59:名無氏物語
10/01/13 04:59:58 JkUCejUs
秋ふかくなるとの海の早汐におちゆく月のよどむ瀬もがな(道堅)
60:名無氏物語
10/01/13 05:01:34 JkUCejUs
ふかき夜の宿をば出でて我ながら行くかたしらぬ道の辺の月(道堅)
61:名無氏物語
10/01/13 05:02:57 JkUCejUs
ゆくへなく月に心のすみすみてはてはいかにかならんとすらん(西行)
62:名無氏物語
10/01/13 05:11:27 JkUCejUs
露の間と見るもはかなし鳴く虫の命の末のよもぎふの月(道堅)
63:名無氏物語
10/01/13 05:12:33 JkUCejUs
思ふこそ遠きも憂けれ行くとなれば我が路ならぬ海山もなし(道堅)
64:名無氏物語
10/01/13 05:13:19 JkUCejUs
住むとならば水の音する石のうへ木の下露のかかる所を(道堅)
65:名無氏物語
10/01/13 05:14:52 JkUCejUs
すむとならばその山水の末までも我が身にごらぬ心ともがな(三条西実隆)
66:名無氏物語
10/01/13 05:21:24 JkUCejUs
夕波の花にもかけて梅が香をさそふ難波のさとの春風(十市遠忠)
67:名無氏物語
10/01/13 05:26:23 JkUCejUs
花ぞなほ露まぎれなき梅が枝の若葉もにほふ春のあさ風(十市遠忠)
68:名無氏物語
10/01/13 08:52:38 JkUCejUs
春日山しづかなる世の春にあひて花さくころの宮めぐりかな(十市遠忠)
69:名無氏物語
10/01/13 08:54:42 JkUCejUs
浪風もしづかなる世の春にあひて網の浦人たたぬ日ぞなき(藤原家隆)
70:名無氏物語
10/01/13 09:07:22 JkUCejUs
なごりあれや野となりてだに菫咲く庭も籬も春のふるさと(十市遠忠)
71:名無氏物語
10/01/13 09:09:07 JkUCejUs
ほととぎす杜の下草枕にて夕べの月のかげにまちみむ(十市遠忠)
72:名無氏物語
10/01/13 09:11:49 JkUCejUs
くれうすき岡辺にかへる雲はみなしげる梢の色にきえつつ(十市遠忠)
73:名無氏物語
10/01/13 09:17:23 JkUCejUs
朝夕日うつるあふひの影すずしみどりのすだれ色をそへつつ(十市遠忠)
74:名無氏物語
10/01/13 09:18:32 JkUCejUs
露もまだおきあへぬ秋の夕べとややどるもうすき袖の月かげ(十市遠忠)
75:名無氏物語
10/01/13 09:20:41 JkUCejUs
露もまだ置きあへぬ床の朝じめりおぼえずかろき夏衣かな(正徹)