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7:名無氏物語
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春日野にまだうら若きさいたづま妻こもるともいふ人やなき(西園寺実氏[玉葉])

8:名無氏物語
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逢坂の関ふみならすかち人のわたれどぬれぬ花の白波(藤原良経[新勅撰])

9:名無氏物語
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なにごとも変はりのみゆく世の中におなじかげにてすめる月かな(西行[続拾遺])

10:名無氏物語
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もろともに同じ浮世にすむ月の羨しくも西へゆくかな(中原長国妻[後拾遺])

11:名無氏物語
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をしからぬ命も今はながらへておなじ世をだに別れずもがな(藤原定家[玉葉])

12:名無氏物語
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ありし夜を見はてぬ夢の枕にも猶うらめしき鐘の音かな(源通親[新続古今])

13:名無氏物語
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ありし夜を見はてぬ夢の枕にも猶うらめしき鐘の音かな(源通親[新続古今])

14:名無氏物語
09/10/25 03:36:35 1mLk4F0y
里のあまの波かけ衣よるさへや月にも秋はもしほたるらむ(蓮生[続後撰])

15:名無氏物語
09/10/25 03:39:15 1mLk4F0y
しほ風の波かけ衣秋をへて月になれたる須磨の浦人(藤原為氏[新後撰])

16:名無氏物語
09/10/25 04:09:49 1mLk4F0y
雨ふれば庭にうかべるうたかたの久しからぬは我身なりけり(赤染衛門[続古今])

17:名無氏物語
09/10/25 04:10:44 1mLk4F0y
しのぶべきこれやかぎりの月ならむさだめなき世の袖の別れは(藤原基家[続古今])

18:名無氏物語
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かづらきやたかまの嶺に雲はれてあくるわびしき在明の月(藤原雅経[新千載])

19:名無氏物語
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起き別れ明くる侘しき槙の戸をさしも思はで出でにけるかな(藻壁門院但馬[続後拾遺])

20:名無氏物語
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かづらきの神ならねども天の川あくるわびしきかささぎの橋(後嵯峨院[新千載])

21:名無氏物語
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逢ふことは七夕つめに貸しつれど渡らまほしき鵲の橋(後冷泉天皇[後拾遺])

22:名無氏物語
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たなばたに心をかしてなげくかな明方ちかき天の川風(後嵯峨院[風雅])

23:名無氏物語
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見し人もなきが数そふ露の世にあらましかばの秋の夕暮(俊成卿女[続後撰])

24:名無氏物語
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あすならば忘らるる身になりぬべし今日をすぐさぬ命ともがな(赤染衛門[後拾遺])

25:名無氏物語
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春霞かすみし空の名残さへけふをかぎりの別れなりけり(藤原良経[新古今])

26:名無氏物語
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忘れじのゆくすゑかたき世の中にむそぢなれぬる袖の月かげ(源家長[新勅撰])

27:名無氏物語
09/10/25 05:07:49 1mLk4F0y
手もたゆくならす扇のおきどころ忘るばかりに秋風ぞ吹く(相模[新古今])

28:名無氏物語
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うたたねの朝けの袖にかはるなりならす扇の秋のはつ風(式子内親王[新古今])

29:名無氏物語
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手にならす扇の風も忘られて閨もる月の影ぞ涼しき(藻壁門院但馬[続拾遺])

30:名無氏物語
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いつしかとならす扇を荻の葉にやがて涼しき秋の初風(藤原基家[新後撰])

31:名無氏物語
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我もいつぞあらましかばと見し人を忍ぶとすればいとどそひ行く(慈円[新古今])

32:名無氏物語
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見し人もなきが数そふ露の世にあらましかばの秋の夕暮(藤原俊成女[続後撰])

33:名無氏物語
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たらちねのあらましかばと思ふにぞ身のためまでもねは泣かれける(藤原光俊[続古今])

34:名無氏物語
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見し人のなきがうちには数ふともあらましかばと誰かしのばん(長舜[新千載])

35:名無氏物語
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めづらしき光さし添ふ盃はもちながらこそ千世をめぐらめ(紫式部[後拾遺])

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咲きぬればかつ散る花と知りながら猶うらめしき春の山風(藤原忠家[続後撰])

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いくたびかあはれ昔と思ひいでて身のいたづらに月を見るらむ(二条良実[続古今])

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恋ひ死なむ身をもあはれと誰か言はむ言ふべき人はつらき世なれば(西園寺実衡女[風雅])

39:名無氏物語
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哀れともいふべき人はさき立ちて残る我が身ぞありてかひなき(永陽門院左京大夫[新拾遺])

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いかにせむ室の八島に宿もがな恋のけぶりを空にまがへむ(藤原俊成[千載])

41:名無氏物語
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恋ひ死なば室の八島にあらずとも思ひの程は煙にも見よ(藤原忠定[続後撰])

42:名無氏物語
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けふも又かくや伊吹のさしも草さらば我のみ燃えや渡らむ(和泉式部[新古今])

43:名無氏物語
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逢ふことはいつと伊吹の峰におふるさしもたえせぬ思ひなりけり(藤原家房[新古今])

44:名無氏物語
09/10/25 06:24:25 1mLk4F0y
さしも草もゆる伊吹の山の端のいつともわかぬ思ひなりけり(藤原頼氏[新勅撰])

45:名無氏物語
09/10/25 06:25:39 1mLk4F0y
さしも草さしもひまなき五月雨に伊吹のたけの猶や燃ゆらむ(藤原家良[新拾遺])

46:名無氏物語
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契りきなまた忘れずよ初瀬河ふる河野辺のふたもとの杉(寂蓮[続後撰])

47:名無氏物語
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見し人もすみあらしてしふる郷にひとり露けき女郎花かな(崇徳院[玉葉])

48:名無氏物語
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山の端に入るまで月をながむとも知らでや人の有明の空(藤原雅経[新後撰])

49:名無氏物語
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いづれをかわきて折るべき月影に色みえまがふ白菊の花(大弐三位[新勅撰])

50:名無氏物語
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いづれをかわきて折らまし山里の垣ねつづきに咲ける卯の花(大江匡房[金葉])

51:名無氏物語
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古郷は浅茅がすゑに成りはてて月にのこれる人の面影(藤原良経[新古今])

52:名無氏物語
09/10/25 09:30:34 1mLk4F0y
くちにける長柄の橋を来てみれば葦の枯葉に秋風ぞ吹く(藤原実定[新古今])

53:名無氏物語
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あけばきてなほ狩りゆかむ小塩山小松が原の雪の夕暮(藤原家隆)

54:名無氏物語
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ぬれつつもなほ狩りゆかん桜花春もいくかの夕ぐれの雨(太田道灌)

55:名無氏物語
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そなたにと猶かりゆかん箸鷹の外山に移る村鳥の声(武者小路実陰)

56:名無氏物語
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衣手のかわくまもなきいにしへの五月雨よりや恋ひはじめけん(源道済)

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ある時は憂きことしげき古郷にいそぐや何の心なるらん(源道済)

58:名無氏物語
09/10/25 19:49:51 pfUyaNbC
人待たぬ時だに物のかなしきに来むとたのめし秋の夕暮(宗尊親王)

59:名無氏物語
09/10/25 19:50:51 pfUyaNbC
ながむればいとど物こそ悲しけれ月は憂き世の外と聞きしに(俊恵)

60:名無氏物語
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よそながら外よりゆかぬ我が宿の月も憂き世の道芝の露(藤原家隆)

61:名無氏物語
09/10/25 19:53:13 1mLk4F0y
紅の色に出にけり梅の花来むとたのめし人のとふまで(藤原親子[新拾遺])

62:名無氏物語
09/10/25 19:54:19 1mLk4F0y
わが物といかなる人の惜しむらん春は憂き身の外よりぞ行く(慈円[続後撰])

63:名無氏物語
09/10/25 19:58:33 pfUyaNbC
おくれゐて何か明日まで世にもへん今日をわが日にまづやなさまし(大江匡衡)

64:名無氏物語
09/10/25 20:00:17 pfUyaNbC
思ひ出でもなきふるさとの山なれど隠れゆくはたあはれなりけり(大江正言)

65:名無氏物語
09/10/25 20:01:13 pfUyaNbC
いでぬまに山のあなたに思ひこす心いくたび月を見るらむ(源頼政)

66:名無氏物語
09/10/25 20:02:13 pfUyaNbC
時鳥なきゆくかたにそへてやる心いくたび声を聞くらむ(藤原俊成)

67:名無氏物語
09/10/25 20:03:29 pfUyaNbC
待ちわびぬたづねやゆかむ秋の夜の月の光のあふところまで(大江嘉言)

68:名無氏物語
09/10/25 20:04:45 pfUyaNbC
あはれにも衣うつなりふしみ山松風さむき秋のねざめに(慈円)

69:名無氏物語
09/10/25 20:05:32 pfUyaNbC
いつのまにもみぢしぬらむ昨日こそ時雨そめしか神なびの森(衣笠家良)

70:名無氏物語
09/10/25 20:06:38 1mLk4F0y
あかざりし袖かと匂ふ梅が香に思ひなぐさむ暁の空(藤原親子[続拾遺])

71:名無氏物語
09/10/25 20:06:49 pfUyaNbC
秋風の木の葉の色にうつりきぬ昨日か花の春の山水(三条西実隆)

72:名無氏物語
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つれづれと思ひぞ出づるみし人をあはで幾月眺めしつらん(橘俊宗女[金葉])

73:名無氏物語
09/10/25 20:08:55 1mLk4F0y
秋の夜の月に幾度ながめして物思ふことの身に積もるらむ(藤原雅経[続千載])

74:名無氏物語
09/10/25 20:18:19 pfUyaNbC
ちりぬともなに惜しみけむ卯の花の垣根の春の色ならぬかは(寂蓮)

75:名無氏物語
09/10/25 20:19:54 pfUyaNbC
暮れぬとて何惜しみけむ秋の色は梢にのこる神無月かな(橘千蔭)

76:名無氏物語
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世にふればしづのをだまきはては又月にいくたび衣うつらむ(藤原家隆)

77:名無氏物語
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秋をへて物思ふことはなけれども月にいくたび袖ぬらすらむ(後鳥羽院)

78:名無氏物語
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風の音身にしむ色はかはらねど月にいく度秋を待つらむ(順徳院)

79:名無氏物語
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いはばしる滝にまがひて那智の山高嶺を見れば花のしら雲(花山院)

80:名無氏物語
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こころみにほかの月をも見てしがな我が宿からのあはれなるかと(花山院)

81:名無氏物語
09/10/25 20:26:26 pfUyaNbC
消えかへり霜夜の空の朝ぼらけなほざりにこそ春は来にけれ(藤原隆祐)

82:名無氏物語
09/10/25 20:52:27 pfUyaNbC
木のもとの住処も今は荒れぬべし春し暮れなば誰かとひこむ(行尊)

83:名無氏物語
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おのづから花の下にしやすらへば逢はばやと思ふ人も来にけり(源頼政)

84:名無氏物語
09/10/25 20:54:10 pfUyaNbC
木のもとに住みけむ跡をみつるかな那智の高嶺の花を尋ねて(西行)

85:名無氏物語
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木のもとにやどりをすれば片しきの我が衣手に花は散りつつ(源実朝)

86:名無氏物語
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尋ねきてうきをのがるる木のもとも棲とすればまつ風ぞ吹く(頓阿)

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今はとてそむくうき世を仮の庵に秋はくもらぬ月のみぞすむ(俊成卿女)

88:名無氏物語
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来む世には逢はむ逢はじもしら露の消えてかなしき野辺の秋風(木下長嘯子)

89:名無氏物語
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うきしづみ逢はむ逢はじも知らぬ身をみつのかしはに定めてもみむ(武者小路実陰)

90:名無氏物語
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秋もいなば恋しかるべき今夜かなたのめかおきし有明の月(後鳥羽院)

91:名無氏物語
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定めなき世にも我が身のながらへば幾たび春の別れしたはむ(衣笠家良)

92:名無氏物語
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心にもあらで今宵の月を見てふけぬさきにと誰を待つらむ(少将内侍)

93:名無氏物語
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心にもあらでうき世の老の波身はすてぶねのすゑの浦風(三条西実隆)

94:名無氏物語
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われが名は花ぬす人と立たば立てただ一枝は折りてかへらむ(敦道親王)

95:名無氏物語
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恋といへば世の常のとや思ふらむ今朝の心はたぐひだになし(敦道親王)

96:名無氏物語
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くれぐれと秋の日ごろのふるままに思ひ知られぬあやしかりしも(和泉式部)

97:名無氏物語
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人はいさ我は忘れずほどふれど秋の夕暮ありし逢ふこと(敦道親王)

98:名無氏物語
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もろ人の袖をつらぬる紫の庭にや春も立ちはそむらん(藤原定家)

99:名無氏物語
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紫の袖をつらねし面影のかすみもいくへ今日の初春(崇光院)

100:名無氏物語
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おほかたの恋する人にききなれて世のつねのとや君おもふらむ(藤原公能[千載])

101:名無氏物語
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九重や玉しく庭にむらさきの袖をつらぬる千代の初春(藤原俊成[風雅])

102:名無氏物語
09/10/25 22:31:45 1mLk4F0y
むらさきにつらぬる袖やうつるらむ雲のうへまで匂ふ白菊(西園寺実氏[玉葉])

103:名無氏物語
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踏めば惜し踏までは人もとひがたみ風吹きわけよ花の白雪(西園寺公経[続後撰])

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つむも惜しつまであせなむ色も憂し芝生の菫あかぬ夕露(三条西実隆)

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君とこそ春来ることも待たれしか梅も桜もたれとかは見む(赤染衛門)

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やすらはで寝なまし月に我なれて心づからの露の明ぼの(藤原定家)

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やすらはで寝なましものを梅の花こぬ人の香に匂はざりせば(土御門院小宰相)

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人待たで寝なましものを梅の花うたて匂ひの夜はの春風(宗尊親王)

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思ふことなくてぞみまし紅葉ばを嵐の山の麓ならずは(藤原輔尹)

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思ふことなくてぞみましほのぼのと有明の月の志賀の浦波(花山院師賢)

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よさのうら松の中なるいそ清水都なりせば君もくみみむ(細川幽斎)

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やすらはで寝なむものかは山の端にいさよふ月を花に待ちつつ(藤原良経[続古今])

113:名無氏物語
09/10/25 22:44:08 1mLk4F0y
誰故かかたぶくまでの月影にねなまし人の衣うつらむ(源邦長[続千載])

114:名無氏物語
09/10/25 22:46:02 1mLk4F0y
よそながらふる川のべに立つ杉もまた逢ひ見みじと契りやはせし(二条為藤[新続古今])

115:名無氏物語
09/10/26 05:56:34 jNgSevdy
とこも淵ふちも瀬ならぬ涙川そでのわたりはあらじとぞ思ふ(清少納言)

116:名無氏物語
09/10/26 05:57:16 jNgSevdy
関の戸は鳥の空音に明けつれどふままくをしき雪ぞふりぬる(俊恵)

117:名無氏物語
09/10/26 06:09:24 jNgSevdy
関の戸を鳥のそら音にはかれども有明の月はなほぞさしける(藤原定家)

118:名無氏物語
09/10/26 06:10:16 jNgSevdy
鳥のねを聞くよりやがて相坂のせきとめがたききぬぎぬの空(飛鳥井雅親)

119:名無氏物語
09/10/26 06:11:01 jNgSevdy
まれにきてあふさか山のかひもなく鳥の空ねにはかられにける(三条西実隆)

120:名無氏物語
09/10/26 06:11:47 jNgSevdy
煙とも雲ともならぬ身なれども草葉の露をそれとながめよ(藤原定子)

121:名無氏物語
09/10/26 06:12:29 jNgSevdy
草ふかみさしもあれたる宿なるを露をかたみに尋ねこしかな(源実朝)

122:名無氏物語
09/10/26 06:56:14 jNgSevdy
浅茅生の露をかたみにのこしおきてよそにわかるる夕立の雲(飛鳥井雅有)

123:名無氏物語
09/10/26 06:58:38 jNgSevdy
吉野山花やちるらむあまの川雲のつつみをくづす白波(藤原俊成)

124:名無氏物語
09/10/26 06:59:23 jNgSevdy
みなかみに花やちるらむ吉野山にほひをそふる滝の白糸(藤原定家)

125:名無氏物語
09/10/26 07:01:32 jNgSevdy
春たけて紀の川しろくながるめり吉野のおくに花や散るらむ(北条泰時)

126:名無氏物語
09/10/26 07:04:29 jNgSevdy
草枕おもかげさらぬ古郷の夢路になどか遠ざかるらむ(頓阿)

127:名無氏物語
09/10/26 07:05:41 jNgSevdy
幾世とも宿はこたへず門田吹く稲葉の風の秋のおとづれ(藤原定家)

128:名無氏物語
09/10/26 07:06:25 jNgSevdy
野中なる葦のまろ屋に秋すぎてかたぶく軒に雪おもるなり(藤原良経)

129:名無氏物語
09/10/26 07:06:31 OeRFHsUf
ふきのぼる木曾の御坂の谷風に梢もしらぬ花をみるかな(鴨長明[続古今])

130:名無氏物語
09/10/26 07:07:30 OeRFHsUf
門田吹く稲葉の風や寒からむ葦のまろ屋に衣うつなり(藤原家隆[新後撰])

131:名無氏物語
09/10/26 07:08:29 OeRFHsUf
なごりなく夜半の嵐に雲晴れて心のままにすめる月かな(源行宗[金葉])

132:名無氏物語
09/10/26 07:10:40 OeRFHsUf
天の原雲吹きはらふ秋風に山の端高く出づる月影(後鳥羽院[続拾遺])

133:名無氏物語
09/10/26 07:14:43 jNgSevdy
稲葉吹く葦のまろ屋の秋風に寝ぬ夜をさむみすめる月かげ(藤原行家)

134:名無氏物語
09/10/26 07:16:08 jNgSevdy
夜半の風麦の穂だちにおとづれて蛍とぶべく野はなりにけり(香川景樹)

135:名無氏物語
09/10/26 07:16:51 jNgSevdy
夕されば雲雀の声のさざなみを麦生によせて春風ぞ吹く(加納諸平)

136:名無氏物語
09/10/26 07:17:55 jNgSevdy
さすらふる身はなにぞとよ秋深み生駒の山の月しみつれば(源経信)

137:名無氏物語
09/10/26 07:18:37 jNgSevdy
おのづから月の光となりにけり雲ふきはらふ夜はの秋風(村田春海)

138:名無氏物語
09/10/26 07:19:19 jNgSevdy
秋ふかみ山かたぞひに家ゐして鹿の音さやに聞けばかなしも(源経信)

139:名無氏物語
09/10/26 07:20:14 jNgSevdy
木の葉ちる下やすぎつる旅人の菅のを笠に錦かけたり(藤原教長)

140:名無氏物語
09/10/26 07:21:01 jNgSevdy
志賀のやま花の下ゆく旅人のすげのを笠につもる白雪(後鳥羽院)

141:名無氏物語
09/10/26 08:00:21 jNgSevdy
初雪になりにけるかな神な月朝くもりかと眺めつるまに(源経信)

142:名無氏物語
09/10/26 08:01:25 jNgSevdy
雲はらふ比良の嵐に月さえて氷かさぬる真野のうら波(源経信)

143:名無氏物語
09/10/26 08:02:32 jNgSevdy
忘れずやかざしの花の夕ばえも赤紐かけし小忌の姿は(源経信)

144:名無氏物語
09/10/26 08:12:04 jNgSevdy
さらでだにつきじとぞ思ふ君が代を御裳すそ川になほ祈るかな(宗尊親王)

145:名無氏物語
09/10/26 22:52:58 jNgSevdy
君が代はあまつ日影のくもりなく照らむかぎりはつきじとぞ思ふ(後崇光院)

146:名無氏物語
09/10/26 22:53:52 jNgSevdy
なごの海の霞の間よりながむれば入日をあらふ沖つ白波(徳大寺実定)

147:名無氏物語
09/10/26 22:54:46 jNgSevdy
春の色はけふこそ三津のうらわかみ葦のうら葉をあらふ白波(藤原定家)

148:名無氏物語
09/10/26 22:55:55 jNgSevdy
かもめなく入江に潮の満つなへに蘆のうら葉をあらふ白波(後鳥羽院)

149:名無氏物語
09/10/26 23:05:59 jNgSevdy
立ちよればすずしくなりぬ松かげのきよき渚をあらふ白浪(蓮愉)

150:名無氏物語
09/10/26 23:06:43 jNgSevdy
わたの原とほき磯辺の岩こえてこゆるは雲をあらふ白浪(正徹)

151:名無氏物語
09/10/26 23:08:59 jNgSevdy
もろともに老木の梅の陰にきてまたこの春も花をみるかな(玄誉)

152:名無氏物語
09/10/26 23:09:58 jNgSevdy
吉野山もみぢ散るらし我が宿の木ずゑゆるぎて秋風のふく(源頼実)

153:名無氏物語
09/10/26 23:10:54 jNgSevdy
夏の夜はならの葉そよぐ風よりも月のかつらの影ぞ涼しき(藤原家隆)

154:名無氏物語
09/10/26 23:12:47 jNgSevdy
旅衣夜はのかたしきさえさえて野中の庵に雪降りにけり(源実朝)

155:名無氏物語
09/10/26 23:13:40 jNgSevdy
相坂も花咲くころは吹く風をなこその関といひやかへまし(木下長嘯子)

156:名無氏物語
09/10/26 23:16:08 jNgSevdy
散りかかる花やむかしのわぎもこが重ねし袖の匂ひなるらむ(菅原在良)

157:名無氏物語
09/10/26 23:28:23 jNgSevdy
梅の花ふきくる風やわぎもこがかさねし袖の匂ひなるらむ(源資賢)

158:名無氏物語
09/10/26 23:29:23 jNgSevdy
年ふれど老いもせずして和歌の浦にいく代になりぬ玉津島姫(津守国基)

159:名無氏物語
09/10/26 23:34:21 jNgSevdy
わぎもこが額の髪の乱れよりたわき眉根を見しが恋しき(津守国基)

160:名無氏物語
09/10/26 23:35:30 jNgSevdy
しでの山わけもならはぬ道しばの露もろともに君や越ゆらん(木下長嘯子)

161:名無氏物語
09/10/26 23:37:05 KiT6uKj1
我が心なぐさめかねつ更級や姨捨山にてる月をみて(古今集・読人不知)

162:名無氏物語
09/10/26 23:44:08 jNgSevdy
月かげにみな白妙の心ちしてうつろふ色は明けてこそ見め(橘為仲)

163:名無氏物語
09/10/26 23:45:23 jNgSevdy
舟とめて見れどもあかず松風に波よせかくる天の橋立(祐子内親王家紀伊)

164:名無氏物語
09/10/26 23:46:38 jNgSevdy
行く末もはるかにや見むさくら花岩間をいづる水にやどして(四条宮下野)

165:名無氏物語
09/10/26 23:47:53 jNgSevdy
鶯をたづぬと思へば雪消えぬ深山がくれは春ぞうれしき(四条宮下野)

166:名無氏物語
09/10/26 23:49:06 jNgSevdy
春の夜の夢ばかりなる手枕にかひなく立たむ名こそ惜しけれ(周防内侍)

167:名無氏物語
09/10/26 23:50:02 jNgSevdy
契りありて春の夜ふかき手枕をいかがかひなき夢になすべき(藤原忠家)

168:名無氏物語
09/10/26 23:50:51 jNgSevdy
こぞもさぞただうたた寝の手枕にはかなくかへる春の夜の夢(藤原定家)

169:名無氏物語
09/10/26 23:52:08 jNgSevdy
たがかたによるのまくらの雁のこゑ名残も春の夢ばかりなる(三条西実隆)

170:名無氏物語
09/10/27 00:07:47 n8h9wleQ
見果つるを思へばあやし春の夜の夢ばかりなる夢の枕に(中院通村)

171:名無氏物語
09/10/27 00:09:21 aD1ySg2Z
春の夜の夢ばかりなる枕頭にあっあかねさす召集令状(塚本邦雄)

172:名無氏物語
09/10/27 00:10:12 aD1ySg2Z
古へはついゐし宿もあるものを何をか忍ぶしるしにはせん(西行)

173:名無氏物語
09/10/27 00:11:12 aD1ySg2Z
かすみゆくままに汀やへだつらむまた遠ざかる志賀の浦波(藤原雅経)

174:名無氏物語
09/10/27 00:12:17 aD1ySg2Z
峰さむき比良の山おろし雪散りて汀氷れる志賀の浦波(藤原雅経)

175:名無氏物語
09/10/27 00:13:07 aD1ySg2Z
明方は遠の汀に氷してかへりて近き志賀の浦波(後鳥羽院)

176:名無氏物語
09/10/27 00:14:09 aD1ySg2Z
汀よりむすぶ氷やとどむらん寄せてかへらぬ志賀の浦波(源実朝)

177:名無氏物語
09/10/27 00:15:23 aD1ySg2Z
遠ざかるみぎはも分かずにほてるや月の氷の秋のうら波(藤原為家)

178:名無氏物語
09/10/27 00:27:48 aD1ySg2Z
埼玉の池のみぎはやこほるらむ鴨の羽音の遠ざかりゆく(加藤枝直)

179:名無氏物語
09/10/27 00:29:51 aD1ySg2Z
まどはずなくららの花のくらきよに我もたなびけ燃えんけぶりに(藤原顕綱)

180:名無氏物語
09/10/27 00:32:20 aD1ySg2Z
むかし見し妹が垣根は荒れにけり茅花まじりの菫のみして(藤原公実)

181:名無氏物語
09/10/27 00:42:14 M5PUjv7Y
川霧の麓をこめて立ちぬれば空にぞ秋の山は見えける(清原深養父)

182:名無氏物語
09/10/27 00:46:36 aD1ySg2Z
きて見ればわが古里は荒れにけり庭もまがきも落葉のみして(良寛)

183:名無氏物語
09/10/27 00:47:37 aD1ySg2Z
我もさは入りやしなまし時鳥山路にかへる一声により(藤原公実)

184:名無氏物語
09/10/27 00:48:32 aD1ySg2Z
蘆垣のひまより見えし朝顔は面影さらぬ花にぞありける(藤原公実)

185:名無氏物語
09/10/27 00:49:35 aD1ySg2Z
しをりしてゆく人もがな秋はぎの花のみだれに道もしられず(藤原公実)

186:名無氏物語
09/10/27 00:51:17 aD1ySg2Z
遠妻は野辺のはつ草かりそめの夢のうちにも逢ふぞうれしき(藤原公実)

187:名無氏物語
09/10/27 00:52:07 aD1ySg2Z
ほのぼのと花はと山にあらはれて雲にかすみのあけはなれゆく(藤原良経)

188:名無氏物語
09/10/27 00:53:52 aD1ySg2Z
高砂の尾上のはなの雲井には外山の霞およぶものかは(後柏原天皇)

189:名無氏物語
09/10/27 00:56:28 aD1ySg2Z
山鳥のをのへの桜咲きにけり長き日さらず雲のかかれる(小沢蘆庵)

190:名無氏物語
09/10/27 01:07:29 aD1ySg2Z
高砂や秋もいまはの鐘の音ををのへの雲につつみてぞゆく(中院通秀)

191:名無氏物語
09/10/27 01:08:46 aD1ySg2Z
別れにしそのよの空のけしきより憂きは今日まで思ひしりにき(藤原公衡)

192:名無氏物語
09/10/27 01:09:28 aD1ySg2Z
吉野山花の香まどふ朝霧にしをれもはてぬ鶯のこゑ(加納諸平)

193:名無氏物語
09/10/27 01:10:12 aD1ySg2Z
朝曇りおぼつかなくも降る雨に独りしをれぬ鶯のこゑ(幽真)

194:名無氏物語
09/10/27 01:11:38 aD1ySg2Z
花なれや山の高ねの雲居より春のみおとす滝の白糸(藤原良経)

195:名無氏物語
09/10/27 01:12:58 aD1ySg2Z
那智の山雲井にみゆる岩ねより千尋にかかる滝のしら糸(九条道家)

196:名無氏物語
09/10/27 01:14:06 aD1ySg2Z
桜花咲きそめしより高砂の尾上に雲のたたぬ日ぞなき(衣笠家良)

197:名無氏物語
09/10/27 01:15:21 aD1ySg2Z
山桜咲きそめしよりかづらきや霞ににほふ峰のしら雲(飛鳥井雅有)

198:名無氏物語
09/10/27 14:12:26 aD1ySg2Z
桜花咲きそめしより白雲もい行きはばかるみ吉野の山(賀茂季鷹)

199:名無氏物語
09/10/27 14:13:24 aD1ySg2Z
我がこころ花の木ずゑに旅ゐして身のゆくへをも知らじとすらむ(源俊頼)

200:名無氏物語
09/10/27 14:18:51 aD1ySg2Z
月影も秋のみそらの心地して夜こそ夏のたえまなりけれ(登蓮)

201:名無氏物語
09/10/27 14:23:03 aD1ySg2Z
一しほのたえまの松もあをによき奈良の都の花桜かな(藤原家隆)

202:名無氏物語
09/10/27 14:25:24 aD1ySg2Z
塩釜の浦の波風月冴えて松こそ雪のたえまなりけれ(藤原定家)

203:名無氏物語
09/10/27 14:26:19 aD1ySg2Z
みよし野や花の雪間を見渡せば緑はつかにまじる山松(本居大平)

204:名無氏物語
09/10/27 14:27:07 aD1ySg2Z
雨ふると藤のうら葉に袖ふれて花にしほるる我が身と思はむ(源俊頼)

205:名無氏物語
09/10/27 14:40:06 aD1ySg2Z
桜あさの麻生の浦波たちかへり見れどもあかぬ山梨の花(源俊頼)

206:名無氏物語
09/10/27 14:43:10 aD1ySg2Z
卯の花も神のひもろきときてけりとぶさもたわに木綿かけてみゆ(源俊頼)

207:名無氏物語
09/10/27 14:44:06 aD1ySg2Z
みさび江の菱のうき葉にかくろへて蛙鳴くなり夕立の空(藤原良経)

208:名無氏物語
09/10/27 14:45:33 aD1ySg2Z
池水のひしのうき葉にとぢられて影みぬ岸の山吹の花(冷泉為尹)

209:名無氏物語
09/10/27 14:47:51 aD1ySg2Z
夕されば蓮の浮き葉に風こえてうつしぞかふる露の白玉(俊恵)

210:名無氏物語
09/10/27 14:49:10 aD1ySg2Z
蓮葉ににごらぬ露の玉こえてすずしくなりぬ水無月の影(後鳥羽院)

211:名無氏物語
09/10/27 14:50:28 aD1ySg2Z
御祓するいぐしのしでに風過ぎて涼しくなりぬ水無月の空(藤原隆信)

212:名無氏物語
09/10/27 14:54:19 aD1ySg2Z
あぢさゐの花のよひらにもる月を影もさながらをる身ともがな(源俊頼)

213:名無氏物語
09/10/27 15:55:43 aD1ySg2Z
日ざかりはあそびてゆかむ影もよし真野の萩はら風たちにけり(源俊頼)

214:名無氏物語
09/10/27 15:57:08 aD1ySg2Z
朝まだき庭もまがきも野分して露おきあがる草の葉もなし(藤原有家)

215:名無氏物語
09/10/27 15:58:59 aD1ySg2Z
今もかも夕立すらし舟木山野坂の西に雲のかかれる(宗尊親王)

216:名無氏物語
09/10/27 15:59:46 aD1ySg2Z
矢田の野は夕立すらし吹く風のあらちの峰に雲さわぐなり(契沖)

217:名無氏物語
09/10/27 16:01:30 aD1ySg2Z
けふもまた夕立すらし山のはのとほき梢の雲がくれゆく(小沢蘆庵)

218:名無氏物語
09/10/27 16:02:32 aD1ySg2Z
さがみぢは夕立すらし久かたのあふりの嶺に雲ぞおほへる(橘千蔭)

219:名無氏物語
09/10/27 16:05:17 aD1ySg2Z
夕まぐれ恋しき風におどろけば荻の葉そよぐ秋にはあらずや(源俊頼)

220:名無氏物語
09/10/27 16:57:47 aD1ySg2Z
夕されば萩をみなへしなびかしてやさしの野べの風のけしきや(源俊頼)

221:名無氏物語
09/10/27 16:59:24 aD1ySg2Z
たかまどの野ぢの篠原すゑさわぎそそや秋風けふ吹きぬなり(藤原基俊)

222:名無氏物語
09/10/27 17:01:17 aD1ySg2Z
さまざまに心ぞとまるむら紅葉うすきもこきも下の青葉も(覚性法親王)

223:名無氏物語
09/10/27 17:02:32 aD1ySg2Z
難波潟あしの葉末に風ふきて蛍なみよる夕まぐれかな(登蓮)

224:名無氏物語
09/10/27 17:28:58 aD1ySg2Z
秋風に尾花なみよる我が宿ぞ山里よりも露けかりける(輔仁親王)

225:名無氏物語
09/10/27 17:29:54 aD1ySg2Z
浜風にいまや衣をうづらなく真野の入江の秋の夕暮(後鳥羽院)

226:名無氏物語
09/10/27 17:30:45 aD1ySg2Z
うづらなく野ぢのたま川けふみれば萩こす波に秋風ぞふく(藤原家隆)

227:名無氏物語
09/10/27 17:32:06 aD1ySg2Z
今ぞみる野ぢの玉川尋ねきて色なる浪の秋の夕ぐれ(宗尊親王)

228:名無氏物語
09/10/27 17:33:34 aD1ySg2Z
紫の色なる波もくくるらし萩ちる頃ののぢの玉がは(宗良親王)

229:名無氏物語
09/10/27 17:34:55 aD1ySg2Z
鷺あさる野ぢの玉川きてみればつばさ色なる萩が花ずり(木下長嘯子)

230:名無氏物語
09/10/27 17:37:06 aD1ySg2Z
萩が枝の末はさざれに流れあひて波も花なる野路の玉川(上田秋成)

231:名無氏物語
09/10/27 17:44:07 aD1ySg2Z
吹く風にあたりの空をはらはせてひとりもあゆむ秋の月かな(源俊頼)

232:名無氏物語
09/10/27 18:05:52 aD1ySg2Z
鹿の音はなほ遠き野に吹きすててひとり空行く秋の夕かぜ(藤原家隆)

233:名無氏物語
09/10/27 18:07:24 aD1ySg2Z
松風にたぐへてさびし玉川の里のをとめが衣うつ音(田安宗武)

234:名無氏物語
09/10/27 18:08:15 aD1ySg2Z
いにしへを花橘にまかすれば軒のしのぶに風かよふなり(式子内親王)

235:名無氏物語
09/10/27 18:09:14 aD1ySg2Z
なきかへせ秋におくるるきりぎりす暮れなば声のよわるのみかは(源俊頼)

236:名無氏物語
09/10/27 18:10:42 aD1ySg2Z
しぐるれば夕くれなゐの花ころも誰がそめかけし遠のたかねぞ(源俊頼)

237:名無氏物語
09/10/27 18:11:52 aD1ySg2Z
墨染の衣を袖にかさぬれば目も共にきるものにぞありける(源俊頼)

238:名無氏物語
09/10/27 18:13:08 aD1ySg2Z
今日もまた世をうみわたる帆柱の折れぬる舟の身をいかにせむ(源俊頼)

239:名無氏物語
09/10/28 16:45:38 eaHNxNSE
いとほしやまた憂きことをそひ舟にうつし心もなくなりにけり(源俊頼)

240:名無氏物語
09/10/28 16:48:54 eaHNxNSE
なごろには漕ぎもどりけりあはれ我が別れの道にこちもふかなむ(源俊頼)

241:名無氏物語
09/10/28 16:49:57 eaHNxNSE
死なばやと思ひあかしの浦を出ていく田の森をよそにこそみれ(源俊頼)

242:名無氏物語
09/10/28 16:52:18 eaHNxNSE
あらぬ世にふる心ちして悲しきにまた年をさへへだてつるかな(源俊頼)

243:名無氏物語
09/10/28 16:54:21 eaHNxNSE
霜がれの蘆間にみゆるさざれ水あらはれてだに猶氷りつつ(藤原家隆)

244:名無氏物語
09/10/28 16:55:54 eaHNxNSE
玉がしはうづもれはつる難波江のもにあらはるる秋の夜の月(宮内卿)

245:名無氏物語
09/10/28 17:01:11 eaHNxNSE
涙をや玉にぬかましあや莚をになるまでとしきしのびても(頓阿)

246:名無氏物語
09/10/28 17:04:50 eaHNxNSE
待つにうき契あやなしあやむしろこぬよの床に敷忍びても(冷泉為村)

247:名無氏物語
09/10/28 17:10:30 eaHNxNSE
数ならぬしづはた帯のかなしきはかたむすびにも身をぞかけにし(肖柏)

248:名無氏物語
09/10/28 17:11:57 eaHNxNSE
わが恋ふる人ににほひの庭ざくら折れば心のゆきもするかな(源俊頼)

249:名無氏物語
09/10/28 17:13:44 eaHNxNSE
時鳥きなけとぞ思ふおもひ草葉末にむすぶ露のまなりと(松永貞徳)

250:名無氏物語
09/10/28 17:19:22 eaHNxNSE
故郷にたまたま来つる我を見てこぼれかかれる庭のしら露(香川景樹)

251:名無氏物語
09/10/28 17:30:55 eaHNxNSE
けふこそは秋のはつせの山颪にすずしくひびく鐘の音かな(藤原定家)

252:名無氏物語
09/10/28 17:32:38 eaHNxNSE
を初瀬の太山おろしのはげしさを猶身にしめて月やみるらむ(藤原為家)

253:名無氏物語
09/10/28 17:34:55 eaHNxNSE
冬もきぬさこそはげしくしぐるらめ哀はつせの山おろしの風(宗尊親王)

254:名無氏物語
09/10/28 17:37:24 eaHNxNSE
けふといへば入相の鐘に木の葉ふり秋ぞはつせの山おろしの風(宗良親王)

255:名無氏物語
09/10/28 17:39:45 eaHNxNSE
初瀬路や末吹きよわる山颪はげしかりしぞ今は恋しき(正徹)

256:名無氏物語
09/10/28 17:40:50 eaHNxNSE
うかりける我がみの程にはつせぢのくるしかれとて祈りやはせし(堯孝)

257:名無氏物語
09/10/28 17:45:04 eaHNxNSE
よしやふけ月に初瀬の山おろしはげしからずは嶺のうき雲(正広)

258:名無氏物語
09/10/28 17:46:21 eaHNxNSE
うかりけり祈るかひなく散る花の春もはつせの山颪のかぜ(松永貞徳)

259:名無氏物語
09/10/28 18:11:17 eaHNxNSE
うかりける秋よりもけに淋しきは冬のはつせの山おろしの風(松平定信)

260:名無氏物語
09/10/28 18:19:35 eaHNxNSE
つくづくとひとり笑みをもしつるかなあらましごとを思ひつづけて(源俊頼)

261:名無氏物語
09/10/28 18:21:30 eaHNxNSE
世の中を思ひはてなば放ち鳥とびたちぬべき心ちこそすれ(源俊頼)

262:名無氏物語
09/10/28 18:26:46 eaHNxNSE
世の中を思ひつづけてながむれば身はくづほるる物にぞありける(源俊頼)

263:名無氏物語
09/10/28 18:28:30 eaHNxNSE
ふる雪もをやめやをやめ小野山に椎柴かるはしばしばかりぞ(源顕仲)

264:名無氏物語
09/10/28 18:29:25 eaHNxNSE
かもめゐる沖の白洲にふる雪のはれゆく空の月のさやけさ(源実朝)

265:名無氏物語
09/10/28 18:31:54 eaHNxNSE
朝まだき楢の枯葉をそよそよと外山を出でてましら鳴くなり(源顕仲)

266:名無氏物語
09/10/28 18:36:45 eaHNxNSE
しばのとを立出でて見ればかた岡のならの葉がくれましら鳴くなり(藤原実房)

267:名無氏物語
09/10/28 18:44:46 eaHNxNSE
ひきつらね雁は別れぬ有明の月のみおくる山路なりけり(寂然)

268:名無氏物語
09/10/28 18:48:32 eaHNxNSE
時雨すと梢にみえし片岡のならの落葉に霰ふるなり(鴨長明)

269:名無氏物語
09/10/28 18:48:57 3EYOlqQe
さらぬだに寝覚がちなる冬の夜をならの枯葉に霰ふるなり(藤原顕輔[続後撰])

270:名無氏物語
09/10/28 18:49:28 eaHNxNSE
吹くままにくもると見ればやがて又嵐にはるるむら時雨かな(頓阿)

271:名無氏物語
09/10/28 18:50:46 eaHNxNSE
巻向の檜原の霞ただならず曇ると見れば春雨ぞふる(契沖)

272:名無氏物語
09/10/28 18:51:41 eaHNxNSE
高師山くもると見れば程もなく浜名の橋にかかる夕立(本居宣長)

273:名無氏物語
09/10/28 18:53:00 eaHNxNSE
山おろしの身にしむ風のけはしさにたのむ木の葉もちりはてにけり(行尊)

274:名無氏物語
09/10/28 18:54:02 eaHNxNSE
群鳥のたのむ木の葉もちりはてて空に別るるここちこそすれ(大江匡房)

275:名無氏物語
09/10/28 18:55:03 eaHNxNSE
木のもとぞつひの住みかと聞きしかど生きてはよもと思ひしものを(行尊)

276:名無氏物語
09/10/28 18:55:36 3EYOlqQe
かもめゐる藤江のうらの朝ぼらけあれたる浪も心すみけり(藤原隆祐[玉葉])

277:名無氏物語
09/10/28 18:56:47 3EYOlqQe
年もへぬ祈る契りは初瀬山をのへの鐘のよその夕暮(藤原定家[新古今])

278:名無氏物語
09/10/28 19:03:04 3EYOlqQe
すまの海士の袖にふきこす汐風のなるとはすれど手にもたまらず(藤原定家[新古今])

279:名無氏物語
09/10/28 19:04:27 3EYOlqQe
天の河水かけ草の露のまにたまたま来ても明けぬ此夜は(九条道家[続後撰])

280:名無氏物語
09/10/28 19:10:38 3EYOlqQe
虫の音のよわるのみかは過ぐる秋を惜しむ我が身ぞまづ消えぬべき(近衛天皇[玉葉])

281:名無氏物語
09/10/28 19:22:11 3EYOlqQe
あしびきの山のあらしに雲きえてひとり空ゆく秋の夜の月(九条教実[新勅撰])

282:名無氏物語
09/10/28 19:23:04 3EYOlqQe
なにとなく心ぞとまる山のはに今年みそむる三か月のかげ(藤原定家[風雅])

283:名無氏物語
09/10/28 19:23:49 eaHNxNSE
このもとは花よりほかの友もなしたれを見おきて春のゆくらん(寂然)

284:名無氏物語
09/10/28 19:25:08 eaHNxNSE
もろともにあはれとおもへ秋の月見て久しくもなりにけるかな(藤原季経)

285:名無氏物語
09/10/28 19:27:02 eaHNxNSE
心あらばあはれとおもへ桜花ひとりながむる宿のけしきを(徳大寺実定)

286:名無氏物語
09/10/28 19:28:44 eaHNxNSE
ちらすなよ涙かたしく枕よりほかには恋をしる人もなし(藤原為家)

287:名無氏物語
09/10/28 19:30:25 eaHNxNSE
なれきつるよよを雲井にかぞふれば花より外のみし友もなし(三条西実隆)

288:名無氏物語
09/10/28 19:31:07 eaHNxNSE
きのふけふ里をあまたに契りきぬあはれとおもへ山桜花(幽真)

289:名無氏物語
09/10/28 19:32:18 eaHNxNSE
露もらぬいはやも袖はぬれけりと聞かずはいかにあやしからまし(西行)

290:名無氏物語
09/10/28 19:33:32 3EYOlqQe
いましかも夕立すらし足びきの山のはかくす雲のひとむら(源顕氏[風雅])

291:名無氏物語
09/10/28 19:35:38 3EYOlqQe
あはぢしま夕立すらし住吉の浦のむかひにかかる村雲(藤原基家[続拾遺])


292:名無氏物語
09/10/28 19:39:30 3EYOlqQe
御祓するいぐしのしでに風過ぎて涼しくなりぬ水無月の空(藤原隆信[続後撰])

293:名無氏物語
09/10/28 19:40:47 3EYOlqQe
今はとてたのむの雁もうち侘びぬ朧月夜の曙の空(寂蓮[新古今])

294:名無氏物語
09/10/28 19:43:15 3EYOlqQe
いくとせの春に心をつくしきぬあはれと思へみよしのの花(藤原俊成[新古今])

295:名無氏物語
09/10/28 19:46:33 3EYOlqQe
あはれともたれかは恋をなぐさめん身より外にはしる人もなし(藤原隆信[新後撰])

296:名無氏物語
09/10/28 19:48:34 3EYOlqQe
にほひくる花よりほかの友ぞなきかすみこめたる富士の山里(作者不明[閑谷集])

297:名無氏物語
09/10/28 19:51:40 3EYOlqQe
山里は花より外の友もなしちりなん後をいかに忍ばむ(藤原基名[新拾遺])

298:名無氏物語
09/10/28 19:55:40 eaHNxNSE
朝まだき霞み果てぬと見てしより我も山路に立ちぞしぬべき(行尊)

299:名無氏物語
09/10/28 19:56:32 eaHNxNSE
まとゐしてもの思はざりしいにしへも静かなりしか夜半の春雨(行尊)

300:名無氏物語
09/10/28 19:57:49 eaHNxNSE
静けしと言ひこそせしか春雨に厭ふばかりのながめやはせし(遠江御乳母)

301:名無氏物語
09/10/28 19:59:07 eaHNxNSE
山桜木高き花も散りにしになど隠れゆく春はおほきぞ(藤原実宗)

302:名無氏物語
09/10/28 20:00:08 eaHNxNSE
伏しまろび春てふ名さへ惜しきかなまたも見るべき花の影かは(行尊)

303:名無氏物語
09/10/28 20:01:21 eaHNxNSE
三島江の水鳥さわぐ夕暮に袖うちぬらし今ぞ過ぎゆく(行尊)

304:名無氏物語
09/10/28 20:03:10 eaHNxNSE
里ちかく山路の末はなりにけり野飼ひの牛の子を思ふ声(寂蓮)

305:名無氏物語
09/10/28 20:04:14 eaHNxNSE
人のすむ里の気色になりにけり山路の末のしづの焼け畑(行尊)

306:名無氏物語
09/10/28 20:16:40 eaHNxNSE
心こそ心をこらすものなれや思はぬ人をなに思ふらん(隆源)

307:名無氏物語
09/10/28 20:17:48 eaHNxNSE
木のもとに八重ちりしける桜花庭までつらき風の音かな(木下長嘯子)

308:名無氏物語
09/10/28 20:22:15 eaHNxNSE
かきつばた浅沢沼のぬま水に影をならべて咲きわたるかな(源師頼)

309:名無氏物語
09/10/28 20:24:08 eaHNxNSE
朝ぼらけやなせのなみの音はしてわたりやいづこやすの川霧(藤原為家)

310:名無氏物語
09/10/28 20:25:07 eaHNxNSE
み狩すと楢の真柴をふみしだき交野の里にけふも暮らしつ(源師頼)

311:名無氏物語
09/10/28 20:29:26 3EYOlqQe
御狩すととだちの原をあさりつつ交野の野辺にけふも暮らしつ(藤原忠通[新古今])

312:名無氏物語
09/10/28 20:38:00 eaHNxNSE
日かげさす豊の明のみかりすと交野の小野にけふも暮らしつ(源俊頼)

313:名無氏物語
09/10/28 21:06:19 eaHNxNSE
下もゆる春日の野辺の草の上につれなしとても雪のむらぎえ(後鳥羽院)

314:名無氏物語
09/10/28 21:08:25 eaHNxNSE
恨みてもかひなかりけり今はただ人を忘るることを知らばや(源国信)

315:名無氏物語
09/10/28 21:09:56 eaHNxNSE
道のべの暁おきの白露にぬれてぞかへる花ぞめの袖(藤原為家)

316:名無氏物語
09/10/28 21:10:56 eaHNxNSE
中々に浮世は夢のなかりせば忘るるひまもあらましものを(源国信)

317:名無氏物語
09/10/28 21:11:53 eaHNxNSE
まどろまで昔を恋ふるしののめに鳴く音をそふる鶯の声(源国信)

318:名無氏物語
09/10/28 21:12:43 eaHNxNSE
また来べき春をだにこそ惜しみけれありし昔よいつか忘れむ(源国信)

319:名無氏物語
09/10/28 21:13:41 eaHNxNSE
彼の岸にこがね色に咲く山吹はこの世のほかの花にやあるらむ(源国信)

320:名無氏物語
09/10/28 21:15:33 3EYOlqQe
しきみつむ山ぢの露にぬれにけり暁おきの墨染の袖(小侍従[新古今])

321:名無氏物語
09/10/28 21:38:32 eaHNxNSE
つくりおける罪を蛍のこの世にて尽くす炎を見るぞ悲しき(源国信)

322:名無氏物語
09/10/28 22:00:07 eaHNxNSE
あはれてふ人も捨ててし故郷の木の葉が上に時雨おとなふ(源国信)

323:名無氏物語
09/10/28 22:01:00 eaHNxNSE
はかなしと思ひ知るとも今はただ命は夢にかかるなりけり(源国信)

324:名無氏物語
09/10/28 22:02:03 eaHNxNSE
桜咲くうしろのかたの里ばやし春はむかひになりにけるかな(源仲正)

325:名無氏物語
09/10/28 22:03:02 eaHNxNSE
すみれ咲く奈良のみやこの跡とては礎のみぞ形見なりける(源仲正)

326:名無氏物語
09/10/28 22:04:09 eaHNxNSE
野辺みれば春の日暮のおほ空に雲雀とともにあそぶ糸遊(源仲正)

327:名無氏物語
09/10/28 22:05:09 eaHNxNSE
ほととぎす五月の空やなつかしき雲にむつれて過ぎがてに鳴く(源仲正)

328:名無氏物語
09/10/28 22:06:15 eaHNxNSE
夏来れば賤の麻衣ときわくる片田舎こそ心やすけれ(源仲正)

329:名無氏物語
09/10/28 22:19:51 eaHNxNSE
かりそめの夕涼みなるうたた寝にやがて有明の月を見るかな(源仲正)

330:名無氏物語
09/10/28 22:20:41 eaHNxNSE
白波は夜半に立ちきて汀(みぎは)なる萩のしづえの花やぬすまむ(源仲正)

331:名無氏物語
09/10/28 22:21:40 eaHNxNSE
さを鹿は命を妻にかへんとや猟夫が笛になくなくもよる(源仲正)

332:名無氏物語
09/10/28 22:23:03 eaHNxNSE
雲雀とるこのり手に据ゑ駒なべて秋の刈田にいでぬ日ぞなき(源仲正)

333:名無氏物語
09/10/29 15:01:56 BoRo5BIb
時ならぬ雪のつつみと見ゆるまで池をめぐりて咲ける白菊(源仲正)

334:名無氏物語
09/10/29 15:04:12 BoRo5BIb
梢よりひと時雨して過ぎぬなりしづえの紅葉ぬれもはてぬに(源仲正)

335:名無氏物語
09/10/29 15:06:16 BoRo5BIb
うなゐ子が流れに浮くる笹舟のとまりは冬のこほりなりけり(源仲正)

336:名無氏物語
09/10/29 15:07:04 BoRo5BIb
夜もすがら伏屋がうへにつむ雪をいくたび掻きつ越の里人(源仲正)

337:名無氏物語
09/10/29 16:59:42 BoRo5BIb
思ふとは摘み知らせてきひひな草わらは遊びの手たはぶれより(源仲正)

338:名無氏物語
09/10/29 17:01:23 BoRo5BIb
浅からぬ思ひを人にそめしより涙の色は濃躑躅の花(源仲正)

339:名無氏物語
09/10/29 17:02:44 BoRo5BIb
住まばやな峯のしきみの花を折り谷の水くむ山の小寺に(源仲正)

340:名無氏物語
09/10/29 17:49:40 BoRo5BIb
うすくこくしづかににほへ下枝まで常盤の橋にかかる藤波(藤原顕季)

341:名無氏物語
09/10/29 18:01:43 BoRo5BIb
風は吹くとしづかに匂へ乙女子が袖ふる山に花の散る頃(後鳥羽院)

342:名無氏物語
09/10/29 18:03:03 BoRo5BIb
槙の戸をあけてこそ聞けほととぎすまだ里なれぬ今朝の初声(重之の子の僧)

343:名無氏物語
09/10/29 18:04:22 BoRo5BIb
郭公は山のすそを尋ねつつまだ里なれぬ初音をぞきく(源俊頼)

344:名無氏物語
09/10/30 16:38:17 tq6axcKR
われのみやききてかたらむ郭公まだ里なれぬ暮の一こゑ(藤原定家)

345:名無氏物語
09/10/30 17:04:51 tq6axcKR
五月まつほどとやしばし時鳥まだ里なれぬしのびねの声(後崇光院)

346:名無氏物語
09/10/30 17:08:47 tq6axcKR
郭公まだ里なれぬ夕やみにしのびもあへずとぶほたるかな(香川景樹)

347:名無氏物語
09/10/30 17:11:48 tq6axcKR
もずのゐるはじの立枝のひと葉よりさそひそめぬる秋の木がらし(伏見院)

348:名無氏物語
09/10/30 17:14:33 tq6axcKR
もずのゐるはじの立枝は色付きて岡辺さびしき夕日影かな(飛鳥井雅親)

349:名無氏物語
09/10/30 17:17:39 tq6axcKR
たたらたて吹けば真金もわくものを恋にとけせぬ人や何なる(藤原仲実)

350:名無氏物語
09/10/30 17:23:51 tq6axcKR
沢田川まきの継橋うきぬれば人もわたらず五月雨のころ(慈円)

351:名無氏物語
09/10/30 17:24:53 tq6axcKR
沢田河まきの継橋中たえて霞みぞわたる春の明ぼの(藤原家隆)

352:名無氏物語
09/10/30 17:29:51 tq6axcKR
しらせばやすがたの池の花かつみかつみるままに浪にしをるる(式子内親王)

353:名無氏物語
09/10/30 17:32:42 tq6axcKR
野辺はいまだあさかの沼に刈る草のかつ見るままにしげる頃かな(藤原雅経)

354:名無氏物語
09/10/30 17:33:49 tq6axcKR
知らせばや新桑まゆのかきこもりいぶせきまでに忍ぶ心を(藤原顕仲)

355:名無氏物語
09/10/30 18:04:06 tq6axcKR
朝日子や今朝はうららにさしつらん田面の鶴の空に群れ鳴く(藤原顕仲)

356:名無氏物語
09/10/30 18:07:53 tq6axcKR
遅桜にほふ梢の鶯は初声よりもめづらしきかな(源兼昌)

357:名無氏物語
09/10/30 18:10:37 tq6axcKR
夏こだち青葉まじりの花もあれば猶染めかへじ今日の袂は(藤原隆信)

358:名無氏物語
09/10/30 19:00:34 tq6axcKR
いまはよも花もあらしの夏山に青葉まじりの峰の白雲(藤原家隆)

359:名無氏物語
09/10/30 19:09:14 tq6axcKR
おそ桜ちりしみやまの時鳥青葉まじりの一声もがな(木下長嘯子)

360:名無氏物語
09/10/30 19:10:26 tq6axcKR
桜戸や青葉まじりの花よりも猶めづらしきほととぎすかな(松永貞徳)

361:名無氏物語
09/10/30 19:14:36 tq6axcKR
あづさゆみ春のけしきになりにけり入佐の山に霞たなびく(藤原長実)

362:名無氏物語
09/10/30 19:15:47 tq6axcKR
春ふかみ神奈備川にかげみえてうつろひにけり山吹の花(藤原長実)

363:名無氏物語
09/10/30 19:25:54 tq6axcKR
水の音にはては心もすむばかり岩がね枕いくむすびしつ(加納諸平)

364:名無氏物語
09/10/30 19:27:47 tq6axcKR
秋風はややはださむく成りにけりひとりや寝なん長きこの夜を(源実朝)

365:名無氏物語
09/10/30 19:28:47 tq6axcKR
晴れくもりさだめなければ初時雨いもが袖笠かりてきにけり(藤原基俊)

366:名無氏物語
09/10/30 19:53:45 tq6axcKR
玉だれのこすのひまもる秋風はいもこひしらに身にぞしみける(源実朝)

367:名無氏物語
09/10/30 19:56:25 tq6axcKR
浜荻を妹こひしらにをりしきて幾夜かいとふ袖の潮風(順徳院)

368:名無氏物語
09/10/30 20:02:15 tq6axcKR
唐衣うらみわぶらん一夜ねしいも恋ひしらに天の川風(肖柏)

369:名無氏物語
09/10/30 20:23:00 tq6axcKR
初雁の心そらなる旅寝にはわが故郷ぞ夢にみえける(藤原基俊)

370:名無氏物語
09/10/30 20:25:55 tq6axcKR
人しれぬ袖の涙のしらたまも三世まであはぬためしとやみん(元政)

371:名無氏物語
09/10/30 20:27:04 tq6axcKR
あはれことし我が身の春も末ぞとはしらで弥生の花を見しかな(宗尊親王)

372:名無氏物語
09/10/30 20:29:34 tq6axcKR
老が世はけふかあすかの露の間をいそがしがほに秋もいぬめり(三条西実隆)

373:名無氏物語
09/10/30 20:30:49 tq6axcKR
朝日影させもが露を命にてかきねの霜に残る虫の音(松永貞徳)

374:名無氏物語
09/10/30 20:31:50 tq6axcKR
置きかへむ霜夜やうらむ蛬させもが露をいのちばかりに(望月長孝)

375:名無氏物語
09/10/30 23:07:30 tq6axcKR
秋はつる枯野の虫の初霜にむすぼほれゆく声のはかなさ(後鳥羽院)

376:名無氏物語
09/10/30 23:08:54 tq6axcKR
祝ひつつしめゆふ竹の色見れば御代のけしきは空にしるしも(藤原俊忠)

377:名無氏物語
09/10/30 23:11:24 tq6axcKR
ゆきて見しそのかみ山の桜花ふりにし春ぞ恋しかりける(藤原俊忠)

378:名無氏物語
09/10/30 23:12:38 tq6axcKR
心して見るべかりけり春の月ことぞともなく昔恋ひらる(輔仁親王)

379:名無氏物語
09/10/30 23:15:15 tq6axcKR
ふるさとの浅茅が原におなじくは君とすみれの花を摘まばや(肥後)

380:名無氏物語
09/10/30 23:23:58 tq6axcKR
ふる里の野べ見に来れば昔わが妹とすみれの花咲きにけり(賀茂真淵)

381:名無氏物語
09/10/31 03:01:07 BQZlu/Vf
花を見ておもふ心のままならば散るにとまりてかくは嘆かじ(小侍従)

382:名無氏物語
09/10/31 03:02:53 BQZlu/Vf
月影にのれる心のままならばいづこの浦やとまりならまし(油谷倭文子)

383:名無氏物語
09/10/31 09:13:18 BQZlu/Vf
たまさかに逢瀬はなくてみなの川涙の淵にしづむ恋かな(肥後)

384:名無氏物語
09/10/31 09:30:45 BQZlu/Vf
冬のよの月は都の友ながらあはれうちそふ浪まくらかな(慈円)

385:名無氏物語
09/10/31 22:48:38 BQZlu/Vf
磯の松あらしにたへぬ折しもあれあはれうちそふ浪の音かな(後鳥羽院)

386:名無氏物語
09/10/31 22:51:51 BQZlu/Vf
枝ごとの末まで匂ふ花なれば散るもみゆきと見ゆるなるらむ(藤原師通)

387:名無氏物語
09/10/31 22:55:13 BQZlu/Vf
とはましを花の物言ふ世なりせばありて過ぎにし春の行衛を(太皇太后宮大弐)

388:名無氏物語
09/10/31 22:56:36 BQZlu/Vf
芦火たく恋にやつるる閨の上に白くもりくる月の影かな(肥後)

389:名無氏物語
09/10/31 22:59:55 BQZlu/Vf
ありし世の恋しきままに古郷の花にむかひて音をのみぞ泣く(堀河院中宮上総)

390:名無氏物語
09/10/31 23:01:30 BQZlu/Vf
狩人の夏の夜ふかくいるさ山ともしの影の見えみ見えずみ(二条太皇太后宮大弐)

391:名無氏物語
09/10/31 23:02:17 BQZlu/Vf
衣手は涙にぬれぬ紅のやしほは恋の染むるなりけり(二条太皇太后宮大弐)

392:名無氏物語
09/11/01 22:30:53 shKdZeV3
あとたえて雪ふりつもる深山には細谷川ぞ道とみえける(皇后宮摂津)

393:名無氏物語
09/11/01 22:32:23 shKdZeV3
玉椿ひかりをみがく君が代に百かへり咲く優曇華の花(郁芳門院安芸)

394:名無氏物語
09/11/01 22:34:25 shKdZeV3
水のおもにかきながしたる玉章はとわたる雁の影にぞありける(待賢門院堀河)

395:名無氏物語
09/11/01 22:35:13 shKdZeV3
うちかへし思ひぞわぶるながからむ契もしらずいひし恨は(武者小路実陰)

396:名無氏物語
09/11/01 22:36:16 shKdZeV3
ながからむいのちもしらず白みゆくこのわが髪を誰かいとしめ(山中智恵子)

397:名無氏物語
09/11/01 22:39:19 shKdZeV3
今はただつれなき人も恋をして我がなげきをも思ひしれかし(待賢門院堀河)

398:名無氏物語
09/11/01 22:49:15 shKdZeV3
立ちいらで雲間を分けし月影は待たぬけしきや空に見えけん(西行)

399:名無氏物語
09/11/01 22:50:18 shKdZeV3
すむかひもなきよながらの思ひ出は浮雲かけぬ山の端の月(待賢門院堀河)

400:名無氏物語
09/11/01 22:53:13 shKdZeV3
なにごとも昔語りになりゆけば花も見し世の色やかはれる(上西門院兵衛)

401:名無氏物語
09/11/01 22:54:11 shKdZeV3
夏川の浮き藻の裾の水波にほたるのかげをやどしてしがな(加納諸平)

402:名無氏物語
09/11/01 23:00:55 shKdZeV3
秋の夜の月のひかりにさそはれてしらぬ雲路に行く心かな(藤原顕輔)

403:名無氏物語
09/11/01 23:10:26 shKdZeV3
秋の夜は空ゆく月にさそはれて雲の果てまで心をぞやる(肥後)

404:名無氏物語
09/11/01 23:11:16 shKdZeV3
すみのぼる月の光にさそはれて雲のうへまでゆく心かな(藤原実行)

405:名無氏物語
09/11/01 23:12:11 shKdZeV3
玉よする岬が沖に波間よりたちいづる月のかげのさやけさ(鴨長明)

406:名無氏物語
09/11/01 23:13:50 shKdZeV3
霜こほる山風あらき雲間よりもれいづる月の影ぞさむけき(藤原隆祐)

407:名無氏物語
09/11/01 23:15:02 shKdZeV3
吹きはらふ雪げの雲のたえだえをまちける月の影のさやけさ(順徳院)

408:名無氏物語
09/11/01 23:16:24 shKdZeV3
もれ出づる今ひときはのさやけさに空こそ月の光とは見れ(後水尾院)

409:名無氏物語
09/11/01 23:18:36 shKdZeV3
秋風の雲吹きつくす山の端にさしのぼる月の影のさやけさ(冷泉為村)

410:名無氏物語
09/11/01 23:20:00 shKdZeV3
よひの雨にぬるる水枝をもれ出づる月の色こそなまめきにけれ(橘千蔭)

411:名無氏物語
09/11/01 23:44:48 shKdZeV3
暮の秋月の姿はたらねども光は空にみちにけるかな(藤原顕輔)

412:名無氏物語
09/11/02 00:01:21 KAu7eRkl
かばかりの花の匂ひをおきながら又も見ざらむことぞ悲しき(藤原顕輔)

413:名無氏物語
09/11/02 00:02:26 KAu7eRkl
秋をやく心ちこそすれ山里の紅葉ちりかふ木がらしの風(源師時)

414:名無氏物語
09/11/02 00:03:23 KAu7eRkl
秋をやく色にぞみゆるいぶき山もえてひさしき下のおもひに(藤原定家)

415:名無氏物語
09/11/02 00:04:11 KAu7eRkl
秋をやく木の葉の色やのこるらん嵐にたえぬやどの埋み火(藤原雅経)

416:名無氏物語
09/11/02 00:10:59 KAu7eRkl
秋をやくひばらの山のもみぢ葉の我もこがるる色をみせばや(冷泉為尹)

417:名無氏物語
09/11/02 00:12:58 KAu7eRkl
時鳥夢うつつともわくべきをいま一声はとほざかりつつ(頓阿)

418:名無氏物語
09/11/02 00:14:35 KAu7eRkl
玉垂の御簾さわぐまで風ふけばよどののうちも涼しかりけり(源兼昌)

419:名無氏物語
09/11/02 00:16:01 KAu7eRkl
夕立にをちの溝河まさりつつふらぬ里までながれきにけり(源兼昌)

420:名無氏物語
09/11/02 00:18:51 KAu7eRkl
真葛原もみぢの色のあか月にうら悲しかる風の音かな(源兼昌)

421:名無氏物語
09/11/02 00:19:49 KAu7eRkl
望月の山の端いづるよそほひにかねても光る秋の空かな(源兼昌)

422:名無氏物語
09/11/02 14:39:53 KAu7eRkl
夕暮のみぞれにしみやとけぬらん垂氷づたひに雫落つなり(源兼昌)

423:名無氏物語
09/11/02 14:40:59 KAu7eRkl
月すみて深くる千鳥の声すなり心くだくや須まの関守(西行)

424:名無氏物語
09/11/02 14:41:43 KAu7eRkl
旅寝する夢路は絶えぬ須磨の関かよふ千鳥の暁の声(藤原定家)

425:名無氏物語
09/11/02 14:42:28 KAu7eRkl
淡路島わたる千鳥もしろたへの波間にかざすおきつ汐風(藤原家隆)

426:名無氏物語
09/11/02 14:43:15 KAu7eRkl
月もいかに須磨の関守詠むらん夢は千鳥の声にまかせて(藤原家隆)

427:名無氏物語
09/11/02 14:44:28 KAu7eRkl
淡路島ふきかふすまの浦風にいくよの千鳥声かよふらん(後鳥羽院)

428:名無氏物語
09/11/02 14:45:36 KAu7eRkl
さ夜千鳥ゆくへをとへば須磨のうら関守さます暁のこゑ(後鳥羽院)

429:名無氏物語
09/11/03 01:48:46 Krg7DrCO
淡路島かよふ千鳥のしばしばも羽かくまなく恋ひやわたらむ(源実朝)

430:名無氏物語
09/11/03 01:49:37 Krg7DrCO
須磨の浦や千鳥鳴くなり関守のいとどうちぬるひまやなからん(頓阿)

431:名無氏物語
09/11/03 01:51:04 Krg7DrCO
さよ千鳥あはぢ島風たゆむよりとわたり消ゆるすまの一こゑ(木下長嘯子)

432:名無氏物語
09/11/03 01:52:02 Krg7DrCO
まどろまで我のみぞ聞く小夜千鳥枕ならぶるすまの関守(木下長嘯子)

433:名無氏物語
09/11/03 01:53:03 Krg7DrCO
千鳥にも幾夜ねざめぬ村しぐれ袖にや通ふ須磨の関守(望月長孝)

434:名無氏物語
09/11/03 01:54:16 Krg7DrCO
仮初の海人とぞせめてなりなまし人をみるめになぐさむやとて(宗良親王)

435:名無氏物語
09/11/03 01:55:12 Krg7DrCO
今日みれば夜のまに花は咲きにけり昨日にも似ぬ峰の白雲(藻壁門院但馬)

436:名無氏物語
09/11/03 01:56:07 Krg7DrCO
涼しさをいづくにこめて吹く風の昨日にも似ぬ秋を告ぐらむ(後水尾院)

437:名無氏物語
09/11/03 01:57:08 2PyFGQAM
とけてねぬ須磨の関守夜やさむき友よぶ千鳥月に鳴くなり(足利義詮[新拾遺])

438:名無氏物語
09/11/03 01:58:05 2PyFGQAM
これや夢いづれかうつつはかなさを思ひわかでも過ぎぬべきかな(上西門院兵衛[千載])

439:名無氏物語
09/11/03 02:20:07 Krg7DrCO
のどけさは袖にしられて唐衣きのふにも似ぬ春の初風(本居宣長)

440:名無氏物語
09/11/03 02:21:25 Krg7DrCO
流れ出づる雫に袖は朽ちはてておさふる方もなきぞ悲しき(源国信)

441:名無氏物語
09/11/03 02:22:13 Krg7DrCO
長き夜の夢の内にてみる夢はいづれうつつといかで定めむ(永縁法師)

442:名無氏物語
09/11/03 02:31:22 Krg7DrCO
名にたてる秋もかひなしあたら夜の月を残して明くる東雲(殷富門院大輔)

443:名無氏物語
09/11/03 02:32:10 Krg7DrCO
夕涼み閨へもいらぬうたた寝の夢を残してあくる東雲(藤原有家)

444:名無氏物語
09/11/03 02:33:09 Krg7DrCO
短か夜の空行く月のやすらひを誘ひ残してあくる東雲(衣笠家良)

445:名無氏物語
09/11/03 02:34:36 Krg7DrCO
ほのぼのとかすめる山のしののめに月を残して帰るかりがね(衣笠家良)

446:名無氏物語
09/11/03 02:36:50 Krg7DrCO
風越の峰の桜や咲きぬらむ麓に花のふらぬ日ぞなき(藤原実定)

447:名無氏物語
09/11/03 02:37:56 Krg7DrCO
白雲のたつたの桜咲きにけり外山をかけてにほふ春風(後鳥羽院)

448:名無氏物語
09/11/03 02:40:25 Krg7DrCO
庵さす岡辺の森の木の間より暮るる待ちける夕月夜かな(藤原為家)

449:名無氏物語
09/11/03 13:59:58 k5ASPEut

Though wave after wave of desolation
Has hurled itself upon the City of SHIGA
The cherry trees still bloom
As in the days gone by

  Unknown Author 圖


さざ波や
滋賀の都は荒れにしも
昔ながらの
山桜かな

詠み人知らず 圖

450:名無氏物語
09/11/03 14:14:46 Krg7DrCO
風の時となるにやあるらむ夏の日も暮るる待ちてぞ涼しかりける(伏見院)

451:名無氏物語
09/11/03 14:16:22 Krg7DrCO
三島江や葦の枯葉の下ごとに羽がひの霜をはらふをし鳥(藤原忠通)

452:名無氏物語
09/11/03 14:17:12 Krg7DrCO
冬さむみ比良の高嶺に風さえてさざ波こほる志賀の唐崎(後鳥羽院)

453:名無氏物語
09/11/03 14:18:05 Krg7DrCO
花さかぬ我が深山木のつれづれといくとせ過ぎぬみよの春風(藤原定家)

454:名無氏物語
09/11/03 14:19:31 Krg7DrCO
しのびつつ色にや出でんあしひきのわがみやま木の時雨降る頃(順徳院)

455:名無氏物語
09/11/03 14:20:42 Krg7DrCO
冬の日を春より長くなすものは恋ひつつ暮らす心なりけり(藤原頼宗)

456:名無氏物語
09/11/03 14:25:26 Krg7DrCO
限りなくうれしと思ふことよりもおろかの恋ぞなほまさりける(藤原忠通)

457:名無氏物語
09/11/03 14:26:34 Krg7DrCO
思ひかねそなたの空をながむれば雲さへ我を隔てけるかな(藤原実定)

458:名無氏物語
09/11/03 14:40:49 Krg7DrCO
思ひかね昨日の空をながむればそれかと見ゆる雲だにもなし(藤原頼孝)

459:名無氏物語
09/11/03 14:42:13 Krg7DrCO
わたの原漕ぎ出でて見れば久方の雲ゐも波のうちにぞありける(藤原家隆)

460:名無氏物語
09/11/03 15:08:03 Krg7DrCO
わたのはら八重の潮路を見わたせば雲につらなる沖つ白波(惟明親王)

461:名無氏物語
09/11/03 15:09:02 Krg7DrCO
わたの原ながめの果てはひとつにてむら雲わくる沖つ白波(藤原良平)

462:名無氏物語
09/11/03 15:11:49 Krg7DrCO
和田の原うち出でて見れば山梨の花とやいはん沖つ白波(正徹)

463:名無氏物語
09/11/03 16:41:31 Krg7DrCO
和田の原空もひとつにほのぼのと霞へだつる沖つ白波(冷泉為村)

464:名無氏物語
09/11/03 18:18:17 Krg7DrCO
しら雪の猶かきくらしふるさとの吉野のおくも春は来にけり(嘉喜門院)

465:名無氏物語
09/11/03 18:19:13 Krg7DrCO
かきくらしなほふる郷のみよし野はいつの雪間に春の来ぬらむ(貞常親王)

466:名無氏物語
09/11/03 18:21:32 Krg7DrCO
枯るるより刈りもはらはぬ道みえて雪に跡ある野べの草むら(後水尾院)

467:名無氏物語
09/11/03 18:23:01 Krg7DrCO
鵜飼舟月もをぐらの山かげに闇をしたひてかがりさすなり(一条兼良)

468:名無氏物語
09/11/03 18:23:47 Krg7DrCO
わすれじの人の心の限をもみ山の里のけさのしら雪(肖柏)

469:名無氏物語
09/11/03 18:26:26 Krg7DrCO
つれづれと空ぞ見らるる思ふ人天くだり来んものならなくに(和泉式部)

470:名無氏物語
09/11/03 18:29:30 2PyFGQAM
旅人の朝たつ後や積るらむ跡こそ見えね野辺の白雪(小倉実教[新続古今])

471:名無氏物語
09/11/03 18:30:41 2PyFGQAM
我が宿をとふとはなしに春のきて庭に跡ある雪の村消え(夢窓国師[風雅])

472:名無氏物語
09/11/03 18:31:40 2PyFGQAM
吉野川こほりとけ行く春風にあらはれそむる波の初花(式乾門院御匣[新続古今])

473:名無氏物語
09/11/04 13:01:33 I4Leox/i
聞くやいかに嵐の音もくれ竹のふしみの里の秋の夜の月(信覚)

474:名無氏物語
09/11/04 13:14:04 I4Leox/i
古りにける朧の清水結びあげて昔の人の心をぞくむ(藤原俊成)

475:名無氏物語
09/11/04 13:15:03 I4Leox/i
のこりける都の春の光かな昔語りの志賀の花園(藤原良経)

476:名無氏物語
09/11/04 13:16:42 I4Leox/i
ふりにけるあととも今朝はみえぬかな志賀の都の雪の花園(藤原雅経)

477:名無氏物語
09/11/04 13:27:04 I4Leox/i
面影をのち偲べとや有明の月をのこして花のちるらむ(二条良基)

478:名無氏物語
09/11/04 13:27:46 I4Leox/i
君恋ふる涙や空にかよふらむ思ひはてける宵の村雨(後鳥羽院)

479:名無氏物語
09/11/04 13:28:35 I4Leox/i
わきかねし同じ緑の夏草を花にあらはす秋の夕暮(小侍従)

480:名無氏物語
09/11/04 13:30:10 I4Leox/i
咲きにほふ梢をとへば苔の下のその名も花にあらはれにけり(三条西実隆)

481:名無氏物語
09/11/04 13:59:28 Q8CL2utr
ふりつみしこぞの白雪むら消えてあらはれそむる野べの通ひ路(日野俊光[新続古今])

482:名無氏物語
09/11/04 14:00:21 I4Leox/i
秋風にただよふ雲のたえまよりもれ出づる月の影のさやけさ(藤原顕輔)

483:名無氏物語
09/11/04 14:01:30 I4Leox/i
忍びつつ霞と共にながめしもあらはれにけり花の木のもと(豊臣秀吉)

484:名無氏物語
09/11/04 14:02:17 I4Leox/i
おのづから花の下にしやすらへば逢はばやと思ふ人も来にけり(源頼政)

485:名無氏物語
09/11/04 14:03:05 I4Leox/i
散りはてて後や我が身にかへりこむ花咲く宿にとまる心は(源頼政)

486:名無氏物語
09/11/04 14:04:21 I4Leox/i
暮れぬ間は花にたぐへて散らしつる心あつむる春の夜の月(源頼政)

487:名無氏物語
09/11/04 14:05:15 I4Leox/i
めづらしき人にも逢ひぬ早蕨の折よく我と野辺に来にけり(源頼政)

488:名無氏物語
09/11/04 14:07:10 I4Leox/i
恋するかなにぞと人やとがむらむ山ほととぎす今朝は待つ身を(源頼政)

489:名無氏物語
09/11/04 14:08:14 I4Leox/i
都には待つらむものを時鳥いづるを惜しむ深山べの里(源頼政)

490:名無氏物語
09/11/04 14:49:18 I4Leox/i
香をとめて山ほととぎす落ちくやと空までかをれ宿の橘(源頼政)

491:名無氏物語
09/11/04 14:57:54 I4Leox/i
うき草を雲とやいとふ夏の池の底なる魚も月をながめば(源頼政)

492:名無氏物語
09/11/04 14:59:04 I4Leox/i
暮れぬるか遠の山かげわたりきて今ぞ戸無瀬の河辺すずしき(源頼政)

493:名無氏物語
09/11/04 15:00:20 I4Leox/i
浦づたひ鳴尾の松のかげに来てまた隈もなき月をみるかな(源頼政)

494:名無氏物語
09/11/04 15:01:11 I4Leox/i
今宵たれすずのしのやに夢さめて吉野の月に袖ぬらすらむ(藤原良経)

495:名無氏物語
09/11/04 15:02:12 I4Leox/i
吉野山すず吹く秋のかり寝より花ぞ身にしむ木々の下風(細川幽斎)

496:名無氏物語
09/11/04 15:03:26 I4Leox/i
こよひたれ伏見の里に寝覚して夢路悔しき月をみるらむ(望月長孝)

497:名無氏物語
09/11/04 15:04:35 I4Leox/i
漕ぎ出でて月はながめむさざなみや志賀津の浦は山の端ちかし(源頼政)

498:名無氏物語
09/11/04 15:50:09 I4Leox/i
いにしへの人は汀に影たえて月のみすめる広沢の池(源頼政)

499:名無氏物語
09/11/04 15:51:30 I4Leox/i
宵の間に思ひしことを思ふかな二十日の月のすみのぼるまで(源頼政)

500:名無氏物語
09/11/04 15:52:17 I4Leox/i
石清水ながれに放ついろくづの鰭ふりゆくも見ゆる月影(源頼政)

501:名無氏物語
09/11/04 15:53:11 I4Leox/i
白露も色そめあへぬ龍田山まだあを葉にて秋風ぞふく(藤原良経)

502:名無氏物語
09/11/04 15:54:25 I4Leox/i
槙ながす丹生の川瀬にゐる鴨は目なれにけりな立ちもさわがず(源頼政)

503:名無氏物語
09/11/04 15:55:36 I4Leox/i
忍びづまかへらむ跡もしるからし降らばなほ降れしののめの雪(源頼政)

504:名無氏物語
09/11/04 16:25:48 I4Leox/i
こひしともいはでしのぶのすり衣袖になみだの露ぞみだるる(西園寺実材母)

505:名無氏物語
09/11/04 16:27:30 I4Leox/i
恋ひ恋ひてまれにうけひく玉章を置きうしなひてまた歎くかな(源頼政)

506:名無氏物語
09/11/04 16:28:40 I4Leox/i
いづこぞや妹が玉づさ隠し置きて覚えぬほどに老ぼれにけり(源頼政)

507:名無氏物語
09/11/04 16:29:47 I4Leox/i
みちのくの金をば恋ひてほる間なく妹がなまりの忘られぬかな(源頼政)

508:名無氏物語
09/11/04 16:31:16 I4Leox/i
妹ならばひたひの髪をふりかけて伝ふ泪を玉とぬかまし(源頼政)

509:名無氏物語
09/11/04 16:32:08 I4Leox/i
東路を朝たちゆけば葛飾の真間の継橋かすみわたれり(源頼政)

510:名無氏物語
09/11/04 16:51:05 I4Leox/i
月清みしのぶる道ぞしのばれぬ世に隠れてとなに思ひけむ(源頼政)

511:名無氏物語
09/11/04 16:51:55 I4Leox/i
埋れ木の花さく事もなかりしに身のなる果ぞ悲しかりける(源頼政)

512:名無氏物語
09/11/04 16:53:06 I4Leox/i
夕汐に由良の門わたる海人小舟霞の底に漕ぎぞ入りぬる(藤原清輔)

513:名無氏物語
09/11/04 16:54:24 I4Leox/i
塩竃のうらがなしくも見ゆるかな霞にすける海人の釣舟(藤原清輔)

514:名無氏物語
09/11/04 17:00:26 I4Leox/i
かざしをる三輪の檜原の木の間より領布ふる花や神の八乙女(藤原清輔)

515:名無氏物語
09/11/04 17:01:44 I4Leox/i
身をつめば老木の花ぞあはれなる今幾とせか春に逢ふべき(藤原清輔)

516:名無氏物語
09/11/04 17:36:09 I4Leox/i
わきて見む老木は花もあはれなり今いくたびか春に逢ふべき(西行)

517:名無氏物語
09/11/04 17:37:12 I4Leox/i
風すずしなくうつ蝉のからころも日もゆふだちの雲のきえがた(藤原定家)

518:名無氏物語
09/11/04 17:38:42 I4Leox/i
見るからにかたへ涼しき夏ごろも日も夕暮のやまとなでしこ(後鳥羽院)

519:名無氏物語
09/11/04 17:43:48 I4Leox/i
吹く風のすずしくもあるかおのづから山の蝉鳴きて秋は来にけり(源実朝)

520:名無氏物語
09/11/04 17:45:30 I4Leox/i
風涼しぬるともゆかむ夏衣日も夕立の雨はふりきぬ(大内政弘)

521:名無氏物語
09/11/04 17:48:15 I4Leox/i
吹きほさぬ雫もすずし夏ごろも日も夕だちの杉の下風(肖柏)

522:名無氏物語
09/11/04 17:50:02 I4Leox/i
露むすぶ小萩が花の夕しめり月のみ秋となに思ひけむ(後崇光院)

523:名無氏物語
09/11/04 17:51:02 I4Leox/i
霧のまに明石の瀬戸に入りにけり浦の松風音にしるしも(藤原清輔)

524:名無氏物語
09/11/04 18:13:51 I4Leox/i
ゆく駒のつめの隠れぬ白雪や千里のそとにすめる月かげ(藤原清輔)

525:名無氏物語
09/11/04 18:16:45 I4Leox/i
夜とともに山の端いづる月影のこよひ見そむる心地こそすれ(藤原清輔)

526:名無氏物語
09/11/04 18:18:45 I4Leox/i
夏のせし蓬の門は霜枯れてむぐらの下は風もたまらず(和泉式部)

527:名無氏物語
09/11/04 19:01:34 I4Leox/i
おのづからおとなふものは庭のおもに浅茅なみよる秋の夕風(藤原範兼)

528:名無氏物語
09/11/04 19:04:39 I4Leox/i
月影はさえにけらしな神垣のよるべの水もつららゐるまで(藤原清輔)

529:名無氏物語
09/11/04 19:06:18 I4Leox/i
吹く風にちりかひくもる冬の夜の月のかつらの花のしら雪(後二条院)

530:名無氏物語
09/11/04 19:12:32 I4Leox/i
年ふれど老いもせずして和歌の浦にいく代になりぬ玉津島姫(津守国基)

531:名無氏物語
09/11/04 19:28:59 I4Leox/i
妹背川かへらぬ水の別れには聞きわたるとも袖ぞぬれける(藤原清輔)

532:名無氏物語
09/11/04 20:03:38 I4Leox/i
月みても雲井へだつと恨みこしその世の秋ぞ今は恋しき(惟宗光吉)

533:名無氏物語
09/11/04 20:04:40 I4Leox/i
おのづからつてに通ひし言の葉につらかりし世ぞ今は恋しき(千種有光)

534:名無氏物語
09/11/04 20:05:40 I4Leox/i
数しらぬ昔をきけば見しほどもすたれたる世の今は恋しき(正徹)

535:名無氏物語
09/11/04 20:08:09 I4Leox/i
忘れずよ憂しと見しよの春をさへ又このごろの花にしのびて(有賀長伯)

536:名無氏物語
09/11/04 20:09:00 I4Leox/i
ともすれば君がみけしきそこなひて叱られし世ぞ今は恋しき(野村望東尼)

537:名無氏物語
09/11/04 20:10:15 I4Leox/i
木の下にやどらざりせば見ましやは月さしかはす花の光を(藤原教長)

538:名無氏物語
09/11/04 20:11:41 I4Leox/i
ちる花に惜しむ心は尽くしてき暮れゆく春は人にまかせん(藤原教長)

539:名無氏物語
09/11/04 20:21:17 Q8CL2utr
帰りつる名残の空をながむれば慰めがたき有明の月(藤原兼実[千載])

540:名無氏物語
09/11/04 20:22:05 Q8CL2utr
大江山いく野の道の遠ければまだふみもみず天の橋立(小式部内侍[金葉])

541:名無氏物語
09/11/04 20:22:57 Q8CL2utr
更くるまで眺むればこそ悲しけれ思ひも入れじ秋の夜の月(式子内親王[新古今])

542:名無氏物語
09/11/04 21:02:24 I4Leox/i
夜もすがら春をのこせる灯し火の名残はけさも消たじとぞ思ふ(藤原教長)

543:名無氏物語
09/11/04 21:03:53 I4Leox/i
あられふる大あらき野の笹の音にはげしさそふる杜の下風(契沖)

544:名無氏物語
09/11/04 21:07:07 I4Leox/i
敷妙の枕はかへじわぎもこが寝くたれ髪にふれてしものを(藤原教長)

545:名無氏物語
09/11/04 21:08:40 I4Leox/i
秋風にあふ芭蕉葉のくだけつつあるにもあらぬ世とはしらずや(藤原教長)

546:名無氏物語
09/11/04 21:09:40 I4Leox/i
下紐はとけずはとけず小夜衣そのうつり香にしむ身ともがな(藤原公能)

547:名無氏物語
09/11/04 21:11:14 I4Leox/i
住吉のちぎのかたそぎ行きもあはで霜おきまよふ冬は来にけり(源俊頼)

548:名無氏物語
09/11/04 21:12:53 I4Leox/i
なつかしき移り香ぞする藤袴われよりさきに妹やきて見し(藤原頼輔)

549:名無氏物語
09/11/04 21:14:16 I4Leox/i
涙だに心にかなふ秋ならばさやけきままの月はみてまし(宗尊親王)

550:名無氏物語
09/11/04 21:21:10 Q8CL2utr
荻の葉に風の音せぬ秋もあらば涙のほかに月は見てまし(道助親王[新勅撰])

551:名無氏物語
09/11/05 13:28:07 OrBSALJQ
秋の日は糸よりよわきささがにの雲のはたてに荻のうは風(正徹)

552:名無氏物語
09/11/05 13:31:12 OrBSALJQ
露霜にあへずかれ行く秋草の糸よりよわき虫のこゑかな(正徹)

553:名無氏物語
09/11/05 13:31:54 OrBSALJQ
かぎりなく霞みぞわたる与謝の海の波まにみえし天の橋立(藤原公清)

554:名無氏物語
09/11/05 13:33:17 OrBSALJQ
いつしかとかすみにけりな塩竈のうらゆく舟のみえまがふまで(源俊頼)

555:名無氏物語
09/11/05 13:37:07 OrBSALJQ
けふといへば雪げの雲も打ちなびき春くる空に霞みぬるかな(慶運)

556:名無氏物語
09/11/05 13:38:02 OrBSALJQ
おしなべて霞みにけりな海山もみなわが国と春やたつらむ(正徹)

557:名無氏物語
09/11/05 13:38:46 OrBSALJQ
今朝までは見えし小島も霞たつ波間やいづく春の夕なぎ(貞常親王)

558:名無氏物語
09/11/05 13:40:30 OrBSALJQ
すみれ草つみ暮らしつる春の野に家路教ふる夕づくよかな(俊恵)

559:名無氏物語
09/11/05 13:54:55 OrBSALJQ
いかにせむ山の青葉になるままに遠ざかりゆく花の姿を(俊恵)

560:名無氏物語
09/11/05 13:56:15 OrBSALJQ
卯の花の盛りなるらし袖たれて遠方人の波を分けゆく(俊恵)

561:名無氏物語
09/11/05 14:00:07 OrBSALJQ
今こそは入りちがふなれ時鳥尋ねかねつつ帰る山路に(俊恵)

562:名無氏物語
09/11/05 14:01:04 OrBSALJQ
ゆふだちも晴れあへぬほどの雲間よりさもあやにくに澄める月かな(俊恵)

563:名無氏物語
09/11/05 14:02:23 OrBSALJQ
今ぞ知る一むらさめの夕立は月ゆゑ雲のちりあらひけり(俊恵)

564:名無氏物語
09/11/05 14:03:34 OrBSALJQ
宿さむと岩間の水草はらふ手にやがてむつるる夜半の月かな(俊恵)

565:名無氏物語
09/11/05 14:04:38 OrBSALJQ
夏ふかみ野原を行けば程もなく先立つ人の草がくれぬる(俊恵)

566:名無氏物語
09/11/05 14:06:26 OrBSALJQ
ひさぎおふる山片かげの石井筒ふみならしてもすむ心かな(源俊頼)

567:名無氏物語
09/11/05 14:33:26 OrBSALJQ
荻の葉に風うちそよぐ夕暮は音せぬよりもさびしかりけり(俊恵)

568:名無氏物語
09/11/05 14:35:14 OrBSALJQ
花すすきしげみが中を分けゆけば袂を越えて鶉たつなり(俊恵)

569:名無氏物語
09/11/05 14:38:50 OrBSALJQ
夕づくよしばしほのめけ咲きそむる小萩が花の数もかぞへむ(俊恵)

570:名無氏物語
09/11/05 14:40:19 OrBSALJQ
久方の天の川辺に雲消えてなぎたる夜半の月を見るかな(俊恵)

571:名無氏物語
09/11/05 14:41:05 OrBSALJQ
天の川八十の浦わに雲消えてなぎたる夜半の月を見るかな(俊恵)

572:名無氏物語
09/11/05 15:12:08 OrBSALJQ
水無瀬山木の葉まばらになるままに尾上の鐘の声ぞちかづく(後鳥羽院)

573:名無氏物語
09/11/05 15:13:45 OrBSALJQ
谷ふかみ降りつむ雪に夜やさむきひとつに見ゆる妹と背の山(俊恵)

574:名無氏物語
09/11/05 15:16:32 OrBSALJQ
あはれてふ言の葉もがなそれにだに消なむ命をかへつと思はむ(俊恵)

575:名無氏物語
09/11/05 15:18:23 OrBSALJQ
あけやらぬ閨のひまのみ待たれつつ老いぬる身には朝寐せられず(藤原知家)

576:名無氏物語
09/11/05 15:19:50 OrBSALJQ
あけそめし閨のひまさへ埋もれて猶夜ぶかしとふれるしら雪(宗良親王)

577:名無氏物語
09/11/05 15:21:14 OrBSALJQ
時鳥待つ夜はいく夜ただにあけてつれなからぬは閨のひまかな(木下長嘯子)

578:名無氏物語
09/11/05 15:23:22 OrBSALJQ
しののめはまだあけやらでふる雪の光にしらむ閨のひまかな(木下長嘯子)

579:名無氏物語
09/11/05 15:45:34 OrBSALJQ
むらしぐれいく度きかば冬の夜のつれなき閨のひま白むべき(小沢蘆庵)

580:名無氏物語
09/11/05 15:46:35 OrBSALJQ
侘びつつは逢ふと見る夜の夢をだに君が情けと思はましかば(俊恵)

581:名無氏物語
09/11/05 15:48:39 OrBSALJQ
見ぬも憂し見てもわりなし夢ゆゑに物を思はぬ暁もがな(俊恵)

582:名無氏物語
09/11/05 16:00:53 OrBSALJQ
はるばると山また山を思ひやる心さへこそ苦しかりけれ(俊恵)

583:名無氏物語
09/11/05 16:02:24 OrBSALJQ
君がため玉串の葉をとりかざし星さゆるまで歌ひ明かさん(俊恵)

584:名無氏物語
09/11/05 16:04:54 OrBSALJQ
かへり見し都の山もへだてきぬただ白雲に向かふばかりぞ(俊恵)

585:名無氏物語
09/11/05 16:06:24 OrBSALJQ
桜花散りなむ後のおもかげに朝ゐる雲のたたむとすらむ(登蓮)

586:名無氏物語
09/11/05 16:07:28 OrBSALJQ
淡路船しほのととみを待つほどにすずしくなりぬ瀬戸の夕風(登蓮)

587:名無氏物語
09/11/05 16:14:33 OrBSALJQ
藤袴ねざめの床にかをりけり夢路ばかりと思ひつれども(登蓮)

588:名無氏物語
09/11/05 16:15:20 OrBSALJQ
故郷を思ひやりつつながむれば心ひとつにくもる月かな(登蓮)

589:名無氏物語
09/11/05 16:16:41 OrBSALJQ
君も憂し逢はずは我も忘れなでつれなき人ぞふたりなりける(登蓮)

590:名無氏物語
09/11/05 16:17:57 OrBSALJQ
五月闇おのが光をしるべにて山のかけぢを行く蛍かな(寂念)

591:名無氏物語
09/11/05 16:18:47 OrBSALJQ
闇路にもおのが光をしるべにて心のままにゆくほたるかな(藤原光章)

592:名無氏物語
09/11/05 23:28:09 OrBSALJQ
暗き夜もおのが光をしるべにて野沢の水に飛ぶほたるかな(禅信)

593:名無氏物語
09/11/05 23:35:56 OrBSALJQ
雪の色におなじ白良の浜千鳥こゑさへさゆる曙の空(寂念)

594:名無氏物語
09/11/05 23:38:08 OrBSALJQ
旅衣うらがなしかる浅茅生に夜半の時雨よいかにせよとぞ(寂超)

595:名無氏物語
09/11/05 23:39:54 OrBSALJQ
みぎの手もその面影も変はりぬる我をば知るやみたらしの神(鴨長明)

596:名無氏物語
09/11/05 23:41:18 OrBSALJQ
野べに出でて春日つめどもたまらぬはまだうらわかき若菜なりけり(藤原公実)

597:名無氏物語
09/11/05 23:42:12 OrBSALJQ
春日野の雪げの沢に袖たれて君がためにと小芹をぞ摘む(藤原仲実)

598:名無氏物語
09/11/05 23:43:09 OrBSALJQ
まちわぶる桜の花は思ひ寝の夢路よりまづ咲きそめにけり(本居宣長)

599:名無氏物語
09/11/05 23:43:16 vEK3KYJK
夕やみはおのが光をしるべにて木の下がくれゆく蛍かな(日野俊光[新後撰])

600:名無氏物語
09/11/05 23:44:04 vEK3KYJK
薪こり峰の木の実をもとめてぞ得難き法は聞きはじめける(藤原俊成[玉葉])

601:名無氏物語
09/11/05 23:47:04 vEK3KYJK
根にかへる花とはきけど見る人のこころのうちにとまるなりけり(藤原重家[風雅])

602:名無氏物語
09/11/06 00:11:32 zbDfkXj7
花も根にかへるを見てぞ木のもとにわれも家路は思ひいでける(下河辺長流)

603:名無氏物語
09/11/06 00:12:54 zbDfkXj7
清見潟おきの岩こす白浪に光をかはす秋の夜の月(西行)

604:名無氏物語
09/11/06 00:14:25 zbDfkXj7
秋の田の穂波も見えぬ夕霧に畔づたひして鶉なくなり(崇徳院)

605:名無氏物語
09/11/06 00:15:49 zbDfkXj7
山田もる木曽の伏屋に風ふけば畔づたひして鶉おとなふ(源俊頼)

606:名無氏物語
09/11/06 00:18:50 zbDfkXj7
あすよりは秋もあらしのおとは山かた見となしにちる紅葉かな(藤原定家)

607:名無氏物語
09/11/06 00:21:42 zbDfkXj7
今いくか秋もあらしのよこ雲にいづればしらむ山のはの月(藤原定家)

608:名無氏物語
09/11/06 00:23:03 zbDfkXj7
なが月や秋もあらしの夕時雨そめてもをしくちる木の葉かな(後崇光院)

609:名無氏物語
09/11/06 00:38:39 zbDfkXj7
うちはらふ共寝ならねばをしどりの上毛の霜も今朝はさながら(和泉式部)

610:名無氏物語
09/11/06 00:39:49 zbDfkXj7
瀬をはやみ岩きる浪のよとともに玉ちるばかりくだけてぞふる(藤原定家)

611:名無氏物語
09/11/06 00:41:48 zbDfkXj7
春のゆくみ吉野川の瀬をはやみせくもかひなき花のいは波(後鳥羽院)

612:名無氏物語
09/11/06 01:17:43 zbDfkXj7
めぐりあはむ雲のはつかにみか月のわれても末に影へだつなよ(三条西実隆)

613:名無氏物語
09/11/06 01:18:42 zbDfkXj7
恋ひ死なば鳥ともなりて君がすむ宿の梢にねぐらさだめむ(崇徳院)

614:名無氏物語
09/11/06 01:20:40 zbDfkXj7
吹く風も木々の枝をばならさねど山は久しき声ぞ聞こゆる(崇徳院)

615:名無氏物語
09/11/06 01:21:48 zbDfkXj7
吹く風は枝も鳴らさで万世とよばふ声のみ音高の山(藤原俊成)

616:名無氏物語
09/11/06 01:23:09 zbDfkXj7
闇のうちに和幣をかけし神あそび明星よりや明けそめにけむ(崇徳院)

617:名無氏物語
09/11/06 01:24:07 zbDfkXj7
浜ちどり跡は都へかよへども身は松山に音をのみぞなく(崇徳院)

618:名無氏物語
09/11/06 01:30:03 zbDfkXj7
松山に波こえざらば浜千鳥かへりてあとは残らざらまし(香川景樹)

619:名無氏物語
09/11/06 01:32:04 zbDfkXj7
夢の世になれこし契りくちずしてさめむ朝にあふこともがな(崇徳院)

620:名無氏物語
09/11/06 15:53:53 zbDfkXj7
日の本の光を見せてはるかなる唐土までも春や立つらむ(細川幽斎)

621:名無氏物語
09/11/06 15:55:15 zbDfkXj7
雲がくれ鳴きてゆくなる初雁のはつかにみてぞ人はこひしき(源実朝)

622:名無氏物語
09/11/06 15:56:08 zbDfkXj7
ともしびを花の光にさきだてて窓の白雪春いそぐなり(足利義尚)

623:名無氏物語
09/11/06 15:57:46 zbDfkXj7
行き行きておもふもかなし末遠くこえし高根の峰の白雲(後水尾院)

624:名無氏物語
09/11/06 15:58:54 zbDfkXj7
またや見む明石の瀬戸のうき枕波間の月のあけがたの影(藤原忠良)

625:名無氏物語
09/11/06 16:00:00 zbDfkXj7
忘れめや片野の花もかつ見ゆる淀のわたりの春の明けぼの(千種有功)

626:名無氏物語
09/11/06 16:01:34 zbDfkXj7
玉ふくむ井手の山吹あはれあはれ駒にかふちふ露なこぼしそ(和田厳足)

627:名無氏物語
09/11/06 20:05:25 zbDfkXj7
風はやきあぶくま川の小夜千鳥涙なそへそ袖の氷に(後鳥羽院)

628:名無氏物語
09/11/06 20:06:41 zbDfkXj7
きりぎりす涙なそへそ草の戸の露に袂はくたしはててき(加納諸平)

629:名無氏物語
09/11/06 20:08:07 zbDfkXj7
まどろめば野をちかづけて枕べにあるここちする菫さわらび(大隈言道)

630:名無氏物語
09/11/06 20:10:48 zbDfkXj7
わが心いかにせよとか山吹のうつろふ花の嵐たつらむ(源実朝)

631:名無氏物語
09/11/06 20:12:04 zbDfkXj7
吹ききつる花橘の身にしめば我も昔の袖の香やする(小侍従)

632:名無氏物語
09/11/06 20:13:06 zbDfkXj7
しのばじな我もむかしの夕まぐれ花橘に風はすぐらむ(俊成卿女)

633:名無氏物語
09/11/07 00:53:27 Ib4ATa39
五月雨は鹿火屋のけぶりうちしめり山田のくれにかはづ鳴くなり(藤原家隆)

634:名無氏物語
09/11/07 00:54:27 Ib4ATa39
降る雨に蚊遣りの煙うちしめりいぶせくみゆる薮浪(やぶなみ)の里(小沢蘆庵)

635:名無氏物語
09/11/07 00:56:25 Ib4ATa39
八重葎さしこもりにしふるさとは世を鶯のねをのみぞきく(飛鳥井雅有)

636:名無氏物語
09/11/07 08:43:54 Ib4ATa39
かぢの葉におきけるものをよしやさは水かげ草の露の玉づさ(正徹)

637:名無氏物語
09/11/07 08:45:10 Ib4ATa39
たづねても誰かはとはむ鶉鳴く野辺にあはれを深草の里(藤原兼宗)

638:名無氏物語
09/11/07 08:46:27 Ib4ATa39
入日さす麓の尾花うちなびき誰が秋風に鶉鳴くらむ(源通光)

639:名無氏物語
09/11/07 08:47:14 Ib4ATa39
里は荒れ野となる露の深草や鶉がねやをてらす月影(太田道灌)

640:名無氏物語
09/11/07 08:48:35 Ib4ATa39
石ばしる水のしら玉手にとりてかぞふばかりもすめる月かな(三条西実隆)

641:名無氏物語
09/11/07 08:50:50 Ib4ATa39
まばらなるまきの板屋に影もりて手にとるばかりすめる夜の月(後鳥羽院)

642:名無氏物語
09/11/07 08:52:03 Ib4ATa39
沖つ風ふき上の浜のさむければ冬の夜すがら千鳥鳴くなり(永縁)

643:名無氏物語
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スレリンク(healing板)

644:名無氏物語
09/11/07 22:43:15 Ib4ATa39
月きよみさ夜更け行けば伊勢島や一志の浦に千鳥鳴くなり(源実朝)

645:名無氏物語
09/11/07 22:44:19 Ib4ATa39
もしほやく難波の御津に鳴く千鳥からきうき世はなれもかなしや(宗尊親王)

646:名無氏物語
09/11/07 22:45:40 Ib4ATa39
このごろは色なき草に波こえて月にみがける野路の玉川(藤原為家)

647:名無氏物語
09/11/07 22:46:41 Ib4ATa39
かへるさのたが涙とはしらねども月にみがける道芝の露(順徳院)

648:名無氏物語
09/11/07 22:47:51 Ib4ATa39
みわたせば降りつむ雪を有明の月にみがける多摩の横山(橘千蔭)

649:名無氏物語
09/11/07 22:52:18 Ib4ATa39
伊勢の海人の苫屋の床の梶枕あらふさ波に目をさましつる(源俊頼)

650:名無氏物語
09/11/07 22:53:44 Ib4ATa39
かり寝する玉えの月のあけ方に声もさやかに鳴く千鳥かな(後鳥羽院)

651:名無氏物語
09/11/08 01:30:14 VXzbuIr1
たちかへり又も来て見むはし鷹のとやのをいづる秋の夜の月(藤原家隆)

652:名無氏物語
09/11/08 01:31:19 VXzbuIr1
思ひきやあるにもあらぬ身のはてに君なきのちの夢を見むとは(藤原俊成)

653:名無氏物語
09/11/08 01:32:10 VXzbuIr1
なげくべきその数にだにあらねども思ひ知らぬは涙なりけり(藤原俊成)

654:名無氏物語
09/11/08 23:00:13 VXzbuIr1
おのづからしばし忘るる夢もあればおどろかれてぞさらに悲しき(藤原俊成)

655:名無氏物語
09/11/08 23:01:24 VXzbuIr1
くやしくぞ久しく人に馴れにける別れも深く悲しかりけり(藤原俊成)

656:名無氏物語
09/11/08 23:02:36 VXzbuIr1
いつまでかこの世の空をながめつつ夕べの雲をあはれとも見む(藤原俊成)

657:名無氏物語
09/11/08 23:04:29 VXzbuIr1
思ひかね草の原とてわけ来ても心をくだく苔の下かな(藤原俊成)

658:名無氏物語
09/11/08 23:05:38 VXzbuIr1
苔の下とどまる玉もありといふ行きけむ方はそこと教へよ(藤原俊成)

659:名無氏物語
09/11/08 23:06:48 VXzbuIr1
しのぶとて恋ふとてこの世かひぞなき長くて果てぬ苔の行方に(藤原俊成)

660:名無氏物語
09/11/08 23:08:04 VXzbuIr1
年えたる玉田の稲をかけ積みて千代の例に舂きぞはじむる(慶滋為政)

661:名無氏物語
09/11/08 23:25:19 VXzbuIr1
忘るなよ舟まつほどの川岸にことかたらふも世々の契りを(正徹)

662:名無氏物語
09/11/08 23:30:00 VXzbuIr1
忘るなよただ今のまの逢ふことも思へばさきの世々の契りを(中院通村)

663:名無氏物語
09/11/08 23:32:25 VXzbuIr1
身にしめてなどあながちに恋をのみしかまの市にそめかへぬらむ(俊成卿女)

664:名無氏物語
09/11/08 23:34:16 VXzbuIr1
恋せずは人の心もなからまし物のあはれもこれよりぞ知る(藤原俊成)

665:名無氏物語
09/11/09 00:00:39 TDKDebwh
恋せずはあはれも知らじとばかりの身をうの花の雨にかこちて(祇園梶子)

666:名無氏物語
09/11/09 00:26:31 TDKDebwh
恋ひかぬる心のはてやみ吉野の山のおくにも思ひ入るべき(藤原公衡)

667:名無氏物語
09/11/09 00:28:37 TDKDebwh
思ひ入る人は絶えたる奥山になきても鹿のひとりすむらん(元政)

668:名無氏物語
09/11/09 00:29:52 TDKDebwh
忘れじよ忘るなとだに言の葉にいはぬを残す水ぐきの跡(正徹)

669:名無氏物語
09/11/09 00:31:26 TDKDebwh
昔より秋の暮をば惜しみしが今年は我ぞ先立ちぬべき(藤原俊成)

670:名無氏物語
09/11/09 00:33:18 TDKDebwh
恋せよと教へし人はなけれどもあかぬよりこそ思ひそめしか(藤原公通)

671:名無氏物語
09/11/09 00:48:44 TDKDebwh
山のはに入日の影はさしながら一むらくもるゆふだちの空(藤原隆信)

672:名無氏物語
09/11/09 00:49:46 TDKDebwh
ただひとへ嵐の上にうき雲の日はてりながら時雨てぞ行く(素純)

673:名無氏物語
09/11/09 00:52:50 TDKDebwh
逢ふことをいなみの浦になく千鳥われもさこそは声も惜しまね(藤原公重)

674:名無氏物語
09/11/09 00:56:06 TDKDebwh
思ひ出づるかひやあらましわぎもこがむすぶ泉に影もうつらば(藤原公重)

675:名無氏物語
09/11/09 01:00:12 TDKDebwh
いづかたに鳴きてゆくらむほととぎすむすぶ泉に影もみえなん(藤原経衡)

676:名無氏物語
09/11/09 01:01:10 TDKDebwh
のこりゐてさむる別れの悲しきに我も夢ぢにきえなましかば(藤原公重)

677:名無氏物語
09/11/09 01:02:04 TDKDebwh
巣を恋ひて帰りわづらふ燕かな汝さへ秋の風やかなしき(藤原隆季)

678:名無氏物語
09/11/09 01:09:31 TDKDebwh
おもふてふたださばかりを我が身にて雪にへだたる山かげもがな(藤原定家)

679:名無氏物語
09/11/09 01:10:21 TDKDebwh
わすれぬやさは忘れけり逢ふことを夢になせとぞいひて別れし(藤原定家)

680:名無氏物語
09/11/09 01:11:13 TDKDebwh
いづかたの梅の立ち枝に風ふれて思はぬ袖に香をとどむらん(小侍従)

681:名無氏物語
09/11/09 01:12:22 TDKDebwh
折る袖に染まざりけりな梅の花思ふ心の深さばかりは(小侍従)

682:名無氏物語
09/11/09 01:14:34 TDKDebwh
たのみこしそのかみ山の葵草思へばかけぬ年のなきかな(二条院讃岐)

683:名無氏物語
09/11/09 01:15:49 TDKDebwh
生ひかはる今日のあふひや神山に千代かけて見る二葉なるらむ(霊元院)

684:名無氏物語
09/11/09 01:17:01 TDKDebwh
神山のみあれののちのあふひ草いつを待つとて二葉なるらむ(香川景樹)

685:名無氏物語
09/11/09 01:18:13 TDKDebwh
おり立ちてつむべきなぎの葉もみえず田中の井戸に五月雨のころ(小侍従)

686:名無氏物語
09/11/09 13:51:03 TDKDebwh
すみとげむ我が世ぞしらぬ秋ごとにかはらぬ月のかげをみるにも(伏見院)

687:名無氏物語
09/11/09 13:52:14 TDKDebwh
さみだれは田中の井戸の水越えてこなぎ摘むべき方もしられず(源有房)

688:名無氏物語
09/11/09 13:53:03 TDKDebwh
思ひやれ八十路の年の暮なればいかばかりかは物は悲しき(小侍従)

689:名無氏物語
09/11/09 13:54:03 TDKDebwh
待つよひの更行くかねのうさまでは恨みもあへぬほととぎすかな(花山院師兼)

690:名無氏物語
09/11/09 13:55:03 TDKDebwh
跡つけしその昔こそ恋しけれのどかにつもる雪を見るにも(小侍従)

691:名無氏物語
09/11/09 13:55:57 TDKDebwh
あやにくにつらき人しも恋しきや憂き身を知らぬ心なるらむ(後崇光院)

692:名無氏物語
09/11/09 13:56:44 TDKDebwh
しきみつむ山路にかよふ心だに暁おきをえこそならはね(下冷泉持為)

693:名無氏物語
09/11/09 13:57:34 TDKDebwh
わが袖をしきみつむより濡れそふや暁おきの涙なるらむ(正徹)

694:名無氏物語
09/11/09 13:57:38 ILPfOXnh
見しこともかはらぬ月の面かげやただめのまへの昔なるらむ(藤原忠資[続千載])

695:名無氏物語
09/11/09 13:58:26 ILPfOXnh
こぬ人を待つとはなくて待つ宵の更けゆく空の月もうらめし(藤原有家[新古今])

696:名無氏物語
09/11/09 14:16:24 TDKDebwh
樒つむあかつきおきの峰の松こゑを御法にきく嵐かな(正広)

697:名無氏物語
09/11/09 14:17:36 TDKDebwh
しきみつむ暁露よ世は花の匂ひにまさる墨染の袖(肖柏)

698:名無氏物語
09/11/09 14:21:15 TDKDebwh
月もなほわが身のかたやかすめるとこと浦にすむあまにとはばや(平親清四女)

699:名無氏物語
09/11/09 14:32:11 TDKDebwh
秋の月ここをあかしとおもへどもこと浦にすむ人もみるらむ(中園公賢)

700:名無氏物語
09/11/09 14:33:05 TDKDebwh
明石がた猶やたづねむ秋の夜のこと浦にすむ月もかくやと(後宇多院)

701:名無氏物語
09/11/09 14:34:55 TDKDebwh
押し照るや難波の葦は枯れぬればこと浦よりも寂しかりけり(賀茂真淵)

702:名無氏物語
09/11/09 14:35:47 TDKDebwh
ふけゆけば木の葉くもらで出でにけりたかつの山の秋の夜の月(覚助法親王)

703:名無氏物語
09/11/09 14:37:07 TDKDebwh
月ぞ猶木の葉くもらで残りける秋のかたみはとめぬ嵐に(頓阿)

704:名無氏物語
09/11/09 14:50:57 TDKDebwh
はかなくぞこむ世までともたのみけるけふ目の前にかはる心を(宜秋門院丹後)

705:名無氏物語
09/11/09 14:52:11 TDKDebwh
夜はの床しぐれて過ぐるあとにまた鴫たつ庵のあかつきの夢(宜秋門院丹後)

706:名無氏物語
09/11/09 15:00:51 TDKDebwh
冬の夜はあまぎる雪に空さえて雲の波路にこほる月かげ(宜秋門院丹後)

707:名無氏物語
09/11/09 15:01:49 TDKDebwh
忍び音の袂は色に出でにけり心にも似ぬわが涙かな(皇嘉門院別当)

708:名無氏物語
09/11/09 15:07:24 TDKDebwh
志賀のうみや暮れ行く春もふかきえに身をつくしてや又も相ひみむ(藤原家隆)

709:名無氏物語
09/11/09 15:19:16 TDKDebwh
忘るなよさらぬちぎりぞ我も旅人もかりねの一夜なりとも(飛鳥井雅親)

710:名無氏物語
09/11/09 15:20:12 TDKDebwh
なにとなく春になりぬと聞く日より心にかかるみ吉野の山(西行)

711:名無氏物語
09/11/09 15:21:06 TDKDebwh
いかにして氷りとぢたる柴の戸にもりくる春の苔の下水(俊成卿女)

712:名無氏物語
09/11/09 15:21:58 TDKDebwh
山かげの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも(良寛)

713:名無氏物語
09/11/09 15:22:59 TDKDebwh
み吉野は草のはつかに浅緑たかねのみ雪いまや消ゆらむ(藤原良経)

714:名無氏物語
09/11/09 15:23:49 TDKDebwh
水上の高嶺の雪も今日とけて清滝川に春風ぞ吹く(千種有功)

715:名無氏物語
09/11/09 15:25:24 TDKDebwh
すぎてゆく羽風なつかし鶯よなづさひけりな梅の立枝に(西行)

716:名無氏物語
09/11/09 15:28:32 stgp+A4d
マルフォイ(マルフォイ)

717:名無氏物語
09/11/09 16:13:34 TDKDebwh
おしなべて花のさかりになりにけり山の端ごとにかかる白雲(西行)

718:名無氏物語
09/11/09 16:14:40 TDKDebwh
吉野山こずゑの花を見し日より心は身にもそはずなりにき(西行)

719:名無氏物語
09/11/09 16:22:34 TDKDebwh
あくがるる心はさてもやま桜ちりなむのちや身にかへるべき(西行)

720:名無氏物語
09/11/09 16:25:00 TDKDebwh
花見ればそのいはれとはなけれども心のうちぞ苦しかりける(西行)

721:名無氏物語
09/11/09 16:26:07 TDKDebwh
花に染(そ)む心のいかでのこりけむ捨て果ててきと思ふわが身に(西行)

722:名無氏物語
09/11/09 16:29:19 TDKDebwh
願はくは花の下にて春死なむその如月の望月のころ(西行)

723:名無氏物語
09/11/09 16:30:25 TDKDebwh
跡しめて見ぬ世の春を偲ぶかなそのきさらぎの花の下かげ(頓阿)

724:名無氏物語
09/11/09 16:35:31 TDKDebwh
昔とぞ又しのばるる跡とひしその二月の春の面影(頓阿)

725:名無氏物語
09/11/09 16:37:12 TDKDebwh
うぐひすの霞にむせぶ声すなりそのきさらぎの望の夕暮(福田行誡)

726:名無氏物語
09/11/09 16:38:27 TDKDebwh
仏には桜の花をたてまつれ我がのちの世を人とぶらはば(西行)

727:名無氏物語
09/11/09 17:01:12 TDKDebwh
心のみわけこむ花の都には去年のしをりのかひやなからむ(下冷泉政為)

728:名無氏物語
09/11/09 17:03:02 TDKDebwh
空はるる雲なりけりな吉野山花もてわたる風と見たれば(西行)

729:名無氏物語
09/11/09 17:05:00 TDKDebwh
いかで我この世のほかの思ひいでに風をいとはで花をながめむ(西行)

730:名無氏物語
09/11/09 17:17:49 TDKDebwh
もろともに我をも具して散りね花うき世をいとふ心ある身ぞ(西行)

731:名無氏物語
09/11/09 17:22:28 TDKDebwh
思へただ花のちりなむ木のもとをなにを蔭にて我が身すぐさむ(西行)

732:名無氏物語
09/11/09 17:25:47 TDKDebwh
ながむとて花にもいたくなれぬれば散る別れこそ悲しかりけれ(西行)

733:名無氏物語
09/11/09 17:32:09 TDKDebwh
桜花ちるわかれこそ憂きものと思ひなれにし暁の空(藤原範宗)

734:名無氏物語
09/11/09 17:35:04 TDKDebwh
待ちしより散る別れこそ悲しけれ春も限りの花となごりに(他阿)

735:名無氏物語
09/11/09 17:40:05 TDKDebwh
風さそふ花のゆくへは知らねども惜しむ心は身にとまりけり(西行)

736:名無氏物語
09/11/09 17:47:27 TDKDebwh
聞かずともここをせにせむほととぎす山田の原の杉のむら立(西行)

737:名無氏物語
09/11/09 18:00:12 TDKDebwh
夕波の立ちもかへらで涼しさのここを瀬にせむ河づらの里(祇園百合子)

738:名無氏物語
09/11/09 18:01:07 TDKDebwh
さみだれの雲まの軒の時鳥雨にかはりて声のおちくる(慈円)

739:名無氏物語
09/11/09 18:03:35 TDKDebwh
雲路までにほひやいづるほととぎす花橘に声のおちくる(藤原家隆)

740:名無氏物語
09/11/09 18:08:54 TDKDebwh
五月闇おぼつかなきに郭公ふかき峰より鳴きていづなり(源実朝)

741:名無氏物語
09/11/09 18:12:06 TDKDebwh
初雁のつばさにかかる白雲の深き峰より出づる月かげ(藤原秀能)

742:名無氏物語
09/11/09 18:15:09 TDKDebwh
雲雀あがる大野の茅原夏くればすずむ木陰をねがひてぞ行く(西行)

743:名無氏物語
09/11/09 18:18:46 TDKDebwh
すずしさもここにはしかじ稲筵しみづながるる山の岩が根(伏見院)

744:名無氏物語
09/11/09 18:19:49 TDKDebwh
あふ坂や春にぞあくる柳陰し水ながるる関の岩かど(正徹)

745:名無氏物語
09/11/09 18:22:49 TDKDebwh
よられつる草もすずしき色に見えてうれしがほなるむら雨の庭(正親町公蔭)

746:名無氏物語
09/11/09 18:24:09 TDKDebwh
よられつる千種百草葉をのべて名残すずしき野辺の夕立(上冷泉為広)

747:名無氏物語
09/11/09 18:25:19 TDKDebwh
水無月のてる日にいたくよられつる草葉も今や野べの夕風(松永貞徳)

748:名無氏物語
09/11/10 09:48:59 Y+wr6+G7
いそぎおきて庭の小草の露踏まむやさしきかずに人や思ふと(西行)

749:名無氏物語
09/11/10 09:49:57 Y+wr6+G7
雲かかる遠山畑と人のいふさびしき額(ぬか)に花の種子播く(前登志夫)

750:名無氏物語
09/11/10 09:50:51 Y+wr6+G7
おほかたの露にはなにのなるならむ袂におくは涙なりけり(西行)

751:名無氏物語
09/11/10 09:54:53 qwI3UHmy
あはれなる遠山畑の庵かな柴の煙のたつにつけても(順徳院[玉葉])

752:名無氏物語
09/11/10 09:54:59 Y+wr6+G7
播磨潟なだのみ沖に漕ぎ出でてあたり思はぬ月をながめむ(西行)

753:名無氏物語
09/11/10 09:55:54 Y+wr6+G7
われもかなし草木も心いたむらし秋風ふれて露くだるころ(伏見院)

754:名無氏物語
09/11/10 09:56:50 Y+wr6+G7
うちつけにまた来む秋の今宵まで月ゆゑ惜しくなる命かな(西行)

755:名無氏物語
09/11/10 09:57:40 Y+wr6+G7
月を見て心浮かれしいにしへの秋にもさらにめぐり逢ひぬる(西行)

756:名無氏物語
09/11/10 09:58:31 Y+wr6+G7
荒れわたる草の庵に漏る月を袖にうつしてながめつるかな(西行)

757:名無氏物語
09/11/10 09:59:24 Y+wr6+G7
なにごとも変はりのみゆく世の中におなじかげにてすめる月かな(西行)

758:名無氏物語
09/11/10 10:00:18 Y+wr6+G7
かかる世に影も変はらず澄む月を見る我が身さへ恨めしきかな(西行)

759:名無氏物語
09/11/10 10:04:25 Y+wr6+G7
月もなほおなじかげにてすむものをいかにかはれる我が世なるらむ(宗尊親王)

760:名無氏物語
09/11/10 10:15:51 Y+wr6+G7
夜もすがら月こそ袖にやどりけれ昔の秋を思ひ出づれば(西行)

761:名無氏物語
09/11/10 10:18:03 Y+wr6+G7
ゆくへなく月に心のすみすみて果てはいかにかならむとすらむ(西行)

762:名無氏物語
09/11/10 10:19:49 Y+wr6+G7
とてもかくかくてもよそに嘆く身の果てはいかがはならむとすらむ(和泉式部)

763:名無氏物語
09/11/10 10:20:59 Y+wr6+G7
白雲をつばさにかけてゆく雁の門田のおもの友したふなり(西行)

764:名無氏物語
09/11/10 10:22:58 Y+wr6+G7
心なき身にもあはれは知られけり鴫たつ沢の秋の夕暮(西行)

765:名無氏物語
09/11/10 10:25:46 Y+wr6+G7
暁になりにけらしな我が門のかり田の鴫も鳴きて立つなり(隆源)

766:名無氏物語
09/11/10 10:29:17 Y+wr6+G7
をしねほす伏見のくろにたつ鴫の羽音さびしき朝霜の空(後鳥羽院)

767:名無氏物語
09/11/10 10:30:54 Y+wr6+G7
いまははや鴫たつ沢のかげも見ずこほりにむかふ冬の夜の月(冷泉為尹)

768:名無氏物語
09/11/10 10:35:33 qwI3UHmy
夕まぐれ鴫たつ沢の忘れ水思ひ出づとも袖はぬれなむ(慈円[続古今])

769:名無氏物語
09/11/10 11:02:43 Y+wr6+G7
あはれをばただ夕暮におもひしを鴫たつ沢の有明の月(冷泉為尹)

770:名無氏物語
09/11/10 11:05:19 Y+wr6+G7
ふかくなる鴫たつ沢の秋の水すみのえよりやながれそふらむ(木下長嘯子)

771:名無氏物語
09/11/10 11:14:56 Y+wr6+G7
山里は秋のすゑにぞ思ひしる悲しかりけり木がらしの風(西行)

772:名無氏物語
09/11/10 11:17:23 Y+wr6+G7
我が物と秋の梢を思ふかな小倉の里に家居せしより(西行)

773:名無氏物語
09/11/10 11:25:53 Y+wr6+G7
なにとかく心をさへは尽くすらむ我がなげきにて暮るる秋かは(西行)

774:名無氏物語
09/11/10 11:31:18 Y+wr6+G7
なにとかく心をさへはつくすらむ我がなげきにて暮るる秋かは(西行)

775:名無氏物語
09/11/10 11:32:16 Y+wr6+G7
狩り暮れし天の川原と聞くからに昔の波の袖にかかれる(西行)

776:名無氏物語
09/11/10 11:39:22 qwI3UHmy
ともすればかこちがほなる涙かな老となる身は人のとがかは(禅心[続後拾遺])

777:名無氏物語
09/11/10 11:40:10 qwI3UHmy
つれづれとながめながめて暮るる日の入相の鐘の声ぞさびしき(祝子内親王[風雅])

778:名無氏物語
09/11/11 11:24:15 IfDoYhg1
さびしさに堪へたる人のまたもあれな庵ならべむ冬の山里(西行)

779:名無氏物語
09/11/11 11:25:58 IfDoYhg1
つねよりも心ぼそくぞ思ほゆる旅の空にて年の暮れぬる(西行)

780:名無氏物語
09/11/11 11:27:57 IfDoYhg1
年暮れしそのいとなみは忘られてあらぬ様なるいそぎをぞする(西行)

781:名無氏物語
09/11/11 11:29:25 IfDoYhg1
おのづから言はぬを慕ふ人やあるとやすらふほどに年の暮れぬる(西行)

782:名無氏物語
09/11/11 11:30:23 IfDoYhg1
行く春のいはぬをしたふ人やあると色にやいづる山吹の花(藤原家隆)

783:名無氏物語
09/11/11 11:32:56 IfDoYhg1
しらざりき雲居のよそに見し月のかげを袂にやどすべしとは(西行)

784:名無氏物語
09/11/11 11:34:00 IfDoYhg1
弓はりの月にはづれて見しかげのやさしかりしはいつか忘れむ(西行)

785:名無氏物語
09/11/11 11:35:23 IfDoYhg1
面影の忘らるまじき別れかな名残を人の月にとどめて(西行)

786:名無氏物語
09/11/11 13:28:56 IfDoYhg1
あはれとも見る人あらば思はなむ月のおもてにやどす心を(西行)

787:名無氏物語
09/11/11 13:30:11 IfDoYhg1
憂へつくす月のおもてにしるしあれな眺めは人のあはれしるべく(正親町公蔭)

788:名無氏物語
09/11/11 13:32:29 IfDoYhg1
なげけとて月やはものを思はするかこちがほなる我が涙かな(西行)

789:名無氏物語
09/11/11 13:34:24 IfDoYhg1
思ひやるそなたの空もしぐるなりかこちがほなる雲の色かな(順徳院)

790:名無氏物語
09/11/11 13:49:05 IfDoYhg1
つらかりし人ならなくに打佗びてかこちがほなる秋の夕ぐれ(木下長嘯子)

791:名無氏物語
09/11/11 17:02:51 WpzZRwUW
岩間とぢし氷も今朝はとけそめて苔の下水みちもとむらん(新古7/西行法師)


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