■■■■三島由紀夫の「檄」■■■■at JURISP
■■■■三島由紀夫の「檄」■■■■ - 暇つぶし2ch450:法の下の名無し
09/10/09 16:53:23 vv/jbRJU
民族主義とは、本来、一民族一国家、一個の文化伝統・言語伝統による政治的統一の熱情に他ならない。
(中略)
では、日本にとつての民族主義とは何であらうか?
…言語と文化伝統を共有するわが民族は、太古から政治的統一をなしとげてをり、
われわれの文化の連続性は、民族と国との非分離にかかつてゐる。
そして皮肉なことには、敗戦によつて現有領土に押し込められた日本は、国内に於ける
異民族問題をほとんど持たなくなり、アメリカのやうに一部民族と国家の相反関係や、
民族主義に対して国家が受け身に立たざるをえぬ状況といふものを持たないのである。
従つて異民族問題をことさら政治的に追及するやうな戦術は、作られた緊張の匂ひがするのみならず、
国を現実の政治権力の権力機構と同一し、ひたすら現政府を「国民を外国へ売り渡す」買辧政権と
規定することに熱意を傾け、民族主義をこの方向へ利用しようと力めるのである。

三島由紀夫
「文化防衛論 戦後民族主義の四段階」より

451:法の下の名無し
09/10/09 16:54:39 vv/jbRJU
しかし前にも言つたやうに、日本には、現在、シリアスな異民族問題はなく、又、
一民族一文化伝統による政治的統一への悲願もありえない。
それは日本の歴史において、すでに成しとげられてゐるものだからである。
もしそれがあるとすれば、現在の日本を一民族一文化伝統の政治的統一を成就せぬところの、
民族と国との分離状況としてとらへてゐるのであり、民族主義の強調自体が、この分離状況の
強調であり、終局的には、国を否定して民族を肯定しようとする戦術的意図に他ならない。
すなはち、それは非分離を分離へ導かうとするための「手段としての民族主義」なのである。
…前述したやうに、第三次の民族主義は、ヴィエトナム戦争によつて、論理的な継目をぼかされながら
育成され、最後に分離の様相を明らかにしたが、ポスト・ヴィエトナムの時代は、この分離を、
沖縄問題と朝鮮人問題によつて、さらに明確にするであらう。

三島由紀夫
「文化防衛論 戦後民族主義の四段階」より

452:法の下の名無し
09/10/09 16:56:00 vv/jbRJU
…戦後の日本にとつては、真の民族問題はありえず、在日朝鮮人問題は、国際問題であり、
リフュジーの問題であつても、日本国内の問題ではありえない。
これを内部の問題であるかの如く扱ふ一部の扱ひには、明らかに政治的意図があつて、
先進工業国における革命主体としての異民族の利用価値を認めたものに他ならない。

三島由紀夫
「文化防衛論 戦後民族主義の四段階」より

453:法の下の名無し
09/10/09 16:57:14 vv/jbRJU
…手段としての民族主義はこれを自由に使ひ分けながら、沖縄問題や新島問題では、
「人質にされた日本人」のイメージを以て訴へかけ、一方、起りうべき朝鮮半島の危機に際しては、
民族主義の国際的連帯感といふ論理矛盾を、再び心情的に前面に押し出すであらう。
被害者日本と加害者日本のイメージを使ひ分けて、民族主義を領略しようと企てるであらう。
しかしながら、第三次の民族主義における分離の様相はますます顕在化し、同時に、
ポスト・ヴィエトナムの情勢は、保守的民族主義の勃興を促し、これによつて民族主義の
左右からの奪ひ合ひは、ますます先鋭化するであらう。

三島由紀夫
「文化防衛論 戦後民族主義の四段階」より

454:法の下の名無し
09/10/14 12:00:28 wq4B+hWr
国と民族の非分離の象徴であり、その時間的連続性と空間的連続性の座標軸であるところの天皇は、
日本の近代史においては、一度もその本質である「文化概念」としての形姿を如実に
示されたことはなかつた。
このことは明治憲法国家の本質が、文化の全体性の侵蝕の上に成立ち、儒教道徳の残滓をとどめた
官僚文化によつて代表されてゐたことと関はりがある。
私は先ごろ仙洞御所を拝観して、こののびやかな帝王の苑池に架せられた明治官僚補綴の
石橋の醜悪さに目をおほうた。
すなはち、文化の全体性、再帰性、主体性が、一見雑然たる包括的なその文化概念に、見合ふだけの
価値自体を見出すためには、その価値自体からの演繹によつて、日本文化のあらゆる末端の
特殊事実までが推論されなければならないが、明治憲法下の天皇制機構は、ますます西欧的な
立憲君主政体へと押しこめられて行き、政治的機構の醇化によつて文化的機能を捨象して
行つたがために、つひにかかる演繹能力を持たなくなつてゐたのである。

三島由紀夫
「文化防衛論 文化概念としての天皇」より

455:法の下の名無し
09/10/14 12:01:03 wq4B+hWr
(中略)
「みやび」は、宮廷の文化的精華であり、それへのあこがれであつたが、非常の時には、
「みやび」はテロリズムの形態をさへとつた。すなはち、文化概念としての天皇は、
国家権力と秩序の側だけにあるのみではなく、無秩序の側へも手をさしのべてゐたのである。
もし国家権力や秩序が、国と民族を分離の状態に置いてゐるときは、「国と民族の非分離」を
回復せしめようとする変革の原理として、文化概念たる天皇が作用した。
孝明天皇の大御心に応へて起つた桜田門の変の義士たちは、「一筋のみやび」を実行したのであつて、
天皇のための蹶起は、文化様式に背反せぬ限り、容認されるべきであつたが、西欧的立憲君主政体に
固執した昭和の天皇制は、二・二六事件の「みやび」を理解する力を喪つてゐた。

三島由紀夫
「文化防衛論 文化概念としての天皇」より

456:法の下の名無し
09/10/14 12:01:43 wq4B+hWr
明治憲法による天皇制は、祭政一致を標榜することによつて時間的連続性を充たしたが、
政治的無秩序を招来する危険のある空間的連続性には関はらなかつた。
すなはち言論の自由には関はりなかつたのである。政治概念としての天皇は、より自由で
より包括的な文化概念としての天皇を、多分に犠牲に供せざるをえなかつた。
そして戦後のいはゆる「文化国家」日本が、米占領下に辛うじて維持した天皇制は、
その二つの側面をいづれも無力化して、俗流官僚や俗流文化人の大正的教養主義の帰結として、
大衆社会化に追随せしめられ、いはゆる「週刊誌天皇制」の域にまでそのディグニティーを
失墜せしめられたのである。
天皇と文化は相関はらなくなり、左右の全体主義に対抗する唯一の理念としての
「文化概念たる天皇」「文化の全体性の統括者としての天皇」のイメージの復活と定立は、
つひに試みられることなくして終つた。

三島由紀夫
「文化防衛論 文化概念としての天皇」より

457:法の下の名無し
09/10/14 12:02:23 wq4B+hWr
(中略)
時運の赴くところ、象徴天皇制を圧倒的多数を以て支持する国民が、同時に、容共政権の
成立を容認するかもしれない。
そのときは、代議制民主主義を通じて平和裡に、「天皇制下の共産政体」さへ成立しかねないのである。
およそ言論の自由の反対概念である共産政権乃至容共政権が、文化の連続性を破壊し、
全体性を毀損することは、今さら言ふまでもないが、文化概念としての天皇はこれと共に崩壊して、
もつとも狡猾な政治的象徴として利用されるか、あるひは利用されたのちに捨て去られるか、
その運命は決つてゐる。
このやうな事態を防ぐためには、天皇と軍隊を栄誉の絆でつないでおくことが急務なのであり、
又、そのほかに確実な防止策はない。
もちろん、かうした栄誉大権的内容の復活は、政治概念としての天皇をではなく、
文化概念としての天皇の復活を促すものでなくてはならぬ。
文化の全体性を代表するこのやうな天皇のみが窮極の価値自体(ヴエルト・アン・ジッヒ)
だからであり、天皇が否定され、あるひは全体主義の政治概念に包括されるときこそ、
日本の又、日本文化の真の危機だからである。

三島由紀夫
「文化防衛論 文化概念としての天皇」より

458:法の下の名無し
09/10/16 10:54:07 eCHot4xq
われわれは絶対的暴力否定の抵抗思想としてガンジーの思想の如きを知つてゐるが、
ガンジーは少なくとも抵抗の思想である。
日本の非暴力主義には、抵抗の思想は稀薄であり、エゴイズムのみが先行してゐる。
絶対平和主義は、自分たちの集団に対する攻撃をも甘んじて容認するといふことにおいて、
少なくとも集団に対する攻撃を容認しない、といふ原理に立つ国家の不可侵性を
否定するものだからである。
国家は力なくしては国家たり得ない。国家は一つの国境の中において存立の基礎を持ち、
その国境の確保と、自己が国家であることを証明する方法としては、その国家の領土の
不可侵性と、主権の不可侵性のために力を保持せざるを得ないことは、最近のチェコの
例を見ても明らかであらう。

三島由紀夫
「反革命宣言」より

459:法の下の名無し
09/10/16 10:54:47 eCHot4xq
もちろん十九世紀的な主権国家の幻はすでに崩れ、国際的な集団保障の時代が来て、国家概念は、
社会主義共同体と、自由諸国の国々とに別れ、ヨーロッパですら、将来のイメージとしては、
共同体的な同盟国家よりも、さらに強固なつながりを持つた国家形態を求めてはゐる。
しかしながら、現実に支配してゐるのは国家の原理であり、イデオロギーの終焉はまだ
絵空事であつて、むしろ、技術社会の進展が、技術の自己目的によるオートマティックな
一人歩きをはじめる傾向に対抗して、国家はこのやうな自己内部の技術社会のオートマティズムを
制御するために、イデオロギーを強化せねばならぬ傾向にある。
社会主義インターナショナルは単に多数民族、強力民族が少数民族をみづからの手中に
をさめるための口実として使はれてゐるにすぎない。

三島由紀夫
「反革命宣言」より

460:法の下の名無し
09/10/16 10:55:32 eCHot4xq
まだ国際政治を支配してゐるのは、姑息な力の法則であつて、その法則の上では
力を否定するものは、最終的にみづから国家を否定するほかはないのである。
平和勢力と称されるものは、日本の国家観の曖昧模糊たる自信喪失をねらつて、
日本自身の国家否定と、暴力否定とを次第次第につなげようと意図してゐる。
そこで最終的に彼ら(左翼)が意図するものは、国家としての日本の崩壊と、無力化と、
そこに浸透して共産政権を樹立することにほかならない。
そして共産政権が樹立されたときにはどのやうな国家がはじまるかは自明のことである。

三島由紀夫
「反革命宣言」より

461:法の下の名無し
09/10/16 10:56:24 eCHot4xq
(中略)
一般大衆は、革命政権の樹立が、自分たちの現在守つてゐる生活に、将来どのような時間をかけて
どのように波及してくるかについてほとんど知るところがない。
彼らは、現在の目前の問題としては、いつもイデオロギーよりも秩序を維持することを欲し、
ことに経済的繁栄の結果として得られた現状維持の思想は、一人一人の心の中に浸み込んで、
自分の家族、自分の家を守るためならば、どのようなイデオロギーも当面は容認する、
といふ方向に向つてゐる。そして、秩序自体の変質がどういふ変化を自分たちにおよぼすか、
といふ未来図を彼らの心から要求することは、ほとんど不可能である。
人々はつねられなければ痛さを感じないものである。
もし革命勢力、ないし容共政権が成立した場合、たとへたつた一人の容共的な閣僚が入つても、
もしこれが警察権力に手をおよぼすことができれば、たちまち警察署長以下の中堅下級幹部の首の
すげかへを徐々に始め、あるひは若い警官の中に細胞をひそませ、警察を内部から崩壊させるであらう。

三島由紀夫
「反革命宣言」より

462:法の下の名無し
09/10/16 20:48:37 tdVKps2v
昨日、book off で「日本人の法感情」(中川剛)という本を見つけて買った。
今、真ん中へんを読んでいる。
すばらしい分析だと感心しながら読んでいるところだ。
読んだ人いますか?

463:法の下の名無し
09/10/17 23:41:57 W/t9cv/7
読んでまちぇん(o∂.∂)人(∂.∂o)

464:法の下の名無し
09/10/19 22:20:39 KYbVMpvJ
読んでみてくだちゃい。

465:法の下の名無し
09/10/22 09:00:52 vdOKKNgy
未だに三島の政治的発言を真に受けてるバカいるの?

466:法の下の名無し
09/10/22 13:49:22 Mko14ByA
的を射ているから読まざるをえないだけなんだけどね。

467:法の下の名無し
09/10/23 14:21:35 wognHEZS
あそう

468:法の下の名無し
09/11/05 11:11:40 5IW65fXH
【尚武の】◇◇◇三島由紀夫◆◆◆【こころ】
スレリンク(sisou板)

469:法の下の名無し
09/11/17 10:16:33 304lTHK2
戦後日本の歴史が一つとぎれてしまつた。そのとぎれたところに自衛隊の問題があり、警察の問題があり、
またいろいろ複雑な言ふにいはれない、日本人として誠に情けない状態があらゆる面に発生してきました。
(中略)
大体戦後の民主主義といふものは、アメリカといふ成金の新しい国から来たものでありますから、アメリカは
アメリカとしての歴史はもちろん持つてはをりますが、彼らが大切にしてゐる古い歴史といふのはせいぜい
十八世紀です。アメリカに行くと、これは非常に古い家である、十八世紀だなどとよくいはれる。
彼らはどんなにさぐつて見ても十八世紀以前に遡つてアメリカの歴史を語ることができない。
それより古い頃にはインディアンがゐたんで、インディアンの方がよつぽど歴史上における誇りもあるし、
自信もあるはずです。これが白人に駆逐されてしまつた。
白人であるアメリカ人といふものは、人の家にどかどか入つて来て、平和に暮らしてゐた人間を追ひ散らして、
新しい国を建てた。それが移民の国アメリカです。

三島由紀夫
「私の聞いて欲しいこと」より

470:法の下の名無し
09/11/17 10:17:19 304lTHK2
さういふ国の人に、日本のやうな古い歴史、文化を持つた国の伝統と連続性の力といふものは判らない。
彼らにどう説明して聞かしても判らない。それは無理はないです。何となれば彼らの感覚にはそんな古い
歴史といふものがないのですから……古いといふと十八世紀を思つてゐる人間にいくらいつても判らない。
判つて貰はうとすることが所詮無理なんでせう。
まあ、日本がアメリカに占領されたといふことは国の運命で仕方がないかも知れませんけれども、一番
根本なところが彼らに判らなかつたことは日本にとつても不幸だつたのでせう。それはわれわれだけが
判つてゐるのであつて、国といふものは、永遠に連続性がなければ本当の国ではないと思ひます。
そしてとに角今は空間といふものがここに広がつてゐる。この空間に対して時間があるわけです。

三島由紀夫
「私の聞いて欲しいこと」より

471:法の下の名無し
09/11/17 10:18:32 304lTHK2
今のこの世界の情勢といふものはハッキリいひますと「空間と時間」との戦ひだと思ひます。
(中略)
しかしながらその国際的な争ひは、あくまで空間をとり合つてゐるわけです。
ところがこの地球上の空間を占めてゐる国の中にも一方では反戦、自由、平和といつてゐる人達がをります。
この人達は歴史や伝統などといふものはいらんのだ。歴史や伝統があるから、この空間の方々に国といふものが
出来て、その国同士が喧嘩をしなければならんのだ。われわれは世界中一つの人類としての一員ではないか。
われわれは国などといふものは全部やめて、「自由とフリーセックスと、そして楽しい平和の時代を造るんだ」
と叫んでゐる。彼らには時間といふ観念がない。
空間でもつて完全に空間をとらうといふ考へ方においては、彼らもまた彼らの敵と同じなのです。
それでは、今日の人類を一体何が繋いできたのかといふことを論議し、つきつめてゆくと、結局最後には
「時間」の問題に突き当たらざるを得ない。

三島由紀夫
「私の聞いて欲しいこと」より

472:法の下の名無し
09/11/17 10:21:04 304lTHK2
(中略)
今ソビエトで一番の悪口は何だと思ひますか。ソビエトで人を罵倒する一番きたない言葉、それをいはれただけで
人が怒り心頭に発する言葉は何だと思ひますか……私はロシア語を知りませんから、ロシア語ではいへませんが、
「非愛国者だ」といふことださうです。さうすると一体これはどういふことなのかと不思議になります。
その伝統を破壊し、連続性を破壊してゐる共産圏においてすら、現在は歴史の連続性といふものを信じなければ
「愛国」といふ観念は出て来てないことに気付き、その観念のないところには共産国家といへどもその存立は
危ぶまれるといふことを気付いたに違ひない。
ですからこの「縦の軸」すなはち「時間」はその中にかくされてゐるんで、如何に人類が現在の平和を
かち得たとしても、このかくされてゐる「縦の軸」がなければ平和は維持できない。
それが現在の国家像であると考へられていいんです。

三島由紀夫
「私の聞いて欲しいこと」より

473:法の下の名無し
09/11/17 10:22:01 304lTHK2
ことに日本では敗戦の結果、この「縦の軸」といふのが非常に軽んじられてきてしまつた。
日本は、この縦の軸などはどうでもいいんだが、経済が繁栄すればよろしい、そして未来社会に向つて、
日本といふ国なんか無くなつても良い。みんな楽しくのんびり暮して戦争もやらず、外国が入つて来たら、
手を挙げて降参すればいいんだ。日本の連続なんかどうなつてもいいんではないか、歴史や文化などは
いらんではないか、滅びるものは全部滅びても良いではないか、と考へる向きが非常に強い。
さういふ考へでは将来日本人の幸せといふものは、全く考へられないといふことを、この一事をもつてしても、
共産国家が既に明白に証明してゐると私は思ひます。
(中略)
共産主義国家が、国家意思を持つてゐて、日本のやうな、佐藤首相が自らの手で国家を守るといつてゐるこの国に、
国家意思がないとは一体どういふことだらうか。
さういふことになるのは今の日本の根本が危ふくなつてゐるからです。根本はここにあるのです。

三島由紀夫
「私の聞いて欲しいこと」より

474:法の下の名無し
09/11/29 03:20:28 wcCxYXqB
在日韓国人の「外国人参政権」を急いで欲しがる理由について。
 以下の理由らしいとの事です。 

2012年在日韓国人に徴兵義務強制、拒否すれば財産没収(正式決定済み事項)の法律が韓国で決定。
 ↓
2012年以降、在日韓国人は兵役をこなすか、手数料を支払うかしかなくなる。
 ↓
ただし、兵役に行くor国籍を認めて代金を支払うと特別永住資格を喪失するらしい(帰化するしか日本に居住する方法がなくなる)

 ということは、頑張って2012年まで在日の参政権等の法律を阻止できればあの忌まわしい在日は駆逐できるってことなのか!
 みんな頑張ろうぜ!日本の地を日本人の手に!!
 できればこの文章を、いろんなページに貼り付けてほしい。
 たのむ。子供たちに明日を!

 参考・在日韓国人が参政権をほしがる理由
URLリンク(d.hatena.ne.jp)



475:法の下の名無し
09/12/03 12:20:18 Pbaonaf2
ところで私はあらゆる楽観主義、楽天主義がきらひである。
ファクトといふものは、悲観をも楽観をも蹂躙してゆく戦車だといふのが私の考へで、ファクトに携はらぬ人は
往々歴史を見誤まるのである。

三島由紀夫
「三島由紀夫のファクト・メガロポリス」より

476:法の下の名無し
09/12/03 17:13:32 Pbaonaf2
兜町―それは現在のこの一瞬だ。
(中略)
そこには、なるほど資本主義の枠はあるけれど、どんなイデオロギーにもゆがめられない、テコでも動かない
現在只今の生活感覚が充実してゐて、盲目でありながら透視力に充ち、どんな理窟もはねとばし、予想も論理も
役に立たない。よかれ、あしかれ、ありのままの素ッ裸。兜町を直視すれば、気取りも羞恥心も吹つ飛んでしまふ。
いかに壮大な革命理論をゑがいても、心のどこかに、「マイホームを建てる三十坪の土地がほしい」といふ
気持があれば、その集積が、露骨に株式相場にあらはれてしまふ。
ひどく敏感で、ひどく鈍感。

三島由紀夫
「三島由紀夫のファクト・メガロポリス」より

477:法の下の名無し
09/12/03 17:14:13 Pbaonaf2
時代に対して徹底的に受身で、自己一身の利益しか考へてゐないといふ「心」が、集積されると、時代を
動かしてゆく一つの重要な動因になるといふそのふしぎ。
…兜町の第一線の人々と親しく話してみて、そこに世代の差による考へ方のちがひは当然ありながら、
「どんな観念論も空しい」といふ一点で、逞しい合意に達してはたらいてゐる人々の、一種強烈な自信に圧倒された。
しかし果して、どんな観念論も空しいだらうか?
それは歴史が決定する問題であり、「現実」がまだ最後の勝利を占めたわけではないのである。

三島由紀夫
「三島由紀夫のファクト・メガロポリス」より

478:法の下の名無し
09/12/12 10:39:40 iiFs6UHs
安保体制はそれ一つで孤立してゐる問題ではなく、わかり切つたことですが、新憲法とワンセットになつてゐて、
どうしても切り離せないやうにできてゐて今も続いてゐる。
このワンセット関係、換言すれば、シャムの双生児のやうにおなかまでつながつてゐて頭が二つといふ状況を
十分把握しておかないと、安保、憲法は論じられないと思つてゐる。
安保は新憲法における欠陥、すなはち安全保障についての無力を補填するといふ形でできてゐる。
アメリカの本音としては日本を属国にしておきたいけれども、まあ日本が強くならない程度の憲法ぐらゐは
与へておかうと考へたわけですね。さういふ背景を考へると、安保、さらに沖縄の問題が派生的な二次的な
問題だといふことがはつきりしてくる。
私が諸君に、目前の変転する事象に惑はされることなく、根本的なことだけを考へてくれと言ふのは、憲法が
このままでは、日本の防衛問題も最終的な解決はつかない、日本が本当に姿勢を正して本来の姿に戻るには、
このままではだめだと思ふからであります。
三島由紀夫
「『孤立』ノススメ 三、安保、新憲法はシャムの双生児であるといふことについて」より

479:法の下の名無し
09/12/28 15:55:26 uJ/4NynC
…私は国家といふものの暴力を肯定してもそれが直ちに無前提に戦争を肯定することにはならないといふ立場に
立つものであるが、この立場に真に対立するものが次のやうな毛沢東の言葉なのである。
すなはち「われわれの目的は地上に戦争を絶滅することである。しかし、その唯一の方法は戦争である」これが
毛沢東の独特な論理であつて、この論理がすなはち右に述べたやうな暴力肯定の論理とちやうど反極に立つものである。
すなはちそれは平和主義の旗じるしのもとに戦争を肯定した思想なのである。私は戦後、平和主義の美名が
いつもその裏でただ一つの正しい戦争、すなはち人民戦争を肯定する論理につながることをあやぶんできたが、
これが私が平和主義といふものに対する大きな憎悪をいだいてきた一つの理由である。

三島由紀夫
「砂漠の住人への論理的弔辞」より

480:法の下の名無し
09/12/28 15:56:35 uJ/4NynC
そして、私の暴力肯定は当然国家肯定につながるのであるから、平和主義の仮面のもとにおける人民戦争の肯定が
国家超克を目的とするかのごとき欺瞞に対しては闘はざるを得ない。国家超克はいはゆる共産主義諸国の理論的前提で
あるにもかかはらず、現実の証明するとほり共産主義諸国も国家主義的暴力の行使を少しも遠慮しないからである。
(中略)しかし「人民戦争のみが正しい暴力である」(このことは、「中共の持つ核兵器のみが平和のための
正しい核兵器である」といふ没論理をただちに招来する)といふ思想は、それほど新しい思想であらうか。
それは又、古くからある十字軍の思想であり、その根本的性格は「道義的暴力」といふことであるが、道義的主張は
どんな立場からも発せられうるものである。かくてあらゆる道義が相対化されるときに、被圧制、被圧迫の立場のみが、
道義的源泉であるとすれば、その自由と解放は、たちまち道義的源泉を涸(か)らすことになるのは自明である。

三島由紀夫
「砂漠の住人への論理的弔辞」より

481:法の下の名無し
09/12/28 15:57:34 uJ/4NynC
道義の問題を別としても、暴力に質的差異をみとめること、正義の暴力と不正義の暴力をみとめることは、軍隊と
警察の力のみを正義の力とみとめ、その他の力をすべて暴力視する近代国家の論理と、どこかで似て来るのである。
かくて毛沢東の論理は、結局、国家の論理に帰結する、と私は考へる。
私はかりにも力を行使しながら、愛される力、支持される力であらうとする考へ方を好まない。この考へ方は、
責任観念を没却させるからである。責任を真に自己においてとらうとするとき、悪鬼羅刹となつて、世人の
憎悪の的になることも辞さぬ覚悟がなくてはならぬ。それなしに道義の変革が成功したためしはないのである。
自分がいつも正しい、といふのは女の論理ではあるまいか。

三島由紀夫
「砂漠の住人への論理的弔辞」より

482:法の下の名無し
10/01/21 23:33:14 56otM6Eq
【高森アイズ】三島由紀夫の天皇論[桜H21/11/25]
URLリンク(www.youtube.com)

483:法の下の名無し
10/01/25 10:31:25 KGBflBAO
日本とは何か、といふ最終的な答へは、左右の疑似ナショナリズムが完全に剥離したあとでなければ出ないだらう。
安保賛成も反共も、それ自体では、日本精神と何のかかはりもないことは、沖縄即時奪還も米軍基地反対も、
それ自体では、日本精神とかかはりのない点で同じである。そしてまたそのすべてが、どこかで日本的心情と
馴れ合ひ、ナショナリズムを錦の御旗にしてゐる点でも同格である。「反共」の一語をとつても、私はニューヨークで、
トロツキスト転向者の、祖国喪失者の反共屋をたくさん見たのである。
私は自民党の生きる道は、真のリベラリズムと国際連合中心の国際協調主義への復帰であり、先進工業国における
共産党の生きる道は、すつきりしたインターナショナリズムへの復帰しかないと考へる。
真にナショナルなものとは何か。
それは現状維持の秩序派にも、現状破壊の変革派にも、どちらにも与(くみ)しないものだと思はれる。

三島由紀夫
「『国を守る』とは何か」より

484:法の下の名無し
10/01/25 10:32:16 KGBflBAO
現状維持といふのは、つねに醜悪な思想であり、また、現状破壊といふのは、つねに飢ゑ渇いた貧しい思想である。
自己の権力ないし体制を維持しようとするのも、破壊してこれに取つて代らうとするのも、同じ権力意志の
ちがつたあらはれにすぎぬ。
権力意志を止揚した地点で、秩序と変革の双方にかかはり、文化にとつてもつとも大切な秩序と、政治にとつて
もつとも緊要な変革とを、つねに内包し保証したナショナルな歴史的表象として、われわれは「天皇」を持つてゐる。
実は「天皇」しか持つてゐないのである。中共の「文化」大革命に決定的に欠けてゐる要因はこれであり、かれらは
高度な文化の母胎として必要な秩序を、強引な権力主義的な政治的秩序で代行するといふ、方法上の誤りを犯した。
文化に積極的にかかはらうとしない自由主義諸国は、この誤りを犯す心配はない代りに、文化の衰弱と死に直面し、
共産主義諸国は、正に文化と政治を接着し、文化に積極的にかかはらうとする姿勢において、すでに文化を殺してゐる。

三島由紀夫
「『国を守る』とは何か」より

485:法の下の名無し
10/01/25 10:35:13 KGBflBAO
(中略)最近私は一人の学生にこんな質問をした。
「君がもし、米軍基地闘争で日本人学生が米兵に殺される現場に居合はせたらどうするか?」
青年はしばらく考へたのち答へたが、それは透徹した答へであつた。
「ただちに米兵を殺し、自分はその場で自決します」
これはきはめて比喩的な問答であるから、そのつもりできいてもらひたい。
この簡潔な答へは、複雑な論理の組合せから成立つてゐる。すなはち、第一に、彼が米兵を殺すのは、日本人としての
ナショナルな衝動からである。第二に、しかし、彼は、いかにナショナルな衝動による殺人といへども、殺人の
責任は直ちに自ら引受けて、自刃すべきだ、と考へる。これは法と秩序を重んずる人間的倫理による決断である。
第三に、この自刃は、拒否による自己証明の意味を持つてゐる。

三島由紀夫
「『国を守る』とは何か」より

486:法の下の名無し
10/01/25 10:37:26 KGBflBAO
なぜなら、基地反対闘争に参加してゐる群衆は、まづ彼の殺人に喝采し、かれらのイデオロギーの勝利を叫び、
彼の殺人行為をかれらのイデオロギーに包みこまうとするであらう。しかし彼はただちに自刃することによつて、
自分は全学連学生の思想に共鳴して米兵を殺したのではなく、日本人としてさうしたのだ、といふことを、
かれら群衆の保護を拒否しつつ、自己証明するのである。
第四に、この自刃は、包括的な命名判断(ベネンヌンクスウルタイル)を成立させる。すなはちその場のデモの
群衆すべてを、ただの日本人として包括し、かれらを日本人と名付ける他はないものへと転換させるであらうからである。
いかに比喩とはいひながら、私は過激な比喩を使ひすぎたであらうか。
しかし私が、精神の戦ひにのみ剣を使ふとはさういふ意味である。

三島由紀夫
「『国を守る』とは何か」より

487:法の下の名無し
10/02/15 11:26:02 vtfWSEWL
私の貧しい感想が、この本に何一つ加へるものがないことを知りながら、次の三点について読者の注意を
促しておくことは無駄ではあるまいと思ふ。
第一は、もつとも苛烈な状況に置かれたときの人間精神の、高さと美しさの、この本が最上の証言をなしてゐることである。
玉砕寸前の戦場において、自分の腕を切つてその血を戦友の渇を医やさうとし、自分の死肉を以て戦友の飢を
救はうとする心、その戦友愛以上の崇高な心情が、この世にあらうとは思はれない。日本は戦争に敗れたけれども、
人間精神の極限的な志向に、一つの高い階梯を加へることができたのである。
第二は、著者自身についてのことであるが、人間の生命力といふもののふしぎである。
舩坂氏の生命力は、もちろん強靭な精神力に支へられてのことであるが、すべての科学的常識を超越してゐる。

三島由紀夫
「序 舩坂弘著『英霊の絶叫』」より

488:法の下の名無し
10/02/15 11:26:43 vtfWSEWL
あらゆる条件が氏に死を課してゐると同時に、あらゆる条件が氏に生を課してゐた。まるで氏は、神によつて
このふしぎな実験の材料に選ばれたかのやうだ。(中略)
体力、精神力、知力に恵まれてゐたことが、氏を生命の岸へ呼び戻した何十パーセントの要素であつたことは
疑ひがないが、のこりの何十パーセントは、氏が持つてゐたあらゆる有利な属性とも何ら関はりがないのである。
それでは、ひたすら生きようといふ意志が氏を生かしてゐたか、といふと、それも当らない。氏は一旦、はつきりと
自決の決意を固めてゐたからである。

三島由紀夫
「序 舩坂弘著『英霊の絶叫』」より

489:法の下の名無し
10/02/15 11:27:49 vtfWSEWL
氏が拾つた命は、神の戯れとしか云ひやうがないものであつた。その神秘に目ざめ、且つ戦後の二十年間に、
その神秘に徐々に飽きてきたときに、氏の中には、自分の行為と、行為を推進した情熱とが、単なる僥倖としての
生以上の何かを意味してゐたにちがひない、といふ痛切な喚起が生じた。その意味を信じなければ、現在の生命の
意味も失はれるといふぎりぎりの心境にあつて、この本が書き出されたとき、「本を書く」といふことも亦、一つの
行為であり、生命力の一つのあらはれであるといふことに気づくとは、何といふ逆説だらう。氏はかう書いてゐる。
「彼ら(英霊)はその報告書として私を生かしてくれたのだと感じた」
(中略)そして氏の見たものは、他に一人も証人のゐない地獄であると同時に、絶巓における人間の美であつた。

三島由紀夫
「序 舩坂弘著『英霊の絶叫』」より

490:法の下の名無し
10/03/13 12:41:51 X/tiaKA6
□□□評論家・三島由紀夫■■■
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三島由紀夫と楯の会
スレリンク(war板)

491:法の下の名無し
10/03/21 11:16:39 9lvrno2t
オルテガの史観は、所与の事実をそのまま歴史とはみとめない。(中略)
これは結局、キリスト教徒の歴史観のうちにあらはれた世代の観念である。世代を媒体にして、歴史的事実が
形成されるといふ世代論である。(中略)
特攻隊の歴史感覚と、オルテガ流の「理念のなかにおける再体験の試み」といふ歴史感覚ほど、相隔たること
遠いものはない。
私には、今も、戦争体験はオルテガ流に甦つては来ない。特攻隊は歴史の中に突入し、埋もれた。
われわれは偶然生き残つて、歴史の外に取り残された。私は歴史の外にある自分の存在理由をたづねて、
今日に及んだのである。

三島由紀夫
「歴史の外に自分をたづねて」より


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